足が疲れるのを解消したい!マッサージ法と対策を解説
「なんとなく足がだるくて疲れている」「足の疲れを取る方法はある?」
運動などで使いすぎたわけでもないのに、足が重たく感じることや、足がむくんでいてつらさを感じる人は少なくありません。だるい足の重さを取って、楽になりたいと思う人も多いでしょう。
そこで今回の記事では、足が疲れる原因とその対処法を解説していきます。足の疲れを取るマッサージやストレッチも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
足が疲れるのはなぜ?その原因を解説
仕事や学校で一日過ごしたあとに、足が疲れるのはなぜなのでしょうか。足が疲れやすいのは、病気の影響でなければ生活習慣の中に理由があると考えられています。
ここでは、足が疲れる原因をみていきましょう。
筋力が不足している
足が疲れる原因には、筋力が不足していることが考えられます。ふくらはぎの筋肉や骨盤まわりの筋肉の柔軟性が失われ、硬くなってしまうためです。
今まで運動していた人が運動不足になると、逆に足が疲れやすくなったと自覚する人もいるかもしれません。太ももやふくらはぎ、脛(すね)の筋肉を動かす機会が減少し、足の筋力が衰えると、冷えやむくみも感じるようになります。
特に、第二の心臓と呼ばれているふくらはぎの筋力が落ちると、足にたまった血液を戻すポンプ機能が弱くなるなど血流に影響を及ぼしてしまいます。加齢によって筋力が落ちた人も、疲れやすさを感じることが多いでしょう。
立ち仕事をしている
立ち仕事をしている人で、足の疲れを感じる人は少なくありません。調理師・美容師・スーパーのレジ担当・警備員・ショップの販売員など、仕事中は常に立っている職業も多いでしょう。
長時間、立ちっぱなしの場合、ふくらはぎの筋肉を使う機会が少なく、血液が足に溜まりがちになるため疲れを感じやすいと言われます。特に、ヒールやパンプスなどを履く人は、足先に荷重のかかるつま先立ちの状態が続くため、疲労感を覚えやすいでしょう。
扁平足になっている
足裏が疲れやすい人は、扁平足になっている可能性があります。扁平足とは、内側縦アーチが崩れた状態の足のことをいいます。扁平足は足裏アーチのクッション機能が低下して、足裏にかかる衝撃をうまく受け止めきれません。
扁平足になると、足が重く感じたり、足首がむくんだりすることがあるでしょう。
関連記事:扁平足ってどんな足?靴下選びに役に立つチェック方法や改善策を解説
気象の影響を受けている
足が疲れる理由の一つに、気象の影響を受けていることがあります。天候や気圧、湿度の変化や季節の変わり目などの影響で、体の調子が悪くなることを「気象病」といいます。
気象病の代表的な症状は頭痛です。頭痛以外にも、自律神経の乱れなど、気象の影響で出る症状は多岐に渡ります。足に関係する不調でよく聞くのは、足のだるさやむくみです。
特に梅雨の時期に気圧が下がり、湿気が上昇すると足がむくみやすくなる人が多いようです。足がむくみ、ふくらはぎの筋肉ポンプが働きにくくなることも関係しているのでしょう。
足が疲れる人必見!ストレッチとマッサージ
足のだるさを解消するには、ストレッチやマッサージをして足の筋肉の柔軟性を取り戻しましょう。
ここでは、足のストレッチとマッサージ方法を詳しく解説します。
足のストレッチをする
まずは、縮こまった足をほぐすストレッチ方法を紹介します。
【疲れた足をリフレッシュ!足指の付け根のストレッチ】
- 椅子に座り、片足を座面に乗せて膝を立てる
- 手を使って、親指を付け根から床の方向に曲げる
- 5秒間そのままキープ
- 1~3を、人差し指から小指まで行う
- 片足が終わったら、もう一方の足をストレッチする
- 椅子から立って片足を1歩下げ、つま先を反らすように伸ばす
- 15秒間キープする
ストレッチをするときは、やさしくゆっくりと行いましょう。お風呂上がりは血行がよくなるのでおすすめのタイミングです。
ストレッチ方法についてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
関連記事:足の疲れを5分でリセット! フットケアの専門家直伝「足部ストレッチ」
ふくらはぎのストレッチをする
足がむくみやすい人は、ふくらはぎのストレッチをしましょう。第二の心臓とも呼ばれるふくらはぎは、血流に関わる重要な部位です。
【むくみ改善に!ふくらはぎのストレッチ】
- 両足を肩幅に広げて、椅子やテーブルに手を掛ける
- 右足を後ろに引き、左足の膝を曲げる
- 右足のふくらはぎをゆっくりと伸ばす
- 20秒~30秒間そのままの状態でキープする
- 左右の足を入れ替えて3セット行う
ふくらはぎのストレッチを行うと、血流が促されてすっきりとした感覚になりますよ。伸ばすときは、息を吐きながらゆっくりと行いましょう。
足裏のマッサージをする
足裏に疲れを感じる人は、ボールを足裏で転がすマッサージをしてみてはいかがでしょうか。土踏まずに圧力をかけ、血行をよくする方法です。
まずは、ゴルフボールやテニスボール、そして椅子を準備してください。
【足裏の血行をよくする!ボールストレッチ】
- 椅子に座り、ボールを床に置く
- ボールの上に足を乗せる
- 足裏でボールを転がすように、前後に動かす
- 左右どちらも行う
ボールが滑りにくくなるように、じゅうたんやカーペットの上で行うとよいでしょう。片足ずつ、2分間ほど続けます。ゆっくりと行うことで、リラクゼーション効果が期待できます。
筋を肥大させる運動
ストレッチやマッサージで硬くなった筋肉を解したら、筋肉を鍛えるトレーニングも。
筋を肥大させる運動にはいろいろありますが、どこでも簡単にできる「カーフレイズ」を紹介します。
【カーフレイズ(かかとの上げ下げ)】
立った状態でかかとの上げ下げをします。足指のつけ根からしっかり曲げるのがコツです。
忘れずに続けるために例えば、歯磨きをするときにやる! と決めるのもいいかもしれません。倒れそうになる場合は無理せずどこかにつかまってくださいね。
これを15回で1セットとして、1日3セット、週2~3回行うとかなり効果的。
まずは自分の体重だけの負荷で、慣れてきたら、1リットルのペットボトルを両手で持ちながら行ったり、台の上に乗り、かかとだけ台からはみ出させて、かかとが前足部よりも下がるようにして上げ下げをすると、更に負荷がかかって強度が増します。
足が疲れにくくなる生活習慣
足がだるくなり疲れる悩みを解消するためにも、疲れにくくする方法を普段の生活に取り入れてみてはいかがですか。
ここでは、足が疲れにくくなる生活習慣を解説します。
足を高くして寝る
足の疲れが出やすい人は、就寝時に足を高くしてみてください。クッションなどに足を乗せて、心臓よりも足を高くして眠ります。高すぎると頭に血が上ってしまう可能性があるため、10〜15cmくらいの高さに調整することをおすすめします。
足を高くして寝るのは、リンパや血液の流れが促され、足のむくみが解消されやすい方法です。足がむくみやすい人は、ぜひ試してみてください。
ゆっくりとお風呂に浸かる
足の疲れには、ゆっくりとお風呂に浸かることも有効です。普段は湯船に浸からずシャワーで済ませている人も、足が疲れている日は入浴方法を変えてみてはいかがでしょう。
40度ほどのぬるめのお湯に、20分ほどゆっくりと浸かりましょう。足の凝り固まった筋肉や関節がじんわりと温まり、血行がよくなります。
足の疲れを取るには、おへそのあたりまでお湯につかる半身浴がおすすめです。時間がないときや寒い時期には、肩までつかる全身浴でも効果が感じられるでしょう。
足首ウォーマーを活用する
足が疲れる原因の一つに冷え(血流障害)が大きく関わっています。お風呂で温まった後のリラックスタイム、外出先での冷え対策に、手軽に足首を温められる足首ウォーマーは有効です。特に寝ているときは、足先が開放できる足首ウォーマーはおすすめです。
靴を替える
足が疲れやすいと感じるときには、普段履いている靴を見直すことも有効です。足底が薄いシューズは、足裏に負担がかかりやすくなります。着地時の衝撃が緩和されるよう、靴底のクッション性が高い靴に替えるのも一つの方法です。
また、足にあった靴を使用すると足元が安定し、疲れにくくなる効果が期待できます。
スニーカーでもパンプスでも、足にフィットした靴を選び、安定感を高めましょう。靴を選ぶときは、靴選びの専門家であるシューフィッターのいる販売店で選ぶことをおすすめします。
五本指靴下を履く
疲れやすさを感じる時には、五本指靴下に替えてみてはいかがでしょうか。五本指靴下は、足指が独立して1本ずつ動かしやすいため心地よく、地面をしっかりと掴めて、長時間歩いても疲れにくいと感じる人が多いでしょう。
また、足裏のアーチをサポートする五本指靴下に替えると、扁平足の改善も期待できます。
まとめ
足に疲れを感じる原因は、足の筋力低下や扁平足など、いろいろな理由が考えられます。足が疲れやすい人は、ストレッチやマッサージ、筋肉を鍛えるカーフレイズなどをおすすめします。
足がむくむときは、ゆっくりとお風呂に浸かり、就寝時に足を高くしておくのも一つの方法です。冷え(血流障害)対策には足首ウォーマーも有効。
また、五本指靴下を履いて足指がスムーズに動かせると、踏ん張りやすく歩行が安定するため、足の疲れを軽減させる効果が期待できます。
また、足の専門家と共同開発した五本指靴下、ケアソク〈ととのえる〉は、足のアーチをサポートし、かかとのハニカムクッションで衝撃を吸収。夕方の疲れが違います。フットヘルスウェアのケアソクをぜひお試しください。
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記事監修

桜井 祐子(さくらい ゆうこ)
足のケアの専門家 フットケアスペシャリスト(Certified Foot care specialist)
CMP (Certified Master Pedicurist)
筑波大学大学院 人間総合科学研究科 スポーツ医学専攻 修了
博士(スポーツ医学)
足の専門店PEDI CARE 代表 https://www.pedicare.jp/
足の専門校SCHOOL OF PEDI 校長 https://school.pedicare.jp/
足の問題を様々な視点から保存的に改善するために、ドイツ式メディカルフットケアポドロギーをベースとした角質ケア、足爪ケア、巻き爪ケア、リフレクソロジー、ボディケア、インソール作成、靴調整などのトータルフットケアを提供するフットケアサロンを横浜に開設。
足の専門家育成のために、医師・看護師・介護福祉士・フットケアスペシャリスト向けにスクールで指導にもあたる。そのほか多数の講演やセミナーの講師、TV・メディアに出演。
【学術論文】
Effects of Foot Care on Foot Problems in Elderly Women Requiring Long-Term Care.(要介護高齢女性の足部異常に対するフットケアの効果に関する研究),Synergy of Arts and Sciences,22(2),165-174,2018.10
ほか
【代表著書】
フレグランスジャーナル社「サロンワークに役立つ実践フットケア」出版
【メディア出演】
NHK総合テレビ「あさイチ」:「女のホケン室」足のお悩み
NHK総合テレビ「あさイチ」:「女のニュース どうする? サンダルの靴ずれ」
ほか多数
著者: 株式会社 山忠
