がに股の治し方!簡単なセルフケア4選を専門家が解説
歩き方が不自然になることで、姿勢が悪くなる「がに股」に悩んでいませんか。がに股を放置していると、膝や腰への負担が増えて痛みが出てしまうことがあります。
また、見た目の問題も気になり、自信を失う原因にもなりかねません。がに股は自然に治るものではないため、原因を把握して、セルフケアを実践していくことが大切です。
そこで本記事では、がに股の原因と改善方法について詳しく解説します。正しい歩き方や姿勢を意識して足の健康を目指しましょう。
がに股になってる?治し方を知る前のセルフチェック
まずは、自分が「がに股」になっているか、セルフチェックしてみましょう。
背筋をまっすぐ伸ばして立ち、両足のかかと・膝・太ももをしっかりとくっつけます。この状態でつま先や膝がどの方向を向いているかを確認してください。
つま先や膝が正面を向いていれば、がに股ではありません。一方、外側を向いている場合は、がに股になっている可能性が高いです。
立ったときは正常でも、歩くときに自然と足が外に開いてしまう方もいます。歩いているときのつま先や膝の向きも確認してみましょう。
がに股の改善方法4つ
がに股の改善方法には、以下の3つがあります。
- 内転筋のエクササイズをする
- 椅子の座り方を見直す
- インソールや靴下を使う
1つずつ、詳しくみていきましょう。
内転筋のエクササイズをする
がに股の改善には、クッションなどを使って内腿の「内転筋」を鍛えるエクササイズが効果的です。ここでは、内転筋のエクササイズを紹介します。
【準備するもの】
クッション、代用として枕またはバスタオル
バスタオルを使う場合は、半分に折って端から丸め、クッションのように使ってください。
【内転筋を鍛えるエクササイズ】
- 立った状態で、膝の間にクッションやタオルを挟みます。
- そのまま膝を軽く曲げて、クッションを内側に押し込むように力をかけましょう。
- 太ももの内側がしっかりと使われている感覚を意識しながら、ゆっくりと膝を伸ばしていきます。
- 1〜3の動きを10回繰り返します。
この内転筋のエクササイズを、1日1〜2セット行いましょう。手軽に自宅でできるエクササイズですので、ぜひ続けてみてください。
椅子の座り方を見直す
がに股の改善には、座り方の見直しも効果的です。骨盤を正しい位置で支えながら座ることで、骨盤の歪みが改善していきます。
正しい座り方のポイントは次の通りです。
- 椅子に深く座り、骨盤をしっかりと立てるように意識します。
- お腹の下あたりに軽く力を入れて、体幹を安定させます。
- 椅子の高さは、足裏全体が床にきちんとつく高さに調整してください。
- 足裏を床につけ、両膝が閉じるように心がけて座りましょう。
崩れた座り方のクセがついている人は、意識していないと改善できないことがあります。椅子に座ったときの自分の骨盤の向きや、足の位置をよく確認してみましょう。
インソールや靴下を使う
がに股の改善には、インソールや機能性の高い靴下を試してみるのも効果的です。
がに股は外側荷重になっている場合があるため、外側に高さのあるインソールを使うことで、内転筋を使いやすくなり、がに股の改善効果が期待できます。
また、足指を意識できる五本指ソックスは、正しい歩行をサポートします。
インソールや五本指ソックスの中には、足裏のアーチをサポートする機能があるものがあり、足裏の安定性が増すように作られています。
歩くときの姿勢が整うと、太ももの内側にある内転筋がしっかり使われるようになります。特に、がに股の改善には、五本指ソックスがおすすめです。
がに股の矯正には正しい歩き方をすることが欠かせません。五本指ソックスは、足指が1本ずつ独立して動かしやすいため、歩行時や階段の上り下り、立ったり座ったりといった日常の動作でも安定感が増します。
足指がしっかり使えるようになることで、自然にバランスが整い、がに股になりにくい歩き方を身につけられることが考えられます。靴を履いているときだけ効果を実感できるインソールとは異なり、室内でも履けるのが靴下のメリットです。
がに股になるのはなぜ?治し方とともに知っておきたい知識
がに股の治し方を実践していくためにも、そもそも、なぜ「がに股」になってしまうのかを知っておくことは大切です。
がに股の原因には、以下の3つが考えられます。
- 内転筋の筋力不足
- 姿勢や歩き方の癖
- 扁平足
それぞれ、詳しく解説します。
内転筋の筋力不足
がに股になる原因の1つに、内転筋の筋力不足があります。内転筋は股関節の内側から膝の内側にかけて伸びる筋肉で、足を内側に閉じる作用があります。
内転筋が弱まると内ももをしっかり閉じられないため、股関節が外側に開いてしまいます。股関節が開くと、がに股の姿勢になってしまうのです。
股関節が外に開くと、歩くときに重心が足の外側に偏るため、靴底の外側だけがすり減っていくことも少なくありません。靴底の減り方を確認することで、自身ががに股であるかの判断材料にもなるでしょう。
靴底を見てみると、正しい歩行ができていればかかと部分の外側が軽く削れる程度ですが、がに股歩きだと、かかとだけでなく、靴全体の外側が削れやすいです。
姿勢や歩き方の癖
姿勢や歩き方の癖がよくないと、がに股になることがあります。姿勢が悪いと、骨盤が歪んでしまうためです。例えば、猫背になると骨盤が後ろに傾くため、股関節は外側に開き、がに股になってしまいます。
骨盤が後ろに傾くと、下腹が前に出たり肩こりの原因になる可能性もあるため要注意です。また、姿勢が悪いと歩き方が悪くなり、がに股が定着してしまいます。まずは、姿勢を正すことが改善の第一歩です。
扁平足
がに股の原因のひとつには、扁平足になっていることも挙げられます。扁平足とは、足裏のアーチが崩れ、足が平らになった状態を指します。
歩行時や走行時の地面や床からの衝撃を吸収する役割を果たしているのが、足裏のアーチです。しかし、加齢や歩行の癖、遺伝的な要因などで扁平足になると、足裏全体で衝撃を受け止められなくなり、重心が外側に偏ってしまうことがあります。
重心の位置がずれると、歩くたびに股関節が外側に開き、がに股になってしまいます。また、扁平足を放置していると外反母趾など他の足のトラブルを引き起こすことも少なくありません。扁平足を改善するためにも、足裏の筋力トレーニングをおすすめします。
関連記事:扁平足ってどんな足?靴下選びに役に立つチェック方法や改善策を解説
がに股を放置することのリスク
がに股を放置することのリスクは、見た目の問題だけではありません。がに股の状態で歩いていると、足や腰に悪影響を与えることがあります。
歩くときにつま先と膝が外側に向くことで、体重のかかり方が不自然になり、股関節や膝に過度な負荷がかかってしまうためです。がに股で長い間歩き続けていると、関節の不調や痛みが出ることもあるでしょう。
また、何の対策もしないままでいると膝関節の変形や関節炎などの深刻な問題に発展することもあるため、放置は危険です。健康的な生活を維持するためにも、早めに矯正を行いましょう。
まとめ
がに股の改善には、毎日のセルフケアが効果的です。姿勢や歩き方の見直し、内転筋を鍛えるエクササイズ、インソールや五本指ソックスの活用など、どれも手軽に取り入れられるケアです。
改善策を取り入れることで、足の負担軽減や見た目の変化を感じられるはずですよ。正しい歩き方を身につけるためには、ケアソクの五本指ソックス〈ととのえる〉もおすすめです。足指を本来の形に配置し、かかとのハニカムクッションが歩行時の衝撃を緩和します。ぜひ、ご自身の足のケアのために〈ととのえる〉を試してみてください。
●足指の接地をサポートして、正しい歩行姿勢を促す