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足と靴下の豆知識

片足だけの外反母趾はなぜ?考えられる4つの原因と自分でできる改善ケア

「靴を履くと、なぜか右足の親指の付け根だけが痛い」「鏡で見ると、左足だけ親指が『くの字』に曲がっている気がする」。このように、片足だけに現れる外反母趾の症状に、疑問や不安を感じていませんか?

外反母趾はハイヒールなどが原因で両足に起こるイメージが強いため、「なぜ片足だけ?」と不思議に思うのは当然です。実は、片足だけに症状が強く出る場合、その原因は靴だけでなく、あなたの姿勢や歩行のバランスの崩れや、無意識の生活習慣に隠されていることが多いのです。

この記事では、片足だけに外反母趾が起こる特有の原因を深掘りし、自分でできる改善・予防策、そして病院を受診すべき目安について詳しく解説します。

あなたはどっち?片足だけの外反母趾セルフチェック

まず、ご自身の足の状態を客観的に確認してみましょう。

  • 見た目のチェック:素足を揃えてまっすぐ立った時、左右の足で親指の曲がり具合(小指側への傾き)に差がありますか?親指の付け根の出っ張りが、片足だけ顕著ですか?
  • 痛みのチェック:靴を履いた時、片方の足の親指の付け根だけが赤くなったり、痛みを感じたりしますか?
  • 重心のチェック:目を閉じてその場で軽く足踏みをしてみてください。自然に止まった時、どちらかの足に体重が多くかかっている感覚はありますか?

片足だけに症状が見られたり、左右で重心の乗り方に差を感じたりした場合、姿勢や歩行のバランスが崩れているサインかもしれません。

参考:「外反母趾」|日本整形外科学会症状・病気をしらべる

【関連記事】外反母趾かな?と思ったときの見分け方!セルフチェック方法を解説|コラム「足のちえぶくろ」|ケアソク(CARE:SOKU)|株式会社山忠

なぜ片足だけ?外反母趾が左右非対称に起こる4つの原因

同じ靴を履いて生活しているにもかかわらず、なぜ片方の足だけに症状が現れるのでしょうか。そこには、足元だけでなく、身体全体のバランスが関係しています。



原因

メカニズム

身体の歪み

骨盤の歪みなどにより、片方の足に余計に加重しやすく負担が集中する。

利き足への負担

軸足となる「利き足」で踏ん張る癖があり、長年の蓄積で変形が進む。

過去の怪我

古い捻挫などで足首の関節が不安定になり、バランスを崩して親指に負担がかかる。

病気の可能性

関節リウマチなどが片側の関節から発症し、指の変形を引き起こすことがある。

身体の重心の偏りや骨盤の歪み

私たちの身体は、完全な左右対称ではありません。足を組む癖、いつも同じ側でカバンを持つ、片足に体重をかけて立つといった日常の無意識な癖が、骨盤の歪みや身体全体の重心の偏りを生み出します。

身体が歪むと、立っている時や歩いている時に、どちらか一方の足に常に多くの体重がかかるようになります。この過剰な負荷が長年にわたって蓄積することで、負担の大きい側の足のアーチが崩れ(開張足)、外反母趾が発症・進行しやすくなるのです。

「利き足」への過度な負担

スポーツの経験がある方や、特定の動作を繰り返す職業の方などで、無意識のうちに軸足で強く踏ん張る癖がついていることがあります。この「踏ん張り」(特に親指だけで踏ん張る傾向や内側荷重での動作)が、親指の付け根に継続的な圧力を加え、外反母趾を悪化させる要因となります。ただし、片足だけの外反母趾の場合は、後脛骨筋腱機能不全症などの医学的原因が疑われます。なお、スポーツ選手では、利き足よりもむしろ軸足(踏ん張り足)に外反母趾が多く見られる傾向があります。

過去の怪我(捻挫など)の影響

過去に足首の捻挫や骨折をした経験はありませんか?一度傷めた足首の靭帯は、完治しても緩みが残ることがあり、足関節が不安定な状態(足関節不安定症)になることがあります。足首が不安定だと、歩行時に足元がグラつき、それを補うために無意識に親指側に力を入れてしまいます。この代償動作が、結果として親指の付け根に過剰なストレスをかけ、外反母趾を引き起こすのです。

関節リウマチなどの病気の可能性

頻度は高くありませんが、関節リウマチなどの自己免疫疾患が原因で、指の変形が起こることもあります。関節リウマチは、複数の関節に対称的に起こることが多いですが、初期段階では片側の手や足の指から症状が現れることもあります。親指の付け根の痛みや腫れが急に出てきた、朝方に指がこわばる、といった症状がある場合は、一度専門医に相談することをお勧めします。

【関連記事】外反母趾はなぜなるの?原因と自分でできる対策を分かりやすく解説|コラム「足のちえぶくろ」|ケアソク(CARE:SOKU)|株式会社山忠

放置は危険!片足だけの外反母趾がもたらすリスク

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片足だけの外反母趾は、単なる足の変形に留まらず、全身のバランスをさらに崩す悪循環の始まりかもしれません。

身体の歪みのさらなる悪化

痛みのある足をかばって歩くことで、身体の重心はさらに偏り、骨盤や背骨の歪みを助長します。足元から始まった小さな歪みが、気づかぬうちに全身へと波及してしまうのです。

膝痛や腰痛、肩こりの誘発

変形した足では足のアーチが崩れ、歩行時の衝撃吸収がうまくできず、結果として不自然な歩き方になることで間接的に膝や腰に負担をかけ、痛みにつながる可能性があります。

自分でできる!片足外反母趾のセルフケア

外反母趾のセルフケアは、足指の形を矯正するというよりは、ストレッチやマッサージで筋肉の緊張を和らげることでリラックスや症状の進行を緩やかにする目的で行います。特に痛みが強い場合は無理せず、気持ち良い範囲で行いましょう。

足指のストレッチ(グーパー運動)

   

硬くなった足指の関節を動かし、筋肉を柔軟にする運動です。

  1. 椅子に座るか、お風呂の中などリラックスした状態で行います。
  2. 足の指を、思い切り「グー」の形に5秒間強く握りしめます。
  3. 次に、指と指の間を大きく広げるように「パー」の形に5秒間開きます。毎日気がついたときに行うようにします。

※関節の痛みや変形が強い場合は、症状を助長する可能性もあるため、無理に行わないようにしましょう。

痛みを緩和するマッサージ

親指の付け根周りの、凝り固まった筋肉をほぐします。

  1. 足の裏側から、親指と人差し指の間の骨(第一中足骨と第二中足骨の間)を、手の指で優しく揉みほぐします。
  2. 痛む親指の付け根の関節を、ゆっくりと円を描くようにマッサージしましょう。

テーピングやサポーターの活用

ドラッグストアなどで市販されている外反母趾用のテーピングやサポーターを使用するのも有効です。これらは、曲がってしまった親指を正しい位置に矯正し、歩行時の痛みを軽減する効果があります。

症状を悪化させないための生活習慣の見直し

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外反母趾の進行を食い止めるには、足に負担をかける生活習慣を見直すことが最も重要です。

正しい靴選びの3つのポイント

靴は、症状を悪化させる最大の要因にも、足を保護する最良の味方にもなります。

  1. つま先の形:指先が圧迫されない、幅にゆとりのある「スクエアトウ」や「オブリークトウ」を選びましょう。
  2. 靴のサイズ:大きすぎる靴を選ぶと足のアーチが崩れたり、靴のなかで足が前滑りして指の負担が増すため、足長・足幅に合った靴を選びましょう。

  3. かかとの固定:かかと部分がやわらかすぎずしっかりとホールドしてくれる靴を選び、足が靴の中で前に滑らないようにします。
  4. 靴紐やベルト:甲の部分を靴紐やベルトでしっかりと調整できる靴を選び、毎回きちんと締める習慣をつけましょう。

片足だけの外反母趾はなぜ?考えられる4つの原因と自分でできる改善ケア つま先の形には大きく3タイプあります。

【関連記事】つま先の痛みを今すぐ解決!靴選びのポイントとリスク回避法|コラム「足のちえぶくろ」|ケアソク(CARE:SOKU)|株式会社山忠

歩き方を見直す

歩く際は、かかとから着地し、足指でしっかり蹴り出すことです。これが足裏の筋肉を鍛えることにつながります。

正しい歩き方をしていると、 かかと→足の外側→親指の付け根 の順に重心が移動していきます(あおり運動)。

重心の移動を確認するために、靴底をチェックしてみましょう。
かかとの外側と親指の付け根が削れていると正しい重心移動ができている目安になります。

片足だけの外反母趾はなぜ?考えられる4つの原因と自分でできる改善ケア

インソールの活用

自分の足に合ったインソール(中敷き)を使用することで、崩れた足底のアーチをサポートし、重心の偏りを補正する効果が期待できます。専門家に相談し、足に合ったインソールを選びましょう。

【関連記事】失敗しないインソールの選び方!目的や種類にあわせて選ぶコツ|コラム「足のちえぶくろ」|ケアソク(CARE:SOKU)|株式会社山忠

靴下選びも外反母趾の予防に重要

快適な歩行のために、アーチサポート機能付きの靴下も上手に活用しましょう。足指を圧迫する窮屈な靴下は足指に負担がかかるため、適切な靴下選びが重要です。5本指靴下や足アーチサポート機能付きの靴下なら、歩行時に足指をしっかり使えてバランスを保ちやすくなります。

【関連記事】商品情報「ととのえる」|ケアソク(CARE:SOKU)|株式会社山忠

こんな症状は要注意!病院を受診すべき目安

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セルフケアで改善が見られない場合や、以下のような症状がある場合は、我慢せずに整形外科を受診しましょう。

  • 何もしなくてもズキズキと痛む
  • 親指の付け根が赤く腫れて、熱を持っている
  • 変形が進み、合う靴がほとんどない
  • 足の痛みで、歩くのが困難になっている

まとめ:片足のサインを見逃さず、身体全体を見直そう

片足だけに現れる外反母趾は、「こちら側の足に負担が集中していますよ」という身体からの重要なサインです。その背景には、身体全体の歪みや生活習慣が隠されています。

足元の痛みや変形だけに目を向けるのではなく、なぜ片足だけに負担がかかっているのか、その根本原因を探ることが、症状の改善と再発防止の鍵となります。この記事を参考に、ご自身の身体のバランスや生活習慣を見直すきっかけにしてください。

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外反母趾の痛みは寝る時のテーピングで緩和!夜間の効果と正しい巻き方を解説

日中、靴を履いていると感じる外反母趾のつらい痛み。「夜、寝ている間に少しでもこの痛みが和らげられたら……」そう考えたことはありませんか?実は、就寝中の時間を利用したテーピングは、外反母趾のセルフケアとして有効な方法の一つです。

日中の活動をサポートするテーピングとは異なり、夜間のテーピングには、足指を休ませながら一時的な痛みの軽減効果があります。この記事では、なぜ寝る時のテーピングが効果的なのか、その理由と、誰でも簡単にできる正しい巻き方、そして安全に行うための注意点を詳しく解説します。

なぜ?外反母趾に寝る時のテーピングが効果的な理由

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日中にテーピングをすると、靴が窮屈に感じたり、歩きにくさを感じたりすることがあります。その点、夜間は足に体重がかからず、靴による圧迫もないため、テーピングによるケアに最適な時間と言えます。

日中、私たちの足は体重を支え、靴の中で圧迫され続けています。特に外反母趾の方は、この圧力によって親指が「くの字」に曲がる力が常に加わっている状態です。

寝る時にテーピングを行うことで、この日中の負担から足指を解放し、一時的な痛みの軽減効果が期待できます。

【関連記事】足の指の変形の原因は?今日からできるケアの方法も解説 | コラム「足のちえぶくろ」 | ケアソク(CARE:SOKU)|株式会社山忠

昼用と夜用で違う?テーピングの目的と選び方

テーピングは、日中に行う場合と夜間に行う場合で、その目的が少し異なります。



日中のテーピング

寝る時(夜間)のテーピング

主な目的

・歩行時の衝撃緩和と痛みの軽減
・アーチの機能をサポート

・足指の位置矯正
・痛みの軽減

巻き方の特徴

動きを妨げないように、サポート主体で巻く

矯正力を意識し、持続的に優しく引っ張る

期待される効果

活動中の快適性を高める

痛みの緩和、変形の進行予防

このように、目的が異なるため、巻き方の力加減なども変わってきます。今回は、夜間の「矯正」と「リセット」を目的としたテーピング方法に絞って解説します。

寝る時の外反母趾テーピングの正しい巻き方

それでは、実際のテーピングの巻き方を手順に沿って見ていきましょう。

準備するもの:伸縮テープ

ドラッグストアなどで購入できる、5cm幅の伸縮テープを用意します(キネシオテープなど)。 5cm幅のテープを15cm程度の長さに切ります。その幅を真ん中で半分に切って、2.5cm幅にします(写真右側)。また、テープを足囲を一周できる程度の長さに2本切っておきます(写真左側)。
かぶれやすい方は、低刺激性のものを選ぶと良いでしょう。テープの角を丸く切っておくと、剥がれにくくなります。

pixta_81616213_L (1).jpg 写真は両足分です。

手順1:親指を開くテープを貼る

親指の位置を矯正するためにテーピングで親指を開きます。

まず、2.5cm幅に切ったテープを使って、足の親指の内側の側面にテープの端を貼り付けます。

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そこからテープを軽く引っ張りながら親指を優しく外側に開き、そのまま内くるぶしに向かって軽く引きながら、テープを真っすぐ貼ります。

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ポイントは、親指が「気持ちよく伸びる」程度の力で引っ張ることです。痛みを感じるほど強く引っ張らないように注意しましょう。

手順2:横アーチを支えるテープを貼る

外反母趾の根本原因である「開張足(足の横幅が広がる状態)」をサポートするためのテープです。

足囲を一周できる程度の長さに切ったテープの端を足裏の親指の付け根、少し下あたりに貼り付けます。

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そこからテープを軽く引き上げて、横アーチを持ち上げながら締めるイメージで甲の部分を通り、ぐるっと一周させ、甲の部分で止めます。

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足の大きさによってテープの長さは調節してください。このテープによって足底のアーチが支えられ、親指が開くのを助ける効果が高まります。テープを締めすぎると血流の低下や痛みが増強する場合もあるため、適度な強さで締めましょう。

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夜間テーピングの効果を高める3つのポイント

テーピングの効果をより実感するために、以下の3つのポイントも意識してみてください。

毎日継続して行う

テーピングは、一度行えばすぐに治るというものではありません。日中の生活でどうしても足には負担がかかるため、その日の負担をその日のうちに軽減する、という感覚で毎晩コツコツと続けることが何よりも大切です。

テーピングと合わせて足裏の筋肉をほぐす

テーピングで外からのサポートをしつつ、足裏の筋肉をほぐしましょう。外反母趾の方は、母趾内転筋(ぼしないてんきん)という横方向と斜め方向に走っている筋肉が硬く縮んだ状態になっています。筋肉の流れに対して90度の角度から、ぐーっと指でほぐして足の緊張をほどいてあげましょう。お風呂など、筋肉があたたまっている状態で行うのが効果的です。

外反母趾の痛みは寝る時のテーピングで緩和!夜間の効果と正しい巻き方を解説

日中の靴を見直す

夜間にいくらケアをしても、日中に足に合わない靴を履いていては、効果は半減してしまいます。つま先が広く、指が自由に動かせる靴を選ぶ、ヒールの高すぎる靴は避けるなど、日中の履物を見直すことが、夜間ケアの効果を最大限に引き出します。

【関連記事】つま先の痛みを今すぐ解決!靴選びのポイントとリスク回避法 | コラム「足のちえぶくろ」 | ケアソク(CARE:SOKU)|株式会社山忠

寝る時のテーピングで注意すべきこと

安全にテーピングを続けるために、以下の注意点を必ず守ってください。

強く引っ張りすぎない

テープを強く引っ張りすぎるのは逆効果です。血行不良の原因になったり、痛みが増したりすることがあります。あくまで「優しく正しい位置に導く」という意識で、気持ちの良い範囲の強さに留めましょう。

肌にかゆみや発疹が出たら中止する

テープの粘着剤によって、皮膚がかぶれたり、かゆみが出たりすることがあります。肌に異常を感じた場合は、すぐにテーピングを中止しましょう。症状が長引くようであれば皮膚科を受診してください。

痛みが悪化する場合は無理しない

テーピングをしたことで、かえって痛みが増す、あるいは痺れが出るなどの症状が現れた場合は、巻き方が合っていないか、症状が進行している可能性があります。無理に続けず、一度整形外科などの専門医に相談しましょう。

テーピング以外の夜間セルフケア

テーピングが肌に合わない、あるいはもっと手軽な方法を試したいという方には、以下のような選択肢もあります。



ケア用品

特徴

夜間用サポーター

就寝中に使用する装具タイプ。日中のものより矯正力が強い製品が多く、睡眠中に持続的に親指を正しい位置に保持することで、関節が固まるのを防ぎ、痛みを緩和する効果が期待できる。

足指パッド

シリコンなどの柔らかい素材で、指の間に挟んで使う。指同士が重なることで生じる圧迫や摩擦を軽減し、痛みを和らげるのが主な目的。

使用する際は、就寝前に足を清潔にし、痛みを感じない程度に使用しましょう。もし痛みや違和感が強い場合は、使用を中止し、専門医に相談することをおすすめします。

夜間用サポーター

夜間用サポーターは、就寝中に親指を正常な位置に保持することを目的とした装具です。日中に使用するものとは異なり、歩行を想定していないため、より強い矯正力を持つ製品が多いのが特徴です。

期待できる効果としては、睡眠中に持続的に親指を外側に開くことで、関節の拘縮(こうしゅく:関節が固まって動きにくくなること)を防ぎ、痛みを緩和することが挙げられます。軽度の外反母趾で、まだ指が手で元の位置に戻せる段階であれば、特に予防や拘縮を防ぐ上で有効とされています。

夜間用サポーターを選ぶ際は、いくつかのポイントがあります。まず、矯正力の調整が可能かどうかです。マジックテープ式などで固定の強さを自分で調整できるタイプなら、無理なく続けることができます。また、素材も重要で、通気性の良いメッシュ素材などは、長時間の装着でも蒸れにくく快適です。

夜間用サポーターにはハードタイプやソフトタイプなどがありますが、使用する際は専門医に相談することをおすすめします。

足指パッド

足指パッドは、シリコンなどの柔らかい素材でできており、足の指の間に挟んで使用するセルフケアグッズです。主に親指と人差し指の間に装着することで、重なった指を正しい位置に戻すサポートをします。

このパッドを使用する主な目的は、指と指が重なることで生じる圧迫や摩擦を軽減し、痛みを和らげることです。さらに、指の間を広げることで、窮屈になっていた足指を開放し、リラックスさせる効果も期待できます。素材はぷにぷにした感触のシリコン製が多く、洗って繰り返し使えるため衛生的に使用できます。

足指パッドを選ぶ際には、まず素材の柔らかさが重要です。長時間装着するため、肌に優しく、違和感の少ないものを選びましょう。また、自分の足指の形や指の間の広さに合った形状のものを選ぶことも大切です。様々な形の製品が市販されているため、いくつか試してみるのも良いでしょう。

使用上の注意点としては、装着した際に痛みや強い違和感を覚える場合は、使用を中止してください。また、製品によっては日中の使用を推奨していないものもあるため、就寝時に使用可能かどうかを事前に確認することが重要です。清潔に保つために、定期的に洗浄することも忘れないようにしましょう。

まとめ:夜間テーピングを習慣にし、痛みのない朝を迎えよう

外反母趾のケアは、日中だけでなく、寝ている間の時間も有効に活用することができます。夜間のテーピングは、日中に負担がかかった足指を休ませながら、一時的に痛みを軽減するシンプルで効果的なセルフケアです。

今回ご紹介した正しい巻き方と注意点を守り、毎日の習慣として取り入れてみてください。

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外反母趾と内反小趾の原因は?痛みを改善するセルフケアと正しい靴の選び方を解説

外反母趾と内反小趾

「靴を履くと親指の付け根が痛い」「小指が内側に曲がって、タコができてしまった」このような足の悩み、感じていませんか。

もしかすると、その症状は外反母趾や内反小趾が原因かもしれません。これらは単なる足の変形ではなく、放置すると歩き方が崩れることで、膝や腰の痛みに繋がることもあります。

この記事では、外反母趾と内反小趾の基本的な知識から、自分でできる改善策、そして正しい靴の選び方まで、分かりやすく解説します。つらい足の痛みとさよならして、快適な毎日を取り戻しましょう。

外反母趾と内反小趾とは?症状と違いを理解する

外反母趾と内反小趾とは?症状と違いを理解する

外反母趾と内反小趾は、どちらも足の指が変形する症状ですが、どの指がどの方向に曲がるかで区別されます。まずは、それぞれの特徴と違いを正しく理解しましょう。

外反母趾の主な症状

外反母趾(がいはんぼし)は、足の親指(母趾)が人差し指の方へ「くの字」に曲がってしまう状態を指します。

これにより、親指の付け根の関節が外側に突き出し、その部分が靴に当たることで炎症を起こし、赤みや腫れ、激しい痛みを引き起こします。症状が進行すると、親指が人差し指の下に潜り込んだり、痛みで歩行が困難になったりすることもあります。

【関連記事】外反母趾かな?と思ったときの見分け方!セルフチェック方法を解説

内反小趾の主な症状

内反小趾(ないはんしょうし)は、足の小指(小趾)が内側に曲がってしまう状態です。外反母趾と同様に、小指の付け根の関節が出っ張り、靴との摩擦で痛みやタコ、ウオノメができる原因となります。

外反母趾に比べて痛みが少ない場合もありますが、体の重心が外側に傾きやすくなり、歩行バランスが崩れることで膝や腰に負担がかかることもあります。

【関連記事】足の小指が曲がってるのはなぜ?内反小趾の可能性と受診の目安

症状が似ている二つの違いは?

外反母趾と内反小趾の最も大きな違いは、変形が起こる「指」と「方向」です。親指が外側(小指側)に曲がるのが外反母趾、小指が内側(親指側)に曲がるのが内反小趾です。

この二つは併発することも珍しくなく、両方の症状に悩む方も少なくありません。

    

【特徴】

【外反母趾】

【内反小趾】

変形する指

親指(母趾)

小指(小趾)

曲がる方向

外側(小指の方向)

内側(親指の方向)

痛む場所

親指の付け根

小指の付け根

なぜ起こる?外反母趾と内反小趾の主な原因

なぜ起こる?外反母趾と内反小趾の主な原因

足の指の変形は、単一の原因ではなく、いくつかの要因が複合的に絡み合って発生します。

ここでは、代表的な3つの原因について解説します。

原因1:足に合わない靴の着用

最も大きな原因の一つが、日常的に履いている靴です。特に、つま先が細いパンプスやハイヒールは、指先を強く圧迫し、変形を助長します。

また、サイズが大きすぎる靴も問題です。靴の中で足が前に滑ってしまい、結果的につま先が圧迫されるため、変形の原因となります。さらに次に示すような横アーチの崩れにも影響しかねません。

原因2:足裏の筋力低下とアーチの崩れ

足裏の筋力低下とアーチの崩れ

私たちの足には、「足のアーチ」と呼ばれる構造があり、歩行時の衝撃を吸収するクッションの役割を担っています。運動不足や加齢によって足裏の筋肉が衰えると、このアーチが崩れてしまいます。

特に、指の付け根を結ぶ「横アーチ」が崩れた状態を「開張足(かいちょうそく)」と呼び、指が扇状に広がることで外反母趾や内反小趾を引き起こしやすくなります。

原因3:歩き方の癖や生活習慣

歩くときに足指をあまり使わず、ペタペタと歩く癖がある人は注意が必要です。 足指をしっかり使って地面を蹴り出す動作が少ないと、足裏の筋肉が衰え、アーチの崩れに繋がります。

また、体重が足の外側にかかりやすい歩き方をしていると、小指側に負担が集中し、内反小趾を悪化させる可能性があります。

【関連記事】内反小趾になるのはなぜ?原因を解説

放置は危険?悪化すると起こりうること

「少し痛むだけ」「見た目が気になるだけ」と軽く考えて放置してしまうと、症状は徐々に進行していきます。変形が進むと、痛みが強くなり、履ける靴が限られてくるだけでなく、日常生活にも支障をきたします。

さらに、足のトラブルは体全体の歪みに繋がり、膝痛、腰痛、肩こりなど、全身の不調を引き起こす可能性もあります。

自分でできる!外反母趾と内反小趾の改善・予防策

症状が軽度であれば、セルフケアで痛みを和らげたり、進行を予防したりすることが可能です。毎日の生活に簡単なケアを取り入れてみましょう。

対策1:足の指を鍛える簡単トレーニング

足指の筋肉を鍛え、正しい位置に戻すための簡単な運動です。

代表的な運動に「足のグーパー運動」があります。足指をすべて使って縮める「グー」と、できる限り指を伸ばす「パー」の動きを20~30回ほど繰り返します。 入浴中や入浴後など、リラックスした時間に行うのがおすすめです。

対策2:凝り固まった筋肉をほぐすストレッチ

凝り固まった筋肉をほぐすストレッチ

痛みや変形によって硬くなった足の指や足裏の筋肉を、マッサージで優しくほぐしてあげましょう。

手の指を足の指の間にそれぞれ入れて握手をするようにし、ゆっくりと足首を回したり、足指を反らせたり広げたりすることで、血行が促進され、筋肉の柔軟性が高まります。

対策3:足裏のバランスを整えるテーピング

テーピングは、指を正しい位置に矯正し、足裏のアーチをサポートするのに有効な方法です。親指や小指が開くようにテープを貼ることで、歩行時の負担を軽減し、痛みを和らげる効果が期待できます。

専門の整骨院などで指導を受けると、より効果的な貼り方を学ぶことができます。

【関連記事】足の指の変形の原因は?今日からできるケアの方法も解説

もう悩まない!正しい靴の選び方と履き方のポイント

もう悩まない!正しい靴の選び方と履き方のポイント

症状の改善と予防において、靴選びは非常に重要です。

以下のポイントを参考に、ご自身の足に合った一足を見つけましょう。

チェックポイント1:つま先の形と広さ

足指が圧迫されないよう、つま先部分に十分なゆとり(目安として指1本分程度)がある靴を選びましょう。

   

足の指を自由に動かせるかどうかが重要です。先の尖ったデザインは避け、足の形に合ったラウンドトウやスクエアトウなどがおすすめです。

外反母趾と内反小趾の原因は?痛みを改善するセルフケアと正しい靴の選び方を解説 ラウンドトウの一例。サイズだけでなく、つま先の形に合う靴もシューフィッターに相談してみるといいかもしれません。

チェックポイント2:かかとの安定性

歩行時にかかとがしっかりと固定されることも大切です。

かかと部分をしっかりとホールドしてくれる靴を選ぶことで、靴の中で足が動くのを防ぎ、安定した歩行をサポートします。購入前には必ず試着し、少し歩いてフィット感を確認しましょう。

チェックポイント3:インソールの活用

インソールは、崩れてしまった足のアーチをサポートし、足裏の接地面が増えることで歩行時の負担を軽減します。

また、衝撃を吸収するクッション性の高いものを使用することで、足への負担を大幅に軽減できます。

【関連記事】靴を履くと小指が痛い!靴選びと履き方のポイント

実は靴下選びも外反母趾と内反小趾の予防に重要

外反母趾や内反小趾の対策として靴に注目しがちですが、実は靴下選びも足の健康を守る助けになります。

特に、ストッキングなど指を圧迫する靴下は無意識のうちに親指や小指を圧迫し、症状の悪化を招く可能性があります。

予防策としておすすめなのが、指が一本一本自由に動かせる5本指ソックスです。足指でしっかりと地面をつかむ感覚を取り戻し、正しい歩行をサポートします。

また、足裏のアーチを支える機能を持つサポーター付きの靴下は、歩行時の衝撃を緩和し、足への負担を軽くしてくれるでしょう。靴だけでなく、毎日履く靴下にも意識を向けて、足のトラブルを予防しましょう。

【関連記事】商品情報「ととのえる」|ケアソク(CARE:SOKU)

専門家への相談も検討しよう

セルフケアを続けても痛みが改善しない場合や、変形が進行しているように感じる場合は、我慢せずに専門医に相談することが大切です。

整形外科や整骨院、足の専門外来などで、現在の足の状態を正確に診断してもらい、適切な治療やアドバイスを受けましょう。

まとめ:日々のセルフケアで健やかな足を目指す

日々のセルフケアで健やかな足を目指す

外反母趾や内反小趾は、日々の生活習慣が大きく影響する足のトラブルです。

足に合わない靴を避け、簡単なトレーニングやストレッチを継続することで、痛みを和らげ、症状の悪化を防ぐことは十分に可能です。 この記事で紹介したケアを参考に、今日からご自身の足をいたわる習慣を始めてみませんか。

〈ケアソク〉は、足指の機能を高め、快適な歩行のためのフットヘルスウェアです。足の専門家と共同開発し、科学的なエビデンスのある “新しい概念の靴下” をぜひお試しください。

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外反母趾の痛みを改善する歩き方とは?今日からできるポイントを解説

親指の付け根の痛み。「このまま症状が悪化したらどうしよう」「もう好きな靴は履けないのかな」と、不安に感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。その痛み、もしかしたら「外反母趾」が原因かもしれません。しかし、外反母趾は歩き方を意識することが改善策のひとつです。この記事では、外反母趾の痛みを悪化させてしまう歩き方の特徴と、今日から実践できる正しい歩き方のポイントを詳しく解説します。歩き方を見直して、痛みと不安のない毎日を取り戻しましょう。

もしかして、その痛み「外反母趾」が原因かもしれません

歩くたびにズキっと痛む、靴を履くと親指の付け根が当たって辛い。そんな症状に悩まされているなら、それは外反母趾が原因かもしれません。まずは、ご自身の足の状態を正しく理解することから始めましょう。

外反母趾の基本的な症状とは

外反母趾とは、足の親指(母趾)が人差し指(第2趾)の方へ「くの字」に曲がってしまい、親指の付け根の関節が外側に突き出てしまう状態を指します。 突き出た部分が靴に擦れることで炎症が起き、赤く腫れたり、痛みが生じたりするのが主な症状です。 進行すると、親指が人差し指の下に潜り込んだり、指の付け根にタコができたりすることもあります。





症状のレベル 外反母趾角(HV角) 主な状態
軽度 20度~30度 親指が少し曲がっている。先の細い靴を履いた時などに痛みを感じる。
中度 30度~40度 親指の曲がりがはっきり分かる。歩行時に痛みを感じることが増える。
重度 40度以上 親指が大きく曲がり、人差し指と重なる。裸足でも痛み、歩行が困難になることがある。

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なぜ歩くと痛みが生じるのか

外反母趾で痛みが生じる主な理由は、親指の付け根の関節(MTP関節)が突き出し、靴との摩擦で炎症を起こすためです。しかし、原因はそれだけではありません。本来、私たちの足裏には「足底アーチ」と呼ばれる構造があり、歩行時の衝撃を吸収するクッションの役割を担っています。外反母趾の多くは、この足底アーチ、特に指の付け根部分にある「横アーチ」が崩れてしまう「開張足」を伴います。アーチが崩れると、衝撃をうまく吸収できなくなり、親指の付け根に過剰な負担がかかってしまうのです。その結果、歩くたびに痛みを感じやすくなります。

関連記事:外反母趾かな?と思ったときの見分け方!セルフチェック方法を解説 | コラム「足のちえぶくろ」 | ケアソク(CARE:SOKU)|株式会社山忠

外反母趾を悪化させるNGな歩き方3つの特徴

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良かれと思って意識している歩き方が、実は外反母趾を悪化させている可能性があります。ここでは、特に注意したい3つの歩き方の特徴について解説します。ご自身の歩き方と比べてみてください。

足裏全体で着地する「ペタペタ歩き」

足裏全体を一度に地面につけるような「ペタペタ歩き」は、足裏の筋肉をほとんど使わない歩き方です。 本来、歩行はかかとから着地し、足裏全体に体重が移動し、最後につま先で地面を蹴り出すという、一連の滑らかな動作で行われます。ペタペタ歩きではこのプロセスが省略されるため、足裏の筋肉が衰えやすくなります。その結果、足底アーチを支える力が弱まり、外反母趾の進行を助長してしまうのです。

親指の付け根に負担が集中する「つま先重心」

猫背気味で前のめりの姿勢で歩いていると、体重がつま先にかかりやすくなります。いわゆる「つま先重心」の歩き方です。この歩き方は、外反母趾で突き出している親指の付け根に、着地のたびに過剰な衝撃と圧力をかけてしまいます。 パンプスなどかかとの高い靴を履くことでつま先重心になりやすいため注意が必要です。痛みをかばおうとして、さらに重心が不安定になり、膝や腰など他の部位にも負担をかけてしまう悪循環に陥ることも少なくありません。

足指を使わずに歩く「浮き指」

歩いている時、足の指が地面から浮いている「浮き指」も問題です。本来、足の指は地面をしっかりと掴み、体を前に進める推進力を生み出す重要な役割を担っています。 しかし、サイズの合わない靴を履き続けたり、歩く機会が減ったりすると、足指の機能が低下し、指を使わずに歩く癖がついてしまいます。これにより足裏の筋肉が衰え、アーチ構造が崩れ、外反母趾を悪化させる一因となります。

外反母趾の痛みを和らげる!正しい歩き方のポイント

外反母趾の痛みを改善し、進行を防ぐためには、足に負担をかけない歩き方を習得することが大切です。正しい歩き方をしていると、 かかと→足の外側→親指の付け根 の順に重心が移動していきます(あおり運動)。
ただし、重心移動を意識しながら歩き続けることは難しいでしょう。そこで、歩き方と姿勢にポイントを絞ってお伝えします。

ポイント1:歩き方

歩くときに大事なことは、かかとから着地することと、足指でしっかり蹴り出すことです。これにより足裏の筋肉が鍛えられ、足のアーチが崩れることを防ぎます。

ポイント2:姿勢

正しい歩行は、正しい姿勢にも関係します。頭のてっぺんから一本の糸で吊り上げられているようなイメージで、背筋をまっすぐに伸ばしましょう。視線は少し遠くを見るようにすると、自然とあごが引けて、首や肩への負担も軽減されます。 正しい姿勢は、体重が足裏全体に均等にかかるのを助け、外反母趾への負担を減らしてくれます。

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正しい歩き方をサポートする靴の選び方

正しい歩き方を実践するためには、ご自身の足に合った靴を選ぶことがとても大切です。いくら歩き方を改善しようとしても、靴が足に合っていなければそれは難しいでしょう。

つま先に十分なゆとりがあるか

靴の先端部分(トウボックス)が細い靴は、親指を圧迫し、外反母趾を悪化させる大きな原因の一つです。靴を履いた状態で、足の指が自由に動かせるくらいのゆとりがあるかを確認しましょう。目安として、つま先から靴の先端までに指1本程度(1cm〜1.5cm)の「捨て寸」があるのが理想的です。

関連記事:つま先の痛みを今すぐ解決!靴選びのポイントとリスク回避法 | コラム「足のちえぶくろ」 | ケアソク(CARE:SOKU)|株式会社山忠

かかとが安定し、足をしっかり支えるか

かかと部分がしっかりとした作りの靴を選びましょう。かかとがしっかりとホールドされることで、歩行時に足が左右にブレるのを防ぎ、安定した歩行をサポートします。 ヒールカウンターと呼ばれる芯材が入っている靴は、かかとの安定性が高いと言えます。

足の甲がフィットし、前滑りしないか

靴の中で足が前に滑ってしまうと、つま先が圧迫され、外反母趾の痛みを引き起こします。靴紐やストラップが付いているデザインを選び、ご自身の足の甲の高さに合わせてしっかりと固定できる靴を選びましょう。 これにより、足と靴が一体化し、無駄な動きがなくなります。

関連記事:外反母趾はなぜなるの?原因と自分でできる対策を分かりやすく解説 | コラム「足のちえぶくろ」 | ケアソク(CARE:SOKU)|株式会社山忠

靴下選びも正しい歩き方のサポートになる

靴と同様に、靴下も正しい歩き方のサポートに役立ちます。大きすぎる靴下やストッキングは、靴の中で足が滑ったり、指の動きを妨げ、歩きずらさに影響することもあります。

外反母趾の対策としては、足の指が一本一本独立して動かせる5本指ソックスがおすすめです。指が自由に動くことで、地面をしっかりと掴む感覚が得られ、安定した歩行につながります。また、足のアーチを支える機能があるサポーター付きの靴下も、衝撃を吸収し、足への負担を軽減するのに役立ちます。自分の足に合ったサイズや機能を持つ靴下を選びましょう。

関連記事:商品情報「ととのえる」|ケアソク(CARE:SOKU)|株式会社山忠

歩き方と合わせて行いたい!自宅でできる簡単セルフケア

正しい歩き方と靴選びに加えて、ご自宅でできる簡単なセルフケアを取り入れることで、より効果的に外反母趾の改善を目指せます。ここでは、足指の機能を回復させるためのトレーニングを紹介します。

外反母趾を改善する「足のグーパー運動」

自宅でできる簡単な運動方法として、足のグーパー運動がおすすめです。足指をすべて使って縮める「グー」と、できる限り指を伸ばす「パー」の動きを20~30回ほど繰り返すことで、関節の動きがスムーズになり、外反母趾による負担を軽減できます。

固まった筋肉をほぐす足指ストレッチ

お風呂上がりなど、体が温まっている時に行うのが効果的です。まず、床に座り、片方の足の指の間に、反対の手の指を組むように入れます。そのまま、足首をゆっくりと大きく回したり、足の指を反らせたり曲げたりして、固まった筋肉や関節を優しくほぐしてあげましょう。

関連記事:足の指の変形の原因は?今日からできるケアの方法も解説 | コラム「足のちえぶくろ」 | ケアソク(CARE:SOKU)|株式会社山忠

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まとめ

外反母趾の痛みは、日々の歩き方を見直すことで、その進行を食い止め、症状を和らげることが可能です。「かかとで着地し、足指で蹴り出す」という基本を大切に、今回ご紹介したポイントを意識してみてください。そして、ご自身の足をいたわる靴選びと、簡単なセルフケアを習慣化していきましょう。

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足の指の変形の原因は?今日からできるケアの方法も解説

足の指の変形の原因は?今日からできるケアの方法も解説

「足の親指の付け根が出っ張って、歩くときに痛みがある」
「指がまっすぐに伸びなくなった気がする」
靴下を履くときや歩いているとき、ふと足の指に違和感を覚えることはありませんか。足の指の変形は、放置すると症状が進み、足指の痛みや膝や腰など他の部位の痛みにつながることもあるため、早めに対処することが大切です。

しかし、「足の指が変形しているけれど、どんなことをしたらいいかわからない」という方も多いでしょう。そこで、この記事では足の変形の原因や予防方法を紹介します。足の指の変形に悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。


足の指の3つの変形

足の指の3つの変形

足の指は、私たちの体を支えている重要な部位ですが、知らないうちにトラブルを抱えることがあります。その代表的なものが、以下の3つの変形です。

  • 外反母趾
  • 内反小趾
  • ハンマートウ

足の指が変形すると、見た目だけでなく重心のバランスが崩れたり痛みが生じたりすることがあるため、症状を進めないことが大切です。まずは、それぞれの変形とその特徴を確認していきましょう。

外反母趾

外反母趾とは、足の親指が小指側に曲がり、関節が外側に突き出してしまう状態のことです。外反母趾になると、関節部分に負担がかかり、炎症や痛みを生じることがあります。また、変形した関節が靴に当たって赤く腫れることがあり、日常生活に支障をきたす場合もあります。

外反母趾はゆっくりと進行するため、症状に気づいても放置してしまう人も少なくありません。しかし、変形が進むと痛みで靴が履けなくなったり、歩行が困難になったりすることもあるため、早めの対策が重要です。

軽度の外反母趾は、足アーチのサポートや足裏の筋力増強、靴の見直しなどの日常生活で改善できます。

症状

外反母趾の特徴として、足の親指の関節が「くの字」に変形することが挙げられます。親指の先が人差し指側に曲がり、親指の付け根にある関節が外側に突出します。

親指の関節が変形することで靴に当たりやすくなり、炎症を起こして赤く腫れたり、痛んだりすることも多いです。ひどくなると、裸足でいても親指の関節が痛み、歩行時にも痛みを伴うことがあるでしょう。

変形が進行するとほかの指にも影響を与え、重心のバランスが崩れ、姿勢が悪くなってしまいます。そのため、外反母趾によって、肩こりや腰痛、膝の痛みなど、足と関係ない場所にも症状が出ることも考えられます。

原因

外反母趾の主な原因は、3つあります。

  • 毎日の生活習慣
  • 足にあわない靴
  • 足裏の筋力低下

普段歩くことが少ない人は、運動不足が原因で筋力が低下し、足アーチが崩れてしまいます。足のアーチのなかでも横アーチが崩れると中足骨が開いてしまうため、足裏にある筋肉が本来とは異なる方向に親指を引っ張ってしまい、外反母趾につながります。運動不足以外にも、加齢も足裏の筋力を低下させるため、歳を重ねるほど運動習慣を身につけることが大切です。

また、先の細い靴やサイズが合わないなど、足への負担が大きい靴を履き続けていると、アーチが崩れたり足の指が変形したりすることがあります。女性に外反母趾で悩む方が多いのは、パンプスによる足の負担の影響が原因のひとつと考えられています。逆に自分の足幅と合わない幅広のシューズを履くことも横アーチが広がることにつながり、外反母趾を引き起こす可能性があります。

足の指の変形の原因は?今日からできるケアの方法も解説

内反小趾

内反小趾とは、足の小指が薬指側に大きく曲がり、関節が外側に突き出してしまう状態のことです。外反母趾よりも耳にする機会の少ない症状ですが、実は内反小趾に悩んでいる人は少なくありません。

症状

内反小趾になると、変形した関節部分が靴に当たり、炎症や痛みが生じたり、魚の目やタコができやすくなったりします。症状が進行すると、小指の爪が薬指に刺さり、薬指に傷ができてしまうこともあります。

また、内反小趾の人は小指が支えられず、外側重心になりやすいです。そのことが捻挫を引き起こしたり、姿勢不良による腰痛や膝痛、肩こりに悩まされることもあるでしょう。

原因

内反小趾の主な原因は2つあります。

  • 不適切な靴の着用
  • 足部の構造の問題

小指は親指よりも関節が小さいため、靴下や靴などの外的要因に影響されやすい傾向にあります。先の細い靴や足幅に合っていない靴、ヒールの高い靴は内反小趾の原因です。圧迫感の強い靴下も、内反小趾を引き起こす可能性があるので注意しましょう。

また、開張足や扁平足など、足に何かしらの構造的トラブルを抱えている方は、内反小趾になりやすい傾向にあります。

ハンマートウ

ハンマートウとは、足の指の第1関節が下向きに、第2関節が上向きに変形することで、Z字型に固まってしまうことです。人差し指や中指に症状が見られることが多いですが、親指以外の全ての指で起こる可能性があります。

足の指の変形はハンマートウのほかにも、第1・第2関節が下向きに変形するクロートウ、第1関節のみが下向きに変形するマレットトウがあります。どの変形も基本的な症状や原因、改善方法は同じです。

ハンマートウなどの足の指の変形は、症状が進行すると歩行時に指が地面に接触しなくなり、バランスを崩しやすくなることがあります。日常の歩行時に負担となり、痛みや姿勢の崩れを引き起こすリスクが高まるため、症状が気になる場合は整形外科などの医療機関を受診しましょう。

足の指の3つの変形

症状

ハンマートウは、足の指でしっかり地面を捉えられないため、足の指に力が入らず踏ん張れなくなってしまいます。バランス感覚も悪くなり、つまずきやすくなったり、転倒しやすくなることがあります。

また、足の裏や指の上が靴に当たりやすくなり、当たっている皮膚が厚くなったり、タコやマメができることも珍しくありません。このため、「見た目が悪い」、「靴に当たる部分が痛い」と悩む方もいます。症状が進行すると、指の曲がりがさらに強くなり、日常生活にも影響が出てしまうことがあるでしょう。

症状が軽度のうちは、普段から手の指で伸ばしてあげることで症状を改善できます。症状によってはテーピングが有効な場合もあります。しかし重度になると外科手術が必要となることもあるので、軽度のうちに対策しましょう。

原因

ハンマートウの原因は主に3つあります。

  • 足にあわない靴の長年の使用
  • 扁平足
  • 関節リウマチ

足の指に力を入れている時間が長いと、ハンマートウになってしまいます。サイズの小さい靴やヒールの高い靴は、常に足の指が曲がり、そのままの状態で力が入るためハンマートウの原因となります。

扁平足や関節リウマチの方も、ハンマートウになりやすい傾向にあるので、慎重に靴選びを行い、筋力が低下しないよう心がけましょう。


足の指の変形を放置するとどうなる?

足の指の変形を放置するとどうなる?

足の指の変形をそのままにしておくと、痛みや違和感が増し、歩行が困難になります。また、姿勢が悪くなり、体全体のバランスが崩れてしまうため、つまずいたり転んだりしてケガをしやすくなるでしょう。

変形が進行すると、靴選びが難しくなります。歩いたり立ったりという動作が、さらに足を痛める原因になることもあります。変形部分が靴にすれて炎症を繰り返すと、短期的な痛みから慢性的な痛みに移行してしまうことも珍しくありません。

また、足の指の変形は、姿勢不良につながります。反り腰や猫背になり身体への負担が大きくなって、変形箇所だけではなく、膝の痛みや腰痛、肩こりも引き起こします。

足の指の変形が軽度の場合は、日常の工夫で症状を改善できます。しかし、症状が進行しないよう早めに対策をとりましょう。


今日からできる!足の指の変形を予防する方法

今日からできる!足の指の変形を予防する方法

足の指の変形を見つけたら、できるだけ早く予防対策を実施する必要があります。おすすめの方法は、以下5つです。

※ただし、症状がある程度進行している状態の場合は、運動によって症状を悪化させることがあるため、医療機関で変形の程度を評価してもらうことや、運動の実施についても相談していただくことをおすすめします。

  • 足の裏のトレーニングをする
  • 足指と足裏のマッサージをする
  • 正しい歩き方をする
  • 履いている靴を見直す
  • 靴下を見直す

5つの予防策を詳しく紹介します。

足の裏のトレーニングをする

足の裏の筋力が低下すると、3つの足アーチが崩れてしまいます。アーチが崩れると、足の指の変形や扁平足など、足のトラブルにつながります。

足の裏の筋肉は簡単にトレーニングできるので、お風呂上がりのルーティンとして組み込むのがおすすめです。毎日コツコツトレーニングを続けることで、次第に足裏のアーチが形成されていきますよ。

今回は、気軽に足の裏の筋肉を鍛えられる「足指のグーパー運動」を紹介します。

【足指のグーパー運動】

  1. 足でグーをするように指を曲げる
  2. 足でパーをするように指を広げる
  3. グー・パーを20回~30回繰り返す

最初は動かしにくく、足指も開きにくいと感じるかもしれません。ですが、続けるうちにスムーズに足を動かせるようになるので、ぜひ継続してみてください。

足指と足裏のマッサージをする

足の指に変形がはじまると、足の裏の負担が大きくなり、筋肉が凝り固まってしまいます。硬い筋肉を放っておくと、変形を助長するだけでなく、足底腱膜炎や脛(すね)に痛みを引き起こすこともあります。ストレッチをして、しっかり筋肉をほぐしてあげましょう。

【足指のマッサージ】

足指を重点的にほぐすマッサージを紹介します。足指を丁寧に刺激することで、血行を促進する効果が見込めます。

足指を、手の親指と人差し指でじわ~っと心地よい程度の圧をかけてゆっくり離す、これを付け根から指先に向かって行います。親指から順番に行い、終わったら反対の足も同様に行います。
リラックス効果も期待できますので、ぜひ試してみてください。


【足裏のマッサージ】

外反母趾の足は、母趾内転筋(ぼしないてんきん)という、横方向と斜め方向に走っている筋肉が硬く縮んだ状態になっています。筋肉の流れに対して90度の角度から指でほぐして、足の緊張をほどきましょう。

今日からできる!足の指の変形を予防する方法

お風呂にはいった後や運動を行った後にストレッチをすることで、より効果を実感できます。

正しい歩き方をする

踵重心になっていると、歩幅が小さくなり、足の指が使われなくなります。足の指が使われないと、足の裏の筋力が低下し、足アーチが崩れてしまうでしょう。

足の指の変形を予防するためには、足の指がしっかりと地面を蹴ることが重要です。そのためには、歩幅を大きくして、正しい歩き方を意識する必要があります。

かかとから着地し、親指から自然に蹴り出すように歩きます。理想的な歩き方では、かかと→足の外側→親指の付け根の順で体重が移動していきます。

履いている靴を見直す

足の指の変形を予防したい方は、履いている靴を見直すことも大切です。自分の足にあわない靴は、足トラブルの原因になります。

しかし、どんな靴を選んだらいいかわからないという人もいるでしょう。そんなときは、靴を試し履きして、足の指が窮屈ではないか、自由に動かせるか、足幅や足の長さに対して、適切なサイズかをチェックしましょう。サイズを選ぶときは、つま先に指1本分程度のゆとりのある靴を選びましょう。

また、足幅も靴選びには重要です。横幅が広い靴を選ぶと、横アーチの低下をまねき、指の変形につながる可能性があります。横アーチを支えるためにも靴紐や靴ベルトで足の甲をしっかり支えることが重要です。

自分で適切な靴を選べる自信がないという方は、シューフィッターのいるショップでアドバイスを受けるのがおすすめです。

靴下を見直す

足の指の変形を予防するには、靴下の見直しも有効です。とくに、内反小趾は、ストッキングや先の窮屈な靴下による負担で起きることもあるので注意が必要です。

靴下を選ぶときは、足の指が圧迫されない靴下を選びましょう。なかでも5本指靴下はおすすめです。5本指靴下を使用することで歩行時に足の指をしっかり使い、筋肉を効率的に使ってバランスを取りやすくなります。

さらに、足アーチサポート機能のついた靴下なら、足の負担を軽減し、足の指の変形対策に役立つでしょう。


まとめ

足の指の変形の原因は?今日からできるケアの方法も解説

足の指の変形には、外反母趾、内反小趾などがあります。足の指の変形は、日々のケアで予防や改善が可能です。特に、足裏の筋トレやストレッチ、正しい靴選びは、足の指の変形や足トラブルを予防してくれるでしょう。
まずは普段履いている靴の靴紐をしっかり締めて歩いてみましょう。

また、靴下を見直すのもひとつです。ケアソク〈ととのえる〉は、足の専門家と共同開発を行い、足の健康をサポートする機能を有しています。
たとえば、足の負担や疲労を軽減する「かかとハニカムクッション」や、足のアーチをサポートする「横アーチサポート」、つま先の内側が5本に仕切られている「インナー5本指」など、足トラブルを予防できるこだわりを詰め込みました。足の指の変形対策をしたいという方は、ぜひ一度ケアソクの〈ととのえる〉をお試しください。

●足のアーチをサポートし、足指を正しい位置に誘導・配置する

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