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足の爪がボロボロ!爪の病気と対策方法を紹介

足の爪がボロボロになる原因は?考えられる病気を紹介

「足の爪がボロボロになった」「爪水虫の可能性はある?対策方法は?」「爪水虫じゃなさそうなんだけど?」
白くなったり筋が入ったり、足の爪の変化に悩む人は少なくありません。靴を履いてしまえば足の爪は目の届かない場所であるため、誰にも相談できずにいる人も……?

そこで今回の記事では、足の専門家が足の爪がボロボロになったときに考えられる病気を解説します。また、足の爪の変化が気になるときの対処法も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。


足の爪がボロボロになる原因は?考えられる病気を紹介

足の爪がボロボロ!爪の病気と対策方法を紹介

足の爪がボロボロになる原因の、代表的なものに爪水虫があります。しかし、他に原因があることも少なくありません。

ここでは、爪水虫など足の爪がボロボロになったときに考えられる病気を紹介し、その原因と対策方法を解説します。

●爪水虫

足の爪がボロボロになる原因の1つ目は、爪水虫です。爪水虫とは、その名の通り爪にできる水虫で、爪の中に白癬菌という水虫の病原菌が住みついて起こる感染症です。爪白癬(つめはくせん)とも呼ばれます。日本人の10人に1人が罹患し、60歳以上では4人に1人がかかっていると言われる非常に発症頻度の高い症状です。

爪水虫では、爪が白く濁る、爪が厚くなりボロボロになるといった症状が出ます。初期段階では痛みや痒みなどの自覚症状がありません。

爪水虫は症状が進むと、靴が履きづらくなったり爪を自分で切るのが難しくなったりすることがあります。治るまでには約1年〜1年半の期間がかかるとも言われます。

・原因

爪水虫は、足水虫の白癬菌が爪にうつることが原因だと考えられています。白癬菌が付着して、菌が増殖する環境が整うと発症します。

例えば、バスマットなどを家族と共有して白癬菌が付着しても、すぐには発症しません。白癬菌が足に付着した状態が続き、菌が増えやすい環境が整うことで爪水虫を発症します。菌の増えやすい環境とは、足が高温多湿の状態になることや、足に小さな傷があるなどの場合です。

・対策方法

白癬菌は、24時間以内に洗い流せば、感染することがありません。日頃から足や爪まわりを丁寧に洗い、清潔に保つことで予防することができます。爪水虫ではないかと思う場合は、早めに皮膚科など専門の医療機関を受診しましょう。また、家族間の感染を防ぐために、バスマットやバスタオル、スリッパの共用は避けましょう。

家族と爪切りを共用しないことも有効です。さらに、床の上に剥がれた皮膚片や爪が散らばりやすいため、部屋の掃除をこまめにするといいでしょう。

また、足指が1本1本独立している五本指靴下は、足指の間に汗をかいても吸収されるため、高温多湿になりにくく爪水虫の予防効果が期待できます。

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●爪甲縦裂症(そうこうじゅうれつしょう)

足の爪がボロボロになる原因の2つ目は、爪甲縦裂症(そうこうじゅうれつしょう)です。爪甲縦裂症爪になると、足の爪が縦に割れる、爪先が縦にでこぼこするという状態になります。また、割れ目が深くなり、爪がふたつに分かれることもあります。

・原因

爪甲縦裂症になるメカニズムははっきりとはわかっていませんが、考えられる原因はいくつかあります。その原因とは、加齢・栄養不足・家事や仕事によるダメージなどです。また、ネイルアートを繰り返すことによって、除光液やネイルの接着剤から刺激を受けることで爪甲縦裂症になりやすくなるとも言われています。

・対策方法

爪甲縦裂症かもしれない症状が出ている場合でネイルアートをしている人は、しばらくやめて爪を休ませてみてください。まだ割れていない線(爪甲縦条)だけが目立つ軽症のケースは、爪の根元の皮膚へのダメージをなくせば自然に元へ戻るかもしれません。

しかしあくまでも自己流で対処するのではなく、皮膚科などを受診して適切な治療を受けることをおすすめします。

ネイルアート

●爪甲鉤彎症(かぎ爪)

足の爪がボロボロになる原因の3つ目は、爪甲鉤彎症(そうこうこうわんしょう・かぎ爪)です。爪甲鉤彎症になると、爪が何層にも重なって厚くなり、根元から先にかけて、フック状に曲がります。靴を履くと痛む、爪切りが困難、見た目が気になるなどで悩む人も少なくありません。

・原因

爪甲鉤彎症の原因は、ハイヒールなど先端の狭い靴を長期間使用していることが挙げられます。また、しびれなどで足に力が入らない方、ほとんど歩行をしない高齢の方もなりやすいと考えられています。

・対策方法

爪甲鉤彎症が疑われる場合は、早めに皮膚科専門医など医療機関を受診しましょう。医療機関では、通常、爪の甲を研磨してテーピングするという治療が行われます。

●緑色爪(グリーンネイル)

足の爪がボロボロになる原因の4つ目は、緑色爪(グリーンネイル)です。緑色爪とは、緑膿菌という細菌が原因で、爪の甲が緑色に染まる状態のことをいいます。

症状は爪が緑色にみえるだけで、痛みは伴わない場合が多いようです。人に感染することは、ほとんどないと考えられています。

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・原因

緑色爪になってしまうのは、ネイルの手入れ不足など、爪が不衛生な状態が続いて緑膿菌に感染するためです。その他にも、爪甲剥離症・爪カンジダ症・爪白癬など、もともと爪の病気がある人も感染しやすいと言われています。

・対策方法

基本的な対策方法は、ネイルアートを除去し、指先をしっかりと洗うことです。軽症であれば2週間程度で改善することもあるでしょう。

しかし剥がれた爪の下に、緑膿菌が侵入してしまった場合は、完治までに半年から1年ほどかかります。放置はせずに早めに皮膚科専門医など医療機関を受診しましょう。

●巻き爪・陥入爪

足の爪がボロボロになる原因の5つ目は巻き爪と陥入爪(かんにゅうそう)です。それぞれの特徴は以下の通り。

  • 巻き爪……内側に巻き込むように爪が彎曲(わんきょく)した状態
  • 陥入爪……足指の爪の端が皮膚に突き刺さった状態

巻き爪と陥入爪

初期段階では痛みを感じることはありませんが、症状が進むと歩くたびに痛んだり、炎症を起こしたりすることがあります。

→関連記事:巻き爪や陥入爪の原因と対策!靴下選びの正しい知識をわかりやすく解説

・原因

巻き爪の原因は、浮き指や足に合わない靴の使用であることが多いでしょう。足指に力がかかりにくい状態が長く続くと、巻き爪を発症しやすいと考えられています。

浮き指とは、きちんと立ったときに足の指が床につかない状態になることです。地面に足指が接地しないことで踏み込みが弱くなります。陥入爪は、深爪が主な原因です。爪の側縁先端が短いと、陥入爪を引き起こしやすくなります。

・対策方法

巻き爪と陥入爪は、正しい爪切りをすることや、歩き方を改善することで対策できます。爪の切り方は、次の項で詳しく説明しますので、ぜひ参考にしてください。また、歩き方を改善することも効果があります。


足の爪がボロボロ!予防する方法は?

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足の爪は、歩くときに力を入れることやバランスを保つために重要な役割を担っています。足の爪がボロボロになる前に、ご自宅でできる予防方法を試してみてください。

正しい爪切りや爪のケアをすることは、足の爪の病気予防にもつながります。さらに、立ち方や歩き方など、日常の生活習慣を見直すことで、巻き爪や陥入爪などの予防効果が期待できるでしょう。

ここでは、爪のトラブルを防ぐ方法を紹介します。

正しい形に爪を切る

爪のトラブルを予防するには、正しい形に爪を切りましょう。足の爪を、スクエアオフにカットするのがおすすめです。巻き爪や陥入爪の改善にも役立ちます。

爪甲の側面を短く切ってしまう三角爪や、丸切り、深爪はやめましょう。指の長さと同じくらいか、ほんの少し短めにカットするのがポイントです。真横に切り揃え、爪やすりなどで爪の両端を削って整えましょう。既に、巻き爪や陥入爪の経験がある方は、爪切りよりも爪やすりを使って、爪の長さを削り整えた方が、安全です。

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関連記事:巻き爪を予防しよう!正しい足の爪の切り方を解説

足の爪のケアをする

足の爪のトラブルを防ぐには、足の爪のケアもおすすめです。足の爪のケア方法を紹介します。

  1. ゆっくりとお湯につかり足先と爪、爪まわりを石けんでしっかり洗う
  2. 爪切りをする
  3. 爪やすりで形を整える
  4. オイルやクリームで保湿する

ケアをした方がいいのは分かっていても、忙しくてなかなかできないと思う人もいるかもしれません。ゆっくりと足の爪のケアをする時間がない人でも、一日一回はお風呂でしっかりと洗うこと、これがフットケアの基本です。

五本指靴下を使う

足の爪のトラブルを防ぐには、五本指靴下もおすすめです。五本指靴下は足指を動かしやすく、地面をしっかり捉えるため、正しい歩行がしやすくなります。正しい歩行姿勢が保たれると、巻き爪など爪のトラブル防止にもなるでしょう。

また、爪水虫の人にも五本指靴下をおすすめします。指の間にかいた汗がすぐに吸収され、足がジメジメしにくくなるためです。


まとめ

足の爪がボロボロになるのには、爪水虫以外にも爪甲縦裂症・緑色爪・巻き爪・陥入爪などの症状が考えられます。ご自身の足の状況を正しく知るためにも、皮膚科など専門の医療機関への受診がおすすめです。

自宅でできる足の爪のトラブルを予防する方法には、爪の切り方の見直し、足の爪のケア、五本指靴下の使用などがあります。足の爪のトラブルは、爪だけでなく足全体の状態をよくすることで改善することもあります。歩き姿勢を改善するためにも、毎日履く靴下を見直してみませんか。

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記事監修

桜井祐子

桜井 祐子(さくらい ゆうこ)

足のケアの専門家 フットケアスペシャリスト(Certified Foot care specialist)
CMP (Certified Master Pedicurist)
筑波大学大学院 人間総合科学研究科 スポーツ医学専攻 修了
博士(スポーツ医学)
足の専門店PEDI CARE 代表 
足の専門校SCHOOL OF PEDI 校長 

足の問題を様々な視点から保存的に改善するために、ドイツ式メディカルフットケアポドロギーをベースとした角質ケア、足爪ケア、巻き爪ケア、リフレクソロジー、ボディケア、インソール作成、靴調整などのトータルフットケアを提供するフットケアサロンを横浜に開設。
足の専門家育成のために、医師・看護師・介護福祉士・フットケアスペシャリスト向けにスクールで指導にもあたる。そのほか多数の講演やセミナーの講師、TV・メディアに出演。

【学術論文】

Effects of Foot Care on Foot Problems in Elderly Women Requiring Long-Term Care.(要介護高齢女性の足部異常に対するフットケアの効果に関する研究),Synergy of Arts and Sciences,22(2),165-174,2018.10
ほか

【代表著書】

フレグランスジャーナル社「サロンワークに役立つ実践フットケア」出版

【メディア出演】

NHK総合テレビ「あさイチ」:「女のホケン室」足のお悩み
NHK総合テレビ「あさイチ」:「女のニュース どうする? サンダルの靴ずれ」
ほか多数