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子どもの足がアブナイ!? 未来の足は大人が守る! ~子どもの靴の選び方編~

前回は「足事情編」と題し、子どもの足の現状をお伝えしました。
→参照記事:子どもの足がアブナイ!? 未来の足は大人が守る! ~足事情編~

2回目の今回は、覚えておきたい子供靴の選び方についてお伝えします。

大は小を兼ねる?

子どもの靴や洋服を買うとき、こんな考えが頭をよぎったことはありませんか?
「どうせすぐ大きくなるんだから、ワンサイズ上でいいでしょ」

確かに子どもの成長はとても早く、すぐにサイズアウトしてしまうので、その気持ちはよーくわかります。筆者もそうでした。
しかし、これが実によくないことだとわかったのです。特に「靴」の場合。

足に合わない靴を履くことのリスク

子どもの足の成長を妨げないため、また安定した歩行のためにも靴選びはとても大事。小さい靴に足を押し込むのはいかにもよくないとわかりますが、実は大きい靴も問題です。

大きい靴を履くと、歩くたびに足が靴の中でズルズル滑り、前はつま先に、横は外側に当たって痛みが出ることもあります。またその状態を続けると横アーチが広がる「開張足(かいちょうそく)」の原因になってしまいます。

しかも靴が脱げないように足指に力を入れるため、足指が変形する「ハンマートウ」の原因にも。これはちょうど公共施設でよく見かけるツルツルのスリッパを履くときと似ています。スリッパで歩いたり、階段の上り下りのときなど、脱げないように自然とつま先に力を入れていませんか? それが子どもの足に起こっているとしたら? そんな状態ではとても疲れますし、思いきり走ったり急に止まったり、できませんよね。

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たまに履くスリッパはとても疲れませんか?

関連記事:ハンマートウ(ハンマートゥ)とは?症状や原因など靴下選びのコツを解説


子供靴の選び方、チェックポイント

ところで、お子さんの靴を選ぶとき何を基準に選びますか? 

デザイン?
価格?
速く走れそう?

もし、お子さんに靴を選ばせてサイズだけを確認しているとしたら、もう一歩踏み込んでチェックしていただきたいことがあります。

1.ひも靴もしくはマジックテープの靴がおすすめ。
足にしっかりフィットさせるためには、足の真ん中あたりの中足骨(ちゅうそくこつ)を締められるひも靴がベストです。しかし実際に子供靴売り場を見てもひも靴は少ないですし、ひもは付いていても飾りであることも。なにより脱ぎ履きが面倒と敬遠されがちです。
そこで実情に合わせて、子どもでも毎回きちんと締め直せる「マジックテープ」の靴をおすすめします。

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靴を履くときには毎回しっかり締め直します。

2.足指が動かせるよう、つま先には適度なゆとりがあること。
靴の中で足指を自由に動かすことができない先が細めの靴は避けましょう。

3.かかとがしっかりしていること。
かかとが固定されるよう、かかとの芯(カウンター)がある靴を選びましょう。かかとがやわらかくすぐに潰れてしまう靴はおすすめしません。もちろん、かかとを潰して履くのはダメですよ。

4.歩く時に足が曲がる位置で靴も曲がること。
5本の足指のつけ根が曲がる部分(MP関節)と靴底の曲がる箇所が一致していると、足の動きを妨げないため歩行がスムーズになります。

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5.正しいサイズかどうか、大人の目で確認する。
靴を履かせて「大きい? 小さい?」と子どもに聞くだけでなく、大人がしっかり見てサイズを確認しましょう。よほどの違和感や痛みがない限り、正しいサイズ感はわかりにくいからです。
まず、靴のインソール(中敷き)を外せる靴は外しましょう。そしてインソールに足を乗せ、かかとの位置を合わせます。そのとき、つま先に1cm程度の空きがあるかをチェック。靴の中でも楽に足指を動かせるのが理想です。
左右で足の長さが違う場合は、大きい方のサイズに合わせてください。
シューフィッターがいるお店なら相談してみるといいですよ。

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6.半年ごとにサイズの見直しを。
12歳ごろまで足は年に1cm近く成長します。1cm大きくなったら、つま先は完全に当たってしまいますよね。子どものうちは、半年ごとにサイズの見直しをしましょう。

学校指定の上履き(内履き)は大丈夫?

ここまで読んでいただいたら疑問に思われるかもしれません。
学校生活では一日の中で一番長く履いているのが上履き。よくある学校指定の上履きは布製でかかともやわらかめ、これがいい靴の条件に合っているのかどうか……。
ですが中には子どもの足の成長を考えられた上履きも販売されていますので、もし選べるのでしたら、そういった靴を検討されるとよいと思います。

子供靴の選び方、いかがでしたか?
ちょっと靴の選び方を変えるだけですが、お子さんの足には大きな影響を与えます。

次回は、習慣にしてほしい「正しい靴の履き方」をお伝えします。


監修:理学療法士 北澤友子
イラスト:佐藤江理
編集スタッフ:高木


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