オンラインショップ ケアソク(CARE:SOKU)

変形性膝関節症で膝が痛い!歩行の仕方と改善方法を解説

変形性膝関節症で膝が痛い!歩行の仕方と改善方法を解説

「変形性膝関節症になった。膝に負担のかからない歩き方は?」「運動療法がいいの?」
変形性膝関節症で歩くたびに膝が痛むという人は多くいます。膝の痛みは、歩行の仕方を変えることで軽減できるかもしれません。

そこで本記事では、変形性膝関節症についてと、予防のための歩き方のポイントを解説します。歩き方以外で、変形性膝関節症の痛みを軽減する方法も紹介しますので、ぜひご覧ください。


歩行時の膝痛をどうにかしたい!変形性膝関節症とは?

歩行時の膝痛をどうにかしたい!変形性膝関節症とは?

そもそも、変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)とは、どのようなものなのでしょうか。まずは、以下の2つの観点から、変形性膝関節症について解説します。

  • 変形性膝関節症とは
  • 変形性膝関節症になりやすい人は

変形性膝関節症とは

変形性膝関節症は、膝関節の軟骨が徐々に摩耗し、薄くなっていく病気です。軟骨は骨と骨の間の衝撃を吸収するクッションの役割を果たしており、関節の動きをスムーズにする重要な組織です。

しかし、変形性膝関節症になると、軟骨が摩耗して薄くなり、最終的には骨と骨が接することがあります。改善するには、運動療法、体重管理、外科的手術などの方法があります。

いつもと違う痛みを膝に感じたら、自己判断せずに、整形外科などの専門医を受診しましょう。

変形性膝関節症になりやすい人は

変形性膝関節症は、加齢が原因になることもあります。年齢を重ねるにつれて膝の軟骨の弾力性が落ちることが一因です。

また、一般的には男性よりも女性に病状が見つかる頻度が高いと言われています。女性が多い原因は明確には解明されていませんが、男性と比較して関節が小さい、筋力が不足している、更年期以降で女性ホルモンが減少していることなどが関係していると考えられています。

また、肥満や筋力の衰え、スポーツの経歴や膝周囲の怪我の既往なども発症の原因だとされています。


変形性膝関節症の痛みを軽減するための歩行

変形性膝関節症の痛みを軽減するための歩行

変形性膝関節症で膝の腫れや痛みが強いときは医師の診断を受けて、安静にしましょう。しかし、痛みが治まったら少しずつ動いて、運動不足を解消することが大切です。

このとき、正しい歩き方を身につけることをおすすめします。正しい歩き方をすると、あおり運動によって膝関節内での荷重がうまく分散されます。変形性膝関節症の方の場合は、関節内の同じ場所に荷重がかかり続けることも痛みの原因と言われています。そこで、あおり運動を意識した正しい歩き方を解説します。

まず、まっすぐ前を向き足の指を床にしっかりと付けて、体重を足底全体に均等に分散するように立ちます。このとき、足の指にも体重がかかるように意識してください。

そして、一歩を踏み出してみましょう。かかとから着地し、足を蹴り出すときは、足指をしっかりと活用するイメージを持って自然に蹴り出しましょう。
理想的な歩行姿勢では重心は、かかと→足の外側→足指の順番で移動していきます。これをあおり運動といいます。

足を蹴り出すときは、足指をしっかりと活用するイメージを持って自然に蹴り出しましょう。特に、親指を使うことを心がけてください。

歩き方は、意識しなければなかなか改善できません。家の中で歩くとき、買い物や散歩で外に出るときなど、日常生活の中でぜひ歩き方を意識してみてください。


変形性膝関節症の予防に向けた運動

変形性膝関節症は、足の筋力不足も原因となるため、トレーニングやストレッチをするのも有効です。ここでは、変形性膝関節症の予防に向けた2つの運動を紹介します。

  • 内転筋(ないてんきん)・内側広筋(ないそくこうきん)のトレーニング
  • ハムストリングスのストレッチ

それぞれの方法を、詳しく見ていきましょう。

内転筋・内側広筋のトレーニング

変形性膝関節症の改善には、内転筋と内側広筋のトレーニングがおすすめです。太腿(ふともも)の内側に位置する内転筋群は、脚を閉じる動作を助ける筋肉です。内側広筋は膝をしっかり伸ばしきるために必要な筋肉です。

内転筋群の筋力が低下すると、太腿が外側に開きやすくなり、歩く姿勢が崩れてしまいます。内側広筋の筋力が低下すると、膝関節をしっかり伸ばせず、関節に負担がかかりやすい歩行になります。ここでは、内転筋と内側広筋強化のトレーニングを紹介します。

【内転筋・内側広筋強化のトレーニング】

  1. 前を見て立ち、膝の間にクッションを挟む
  2. その状態で膝を曲げ、クッションに対して圧力を加える
  3. ふとももの内側に力が入っている状態を保ちながら、ゆっくりと膝を元の位置に伸ばす

上記の1から3の手順を、10回繰り返してください。できれば、1日に1〜2セットを目指しましょう。膝を内側に絞るように、最後までしっかり伸ばしきることが大切です。自宅でも簡単に実施できるトレーニングなので、ぜひ試してみてください。
ただし、運動の際に痛みが出る方は無理に行わず、ストレッチやマッサージから始めてみましょう。

内転筋・内側広筋強化のトレーニング

ハムストリングスのストレッチ

ハムストリングスは太ももの裏側の筋肉の総称で、膝を曲げるときに働きます。大腿四頭筋と同様、膝を動かす動作にかかわる重要な筋肉です。大腿四頭筋とあわせてストレッチしていくことで、膝の曲げ伸ばしをスムーズにする効果が期待できます。

【座りながら行うハムストリングスのストレッチ】

  1. 椅子に浅く腰掛ける
  2. 片方の足を前に伸ばし、つま先を上に向ける
  3. 背筋を伸ばしたままゆっくり身体を前に倒し、太ももの裏側を痛みのない範囲で伸ばし20秒ほどキープする
  4. 反対の足も同様に行う

これを左右2~3回ずつ行いましょう。

座りながら行うハムストリングスのストレッチ


変形性膝関節症の方が取り入れるべき歩行など日常生活の習慣

変形性膝関節症の方が取り入れるべき日常生活の習慣

変形性膝関節症になったら、改善のために日常生活で取り入れられる習慣はあるのでしょうか。ここでは、以下の5つの方法を紹介します。

  • ゆっくりと入浴する
  • 姿勢を正して座る
  • 膝を曲げる動作に気を付ける
  • 体重管理をする
  • ウォーキングをする

それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

ゆっくりと入浴する

変形性膝関節症を改善するには、ゆっくりと入浴しましょう。お風呂に浸かるだけでも体があたたまる効果が得られます。

また、温水プールの中で歩行するのも良いでしょう。プールの中では水の浮力が働くため、膝へのストレスを軽減した歩行が可能です。筋力トレーニングを効率的に行えますよ。

姿勢を正して座る

膝の痛みの強い方には椅子での生活をおすすめします。
そして、変形性膝関節症による痛みや負担を軽減するには、姿勢を正して座ることが大切です。姿勢が良いときには、骨盤が倒れず正しい位置に配置されます。骨盤の位置を保つことで歪みを緩和することにもつながります。骨盤を正しく保つための座り方を紹介します。

【骨盤を正しく保つための座り方】

  1. 椅子に深く座り、骨盤を縦方向にキープする
  2. おへその少し下部分に微かな力を加えて座る
  3. 椅子の高さは、足の全体が床につく程度にする
  4. 足の全体を床につけ、両膝をつける

骨盤を正しく保つための座り方

膝に負担がかかりにくい生活様式にする

日本独特のライフスタイルでは、正座や布団での就寝など膝を曲げることが多く、変形性膝関節症の人にとっては厳しい環境かもしれません。
可能であれば、椅子やベッドを使用するなど、床からの立ち座りの少ない生活様式にすることをおすすめします。

体重管理をする

変形性膝関節症を改善するには体重管理をするのも大切です。体重が増えてしまうと膝への負担も増加してしまいます。歩く際にはおよそ体重の3倍程度の負担が膝にかかります。例えば、体重が10kg増えると、膝への負担は30kg増加すると考えられます。

体重増加は変形性膝関節症の症状を進めてしまう可能性があります。このことから、体重の管理は膝の健康を保つためにとても重要であることが分かります。

ウォーキングをする

膝の痛みの程度を見ながら、少しずつ歩くことで、痛みの軽減や、運動不足による筋力低下の改善につながります。

ウォーキングは、週に2~3回、約20分間続けてみてください。ただし、歩行場所は坂道や階段は避け、平坦な道を選びましょう。そして、適切なウォーキングシューズを履くことも大切です。

大きすぎる靴を履いていると、靴の中で足が滑って足指が曲がったり、歩くときの姿勢が悪くなってしまう恐れがあります。反対に、小さすぎる靴を履くと、靴と足の間で摩擦が起こり、タコやマメができてしまう可能性もあるため注意が必要です。

足のサイズだけでなく、足幅や靴底のクッション性などにも注目して、自分にあったシューズを選びましょう。


まとめ

本記事では、膝痛の緩和と関節機能の向上のための効果的な歩行の仕方と改善策について詳しく説明しました。適切な歩行法やトレーニングをすることで、膝の痛みが和らぎ、関節の可動域を広げ、筋力を強化することにもつながります。

さらに体重の管理やウォーキングも重要な要素です。効率的にウォーキングを行うために、5本指靴下の着用がおすすめです。5本指靴下で足指をしっかり使う歩き方を意識しましょう。正しい歩行は筋肉の向上にもつながります。

本記事で紹介したポイントとともに、5本指靴下も取り入れてみてはいかがでしょうか。ケアソク〈ととのえる〉は科学的エビデンスのある5本指靴下です。ご自身の膝の健康を守り、日々の生活をより快適に過ごすためにも、是非試してみてください。

●足指の接地をサポートして、正しい歩行姿勢を促す
→ケアソク〈ととのえる〉シリーズはこちら

ととのえるオンラインショップ


記事監修:理学療法士 北澤友子
イラスト:佐藤江理


扁平足とは?概念から歩き方やエクササイズまで専門家が解説

扁平足とは?概念から歩き方やエクササイズまで専門家が解説

「扁平足で足が疲れやすくて困っている」「扁平足にはどう対処したらいいの」と、扁平足の改善方法を探していませんか。

扁平足になると、少しの距離を歩いただけでも疲れやすさを感じ、足がだるく重く感じてしまうことがあります。足の健康を保つためにも、扁平足を知り、日常生活に取り入れていくことが大切です。

そこで本記事では、足の専門家が扁平足について詳しく解説し、改善するための歩き方やエクササイズを紹介していきます。扁平足で悩んでいる人は、ぜひご覧ください。


扁平足とは?

扁平足とは?

そもそも、扁平足とはどのような足の状態を指すのでしょうか。ここでは、扁平足について、以下3つの項目に分けて詳しく解説していきます。

  • 扁平足とは
  • 扁平足のチェック方法
  • 扁平足の原因

扁平足とは

扁平足とは、足のアーチが崩れ、土踏まずが平らになった状態のことを指します。私たち人間の足は、内側縦アーチ・外側縦アーチ・横アーチという3つのアーチ構造によって支えられており、この中の内側縦アーチが崩れた状態が、扁平足です。

足のアーチ崩れ


扁平足の特徴的な症状には、主に以下のようなものがあります。

  • 足裏や足全体が疲れやすい
  • かかとや土踏まずに痛みを感じる

更に症状が進行すると、膝周辺が筋肉痛になりやすかったり、腰痛になったりする可能性があります。また、足のアーチ構造は、地面からの衝撃を緩和し、運動するときにはバネのような役割を果たしています。土踏まずが崩れた扁平足の場合、運動のパフォーマンスが低下する可能性があります。

しかし、扁平足は、必ずしも深刻な問題を意味するわけではありません。筋肉の使い方や歩き方を意識することで足のアーチが改善する見込みがあります。さらに、足のアーチをサポートするインソールや靴下を使うことで、痛みや疲労感を軽減させることもできるでしょう。

扁平足のチェック方法

まずは、自分の足が扁平足になっているかを確認してみましょう。誰にでも扁平足になる可能性はあります。もし「自分は扁平足かもしれない」と思ったらセルフチェックしてみましょう。ここでは家で手軽に試せる方法を紹介します。
※1人で測る場合、体を前傾してしまうと体重がかかりアーチの高さが変わる可能性があるため、自分以外の人に計測を手伝ってもらうことをおすすめします。

  1. ボールペンを1本用意する
  2. 立ち姿勢で前を見て立つ
  3. ボールペンを床に置き、足の内側から土踏まずの中に滑り込ませる

もしボールペンが土踏まずの下に全く入らない、もしくはペン先がわずかにしか入らない場合は、扁平足になっている可能性があります。
そして、チェックするときには左足と右足で感覚が違うかどうかも比較してみてください。足のアーチは、自分では気づかないうちに崩れていることがあります。足に意識を向けるためにも、是非このセルフチェックを試してみてください。

扁平足チェック

ただし、ここで紹介したのはあくまでも簡易的なチェック方法です。正確に測定するには整形外科などの医療機関を受診しましょう。整形外科では、レントゲンを撮影し、アーチ高率という数値を基に診断します。

扁平足の原因

扁平足の原因は、歩き方が悪いこと、足の筋力の低下、足に合わない靴やハイヒールの使用、体重の増加などが考えられます。

扁平足の人は、内側縦アーチが低下することで地面からの衝撃が吸収しづらく、症状がさらに進行してしまうことも少なくありません。また、足に合わない靴を普段履いていると、扁平足になりやすくなるため注意が必要です。

そして、足の筋肉を使う機会が減ると、足のアーチを維持する筋力も衰え、扁平足になることがあります。


扁平足の改善に向けた歩き方

扁平足の改善に向けた歩き方

扁平足で悩んだら、日常の歩き方を見直してみましょう。ここでは、正しい歩き方を紹介します。

まず、足の指を床にしっかりと着け、体重を足全体に均等に分散するイメージで立ちます。次に、足を前に出し、かかとから着地します。蹴り出すときには、足指をしっかり使うことを意識してみてください。

理想的な歩行では体重は、かかと→足の外側→足指の付け根 へと順番に移動します(あおり運動)。

また、体重の増加が扁平足の原因だと思う場合には、水泳や自転車のような足に負荷が少ない運動をするのも有効です。運動不足を感じている方は、無理のない範囲でスポーツをはじめてみましょう。


扁平足に対するエクササイズ

扁平足に対するエクササイズ

扁平足には、足裏のエクササイズも有効です。ここでは、以下2つのエクササイズ方法を紹介します。

・タオルギャザー
・カーフレイズ(かかとの上げ下げ)

それぞれの方法を、詳しく見ていきましょう。

タオルギャザー

扁平足には、土踏まずを強化する筋力トレーニングが役立ちます。ここでは、自宅で容易に行える足裏エクササイズ、「タオルギャザー」をご紹介します。

【タオルギャザー】
1.床にタオルを敷き、椅子に座ります。
2.足の指を使ってタオルを手前までたぐり寄せる動作を3回程度行います。

かかとを使って、タオルを床に押さえつけてから足の指でたぐり寄せるようにしていきましょう。タオルは縦に使ってくださいね。特に、お風呂上がりなど、体が温まっているときに行うのが効果的です。

タオルギャザー

カーフレイズ(かかとの上げ下げ)

足のアーチ形成に関わる筋力を鍛えるために、どこでも簡単にできる「カーフレイズ」を紹介します。

【カーフレイズ(かかとの上げ下げ)】

立った状態でかかとの上げ下げをします。足指のつけ根からしっかり曲げるのがコツです。
忘れずに続けるために例えば、歯磨きをするときにやる! と決めるのもいいかもしれません。倒れそうになる場合は無理せずどこかにつかまってくださいね。

これを15回で1セットとして、1日3セット、週2~3回行うとかなり効果的。
まずは自分の体重だけの負荷で、慣れてきたら、1リットルのペットボトルを両手で持ちながら行ったり、台の上に乗り、かかとだけ台からはみ出させて、かかとが前足部よりも下がるようにして上げ下げをすると、更に負荷がかかって強度が増します。道具が不要で、自宅でも簡単にできるエクササイズです。是非試してみてください。

カーフレイズ(かかとの上げ下げ)

関連記事:足の裏の疲れをどうにかしたい!ストレッチと予防方法を解説


扁平足を改善するための生活習慣

扁平足を改善するためには、エクササイズの他にも以下2つの方法をおすすめします。

  • 足にあった靴を履く
  • 5本指靴下を履く

それぞれ、詳しく解説していきます。

足にあった靴を履く

扁平足に悩んだら、足にあった靴を履きましょう。スニーカーやパンプスなど、種類に関わらず、足にしっかりとフィットする靴を選ぶのがポイントです。自分の足にあった靴は、長時間歩いても疲れにくく、だるさを軽減できます。

足の痛みがある場合、足が楽な幅広の靴を選んでしまいがちですが、大きすぎる靴を選ぶのはおすすめしません。靴の中で足が滑り、靴を掴むために足の指を曲げたままになってしまい、正しい歩行がしづらくなるためです。それが結果的に問題を悪化させてしまいます。

そのため、靴を選ぶときには、専門知識を持ったシューフィッターがいる販売店で購入するのがおすすめです。

5本指靴下を履く

扁平足の緩和策として、靴下の変更も有効な方法の1つです。5本指の靴下を履くと足の指をしっかりと伸ばせるため、足元が安定しやすくなります。

また、5本指の靴下は足の指を1本ずつ動かしやすいため、地面をしっかりと掴むことができ、正しい歩行がしやすくなります。立ち姿勢を改善することにもつながるため、長時間立ち仕事をする方などにとっても疲れを軽減させる効果が見込めますよ。


まとめ

本記事では、足の専門家が扁平足について詳しく解説し、改善に向けた歩き方やエクササイズを紹介しました。扁平足に悩んだら歩き方を改善し、足裏の筋力を鍛えることをおすすめします。また、足裏のアーチをサポートする5本指靴下の使用もおすすめです。

ケアソク〈ととのえる〉は、アーチサポート機能を持つ5本指靴下です。足の指が正しい位置に整えられ、歩く姿勢を改善する効果も見込めます。科学的エビデンスのある靴下を、ぜひ試してみてください。

●足のアーチをサポートし、足指を正しい位置に誘導・配置する五本指靴下
→ケアソク〈ととのえる〉シリーズはこちら

ととのえるオンラインショップ

記事監修:理学療法士 北澤友子
イラスト:佐藤江理


【専門家監修】足首のマッサージ法!足の健康を保つコツも解説

足首のマッサージ法!足の健康を保つコツも解説

足首の柔軟性は足の健康を保つために重要です。普段から歩きずらさや冷え・むくみで悩まれている方も多いのではないでしょうか。そんな方には足首のマッサージがおすすめです。しかし、足首のマッサージ法と聞いても、いまいち何をすればいいのかピンとこない人もいるでしょう。

「足首の関節・筋肉を柔らかくする方法を知りたい」「足首のマッサージってどうやるの?」という疑問はありませんか。

そこで今回は、足の専門家が足首マッサージの方法とポイントを解説します。


足首のマッサージはなぜ必要?

足首まわりの筋肉や関節が硬くなると、以下のような問題が生じてしまうことがあります。

  • 歩幅が狭くなる
  • つま先が下を向きやすくなり、すり足状態になる
  • 血流が悪化し、冷えにつながる
  • 足がむくみやすくなる

しかし、足首のマッサージなどをして筋肉の柔軟性を保つことで、足元が安定しやすくなります。足腰の健康を保つためにも、足首のマッサージをおすすめします。


筋肉をほぐす!足首のマッサージ法

筋肉をほぐす!足首のマッサージ法

では、具体的に足首のマッサージとは何をすればいいのでしょうか。ここでは、以下2つのマッサージを紹介します。

  • 足裏のマッサージ
  • 足首のマッサージ

それぞれのマッサージ法を詳しく見ていきましょう。

足裏のマッサージ

まずは、足首につながる足裏の筋肉からほぐしていきましょう。ボールを使った足裏のマッサージを紹介します。

まずは、ゴルフボールやテニスボール、またはそのくらいの大きさのボール、そして椅子を準備してください。

【足裏の血行をよくする!ボールストレッチ】

  1. 椅子に座り、ボールを床に置く
  2. ボールの上に足を乗せる
  3. 足裏でボールを転がすように、前後に動かす
  4. 左右どちらも行う

床だとボールが滑りやすいので、カーペットや畳の上で行うとよいでしょう。片足ずつ、2分間ほど続けます。
このときに、自分の指がどの程度動くのか、どの指が動かしにくいのかを確認しましょう。動きが硬い指は、日常生活ではあまり動かしていない可能性があります。マッサージをするときには、特にその部分を重点的に行ってみてください。

足裏の血行をよくする!ボールストレッチ

足首のマッサージ

次に、足首のマッサージを紹介します。足首のマッサージをすることで、むくみや冷えが解消されやすくなります。特に、足先が冷えやすい人は習慣にしてみてください。

【足首のマッサージ】

  1. 右足を左足の太もも上に置く
  2. 足の指を分けるように1本ずつ前後に動かす
  3. 足の指を1本ずつ左右にしっかり広げる
  4. 足の裏を拳で軽く叩く
  5. 右手で右足首をしっかりと掴み、左手の指を右足の指の間にしっかりと挿入する
  6. 足首を大きな円を描くように動かす

片足、20回ずつ行ってみましょう。

足首のマッサージ

足の指が硬いと、はじめは指を入れにくいと感じるかもしれません。しかし続けていくことで柔軟性が増し、動かしやすくなるはずです。

足を積極的にマッサージすることで、足の指一本一本の感覚が研ぎ澄まされていきます。そして足の指や足首が伸ばされると、心地よさを感じるはずです。ぜひ毎日、続けてみてください。


足首のマッサージをおすすめする人

足首の筋肉をほぐしたほうがいいのは、どのような場合なのでしょうか。足首のマッサージをおすすめする人の特徴には、以下の4つがあります。

  • 立ち仕事・座り仕事で足がむくむ
  • 足首周りの筋肉が硬いと感じる
  • 足の筋力が低下している
  • 足が冷えやすい

それぞれの特徴を、詳しく紹介します。

立ち仕事・座り仕事で足がむくむ

むくみは、足首が太くなる主要な原因の一つで、長時間座り続けたり、立ち続けたりすることで引き起こされやすくなります。

同じ姿勢を長時間保ち続けると、心臓から送られた血液が心臓に戻りにくくなり、足に滞留した結果、足がむくみ、足首が太くなってしまうことがあります。ふくらはぎの筋肉は血液循環を助けるポンプのような機能を果たす重要な部位です。

そこで、立っていたり座っている時間が長い人は、同じ姿勢を長時間続けない工夫をしてみましょう。座りっぱなしではなく1時間ごとに立ち上がって休息するのがおすすめです。

休憩時間などに前出の足首まわし(足首のマッサージ)をしたり、姿勢を変えるなど、積極的に足を動かすように心がけましょう。

足首周りの筋肉が硬いと感じる

足首周りの筋肉が硬いと感じる人にも、足首のマッサージをおすすめします。足首の硬さを判断する方法は、しゃがんだときに、かかとが地面に着くかどうかです。
このとき、つま先をすねに近づけるという動きをしますが、もし突っ張るような感触があったり、明らかに関節の可動域(関節の曲げ伸ばしや捻ったりする動きの範囲)が狭くなってたりする場合、ふくらはぎやすね、足首周辺の筋肉や組織が硬くなり、機能が阻害されている可能性があります。

足の筋力が低下している

運動不足により足の筋力が衰えているときにも、足首のマッサージはおすすめです。運動する習慣があまりなく、年齢とともに足の筋肉の衰えを感じている人も多いでしょう。
特に、ふくらはぎの筋力が弱まると、血流が滞り、むくみが生じやすくなってしまいます。

足が冷えやすい

足が冷えやすい人も、足首のマッサージをしてみてください。体が冷えると血液の流れが悪くなり、新陳代謝が低下してしまいます。足首のマッサージで血液循環を改善していきましょう。


足首のマッサージ以外に足の健康を保つためのコツ

足首のマッサージ以外に足の健康を保つためのコツ

足の健康を保つためには、足首のマッサージとあわせて日頃の習慣を見直してみましょう。ここでは、足首のマッサージ以外で足の健康を保つためのコツを、以下の3つ紹介します。

  • 靴を見直す
  • 歩き方を変える
  • 靴下を見直す

それぞれのコツを、詳しく見ていきましょう。

靴を見直す

足の健康を保つには、日常的に使用している靴を見直してみましょう。靴底の厚みが少ない靴は、足に余計なストレスを与えてしまうことがあります。

着地時の衝撃を吸収しやすくするために、靴底のクッション性が高い靴に変えてみるのも良いでしょう。さらに、自分の足に合った靴を選ぶと、効率的な歩行の助けとなり、疲れにくくなりますよ。

スニーカーでもハイヒールでも、足にフィットした靴を選びましょう。靴を選ぶときには、シューフィッターがいる販売店で選ぶことをおすすめします。

歩き方を変える

足首の疲れを感じるときには、普段の歩き方を変えてみてはいかがでしょうか。正しい歩き方を心掛けると、足首まわりの筋肉が使えるようになり、足腰への負担軽減も期待できます。

正しい歩き方のポイントを紹介します。

始めに、足指を地面に固定して体をまっすぐに保ちます。体重が足全体に分散するようなイメージで立つことが重要です。このとき、足指にも体重が掛かっていることを意識してください。

次に、一歩足を踏み出してみましょう。正しい歩行ができているときは「かかとの部分→足の外側→足指の根元」の順に、重心が移動しています。これをあおり運動と呼びます。

足を蹴り出す時も、足指をしっかり使うことを意識しましょう。特に、親指から自然と力を入れ、地面を蹴り出すように心掛けてください。

靴下を見直す

効率的な歩行をするために、靴下選びも大切です。例えば、五本指靴下を試してみるのも1つ。
五本指靴下は、足指を1本ずつ自由に動かせるため、地面をしっかり掴むことができます。地面を足指で掴みやすくなると、足元が安定して転びにくくなる効果も期待できます。

また、五本指靴下を履いていると、足の指が動かしやすいため、長時間歩いても疲れにくいという人も少なくありません。


まとめ

足首が硬くなると、歩幅が狭くなったりすり足になったりして、足腰にも影響を与えてしまうため、普段から柔軟性を高めていきましょう。

本記事で紹介した、足首のマッサージや足の健康を保つためのコツを、ぜひ取り入れてみてください。ケアソク〈ととのえる〉は、足の健康に役立つ効率的な歩行を促す五本指靴下です。足のアーチを支える機能を持ち、あなたの足をサポートします。足の健康を保つための習慣として、ぜひケアソクの五本指靴下も試してみてください。

●足首のマッサージとあわせて履いてみてください。立ち仕事の夕方の疲れが違います。
→ケアソク〈ととのえる〉シリーズはこちら

ととのえるオンラインショップ


記事監修:理学療法士 北澤友子
イラスト:佐藤江理


シンスプリントとは?概要から予防のためのマッサージ法も解説

シンスプリントとは?概要から予防のためのマッサージ法も解説

陸上競技など足を使うスポーツをしていて、時折、脛(すね)に痛みを感じてしまうということはありませんか。脛の痛みの原因は、シンスプリントかもしれません。

そこで本記事では、足の専門家がシンスプリントの概要や対処法などを解説していきます。シンスプリントに関してよくある疑問も紹介するので、ぜひご覧ください。


シンスプリントの概要

シンスプリントの概要

まずは、シンスプリントについての基礎知識を、以下3つの観点から見ていきましょう。

  • シンスプリントとは
  • 症状
  • 主な対処法

シンスプリントとは

シンスプリントとは、主に走行や跳躍などの運動により下腿(かたい=膝から足首までの部分)、特に脛(すね=Shin)の内側が痛むスポーツ障害の1つです。医学用語では「脛骨過労性骨膜障害」と呼ばれます。

シンスプリントは、特にランニングやジャンプが多いスポーツをしている人に多く見られます。脛の周辺の筋肉や筋膜が炎症を起こすことで痛みが生じ、運動を続けていると悪化することもあるため注意が必要です。

症状

シンスプリントの初期段階では、運動後に「ジーンとこみ上げるような痛み」を経験するという人が多く見られます。症状が悪化すると、徐々に運動中にも痛みが現れ始めます。

さらにシンスプリントの症状が進行すると、運動をしていないときでも痛みが生じ、疲労骨折になることもあります。

主な対処法

シンスプリントの主な対処法は、適切な休養を取ることです。痛みが出ている間は運動量を減らすか、必要であれば完全に休止することをおすすめします。また、適切なストレッチや筋力トレーニングを行い、体のバランスを整えることも大切です。

痛みが数日間続く、痛みが悪化する、運動能力が低下する、休息しても痛みが引かない、などの症状がある場合は、整形外科を受診しましょう。

シンスプリントは早期に対応することで回復し、再発を防止できる可能性があるため、放置しないことが大切です。


シンスプリントの症状が軽いうちに検討したい対応

シンスプリントの症状が軽いうちに検討したい対応

シンスプリントの症状がまだ軽ければ、以下の方法を検討することができます。

  • 運動時にアイシングをする
  • ストレッチをする
  • 足裏の筋力トレーニングをする
  • シューズを替える
  • インソールや靴下を替える

それぞれについて、詳しく解説していきます。

運動時にアイシングをする

シンスプリントの痛みを感じても運動を続ける場合は、運動後にアイシングをしましょう。シンスプリントは悪化すると炎症が深刻化し、患部が熱を持って腫れ上がってしまうことがあります。

痛む部分を、氷嚢などを用いて10~15分程度、しっかり冷やしてください。ただし、冷やしすぎると凍傷を起こす恐れがあるため注意しましょう。

また、コールドスプレーの使用はおすすめしません。コールドスプレーは表面が冷やされるだけの一時的な処置に過ぎず、アイシングの効果が得られにくいためです。

ストレッチをする

シンスプリントには、ストレッチする方法も有効です。特に、ふくらはぎのストレッチをおすすめします。ふくらはぎの筋肉が柔らかくなり、運動中のパフォーマンスが改善する効果が見込めます。

【ふくらはぎ(ヒラメ筋、後脛骨筋)のストレッチ】

  1. 正座する
  2. 痛みがある方の脚を立てる
  3. 両手を前についた状態で、ゆっくり前方へ体重を移動していく。
  4. かかとが離れないようにしながら、ふくらはぎが伸ばされている状態を20秒ほどキープする

痛みが強い場合は控えて様子を見ながら試してみてください。

ふくらはぎ(ヒラメ筋、後脛骨筋)のストレッチ

足裏の筋力トレーニングをする

シンスプリントには、足裏の筋力トレーニングもおすすめです。筋肉の緊張を解きほぐすためのエクササイズです。筋肉が硬い状態では怪我のリスクが高まるので、スポーツを行う前に実施することをおすすめします。

【足首回しのエクササイズ】

  1. 右足を左足の太ももに乗せます。
  2. 1本ずつ指をきちんと前後に広げます。
  3. 次に、それぞれの指を左右に広げてください。
  4. 足の裏を握り拳で軽く叩き、血流を促進します。
  5. 右手で右足首をしっかりと握り、左手の指を右足の指の間に深く差し込みます。
  6. 足首を大きく20回ずつ左右に回します。
  7. 同様の手順を左足にも行います。

このトレーニングは血行を改善し、代謝を向上させる効果も期待できます。足の指が固い場合、初めは難しいかもしれませんが、続けることで慣れてきます。自分の体調をみながら、ぜひ継続して行ってみてください。足の指を意識的に広げることで、足指1つ1つの感覚が戻ってきますよ。

足首回しのエクササイズ

足首回しのエクササイズについては以下の記事で詳しく解説しています。
→参照記事:浮き指をととのえる!靴下の選び方と予防改善エクササイズ


【タオルギャザー】

  1. 床にタオルを敷き、椅子に座った姿勢でタオルの上に足を乗せる
  2. 足の指でタオルをたぐりよせるように手前に引く
  3. 左右10回ずつ繰り返す

かかとでタオルを押さえて、足の指を動かすことを意識してみてください。

タオルギャザー

お出かけ前、お風呂上がりなど、エクササイズを行うタイミングを決めて、ぜひ継続して行ってみてください。

シューズを替える

シンスプリントには、シューズを替えることも有効です。自分の足にあった適切なサイズの靴を選びましょう。また、使い古したランニングシューズを履き続けると、シンスプリントになりやすいと言われます。

シューズを裏返してソールを確認してみましょう。シューズの底ゴムが摩耗していないか、片側が摩耗して凸凹になっていないかをチェックしてください。

靴底の減り方
この靴底の減り方傾向は一例です。ご参考までに。

そして、足が痛いときに大きな靴を選ぶ傾向がありますが、大きすぎる靴を履くと、足が靴の中で前滑りし、足底と靴の摩擦が生じやすくなるため注意が必要です。ちょうど良いサイズの靴を選び、靴と足がずれることがないようにしましょう。

インソールや靴下を替える

シンスプリントの改善策として、インソールや靴下を替える方法もおすすめです。足のアーチを正しい位置に戻すのは時間が掛かりますが、インソールや靴下は、履き替えるだけですぐにアーチを支える役目を果たします。

しかし、足の形状は人によって個性があるため、インソールを選ぶ際には、シューフィッターなどのいる専門店に行ってアドバイスを受けましょう。

靴下は、足指を伸ばしやすい5本指ソックスがおすすめです。5本指ソックスを使用して指をしっかり動かすことで足のアーチを整えて、足裏の筋肉が使いやすくします。

さらに、5本指ソックスを履くと、足指を動かしやすいため歩行時にも足元が安定しやすく、歩く姿勢が改善される効果が見込めます。正しい歩行姿勢が取れると、膝や腰にかかる負担も軽減されますよ。

そして、クッション性の高い5本指ソックスを履くことで、スポーツ中や歩行時の地面からの衝撃が吸収され、足裏への負担を軽減するためにも効果的です。


まとめ

シンスプリントは、症状が軽いうちであればストレッチや筋力アップトレーニングで改善できる可能性があります。他にも、運動用のシューズやインソール、靴下なども見直してみることをおすすめします。本記事で紹介したシンスプリントの知識も参考に、5本指ソックスも試してみてはいかがでしょうか。

ケアソク〈ととのえる〉はアーチサポート機能を持つ5本指ソックスです。足の専門家と共同開発した、科学的エビデンスのあるフットヘルスウエアを、ぜひ試してみてください。

●足のアーチをサポートし、かかとのクッションが衝撃を吸収
→ケアソク〈ととのえる〉シリーズはこちら

ととのえるオンラインショップ


記事監修:理学療法士 北澤友子
イラスト:佐藤江理


シンスプリントの予防に役立つ靴下の選び方!ソックスを選ぶ前に知っておきたい基礎知識も解説

シンスプリントの予防に役立つ靴下の選び方!ソックスを選ぶ前に知っておきたい基礎知識も解説

「歩くと脛(すね)がズキズキと痛む」「シンプリストになったらどんな靴下を選べばいい?」

サッカーや陸上競技など、足をよく使うスポーツをしているとシンスプリントになってしまうことがあります。一度治っても繰り返してしまうこともあり、困っている人もいるでしょう。

そこで本記事では、足の専門家が、シンスプリントの詳しい原因や予防法、シンスプリントになったときの靴下の選び方のポイントを解説します。


シンスプリントとは?靴下を選ぶ前の基礎知識

シンスプリントとは?靴下を選ぶ前の基礎知識

そもそも、「シンスプリント」という名前を聞いたことがあっても、一体どのような障害なのかよく分からない人もいるでしょう。ここでは、以下の2つの項目に分けて、シンスプリントの基礎知識を解説します。

  • シンスプリントとは
  • 症状

シンスプリントとは

シンスプリントとは

シンスプリント(shin splints)は、ランニングやジャンプのように脚への負荷が反復されることにより引き起こされるオーバーユース症状の1つです。シンスプリントになると、運動中や運動後に脛骨(けいこつ※)の中央から下部の内側後方にかけて、痛みが出ます。
※脛骨は、膝から足首までの2本の骨のうち、内側にある太い方の骨です。

「脛骨過労性骨膜障害(けいこつかろうせいこつまくしょうがい)」とも呼ばれ、疲労骨折とは区別されます。シンスプリントは、特にダッシュやジャンプを頻繁に行う陸上選手やランナーに多く見られるのが特徴です。

症状

シンスプリントになると、脛骨の前内側に鈍いズキズキとした痛みが出ます。初期段階では運動しているときに痛みを感じますが、症状が進行すると運動の後半や安静時にも痛みが現れるようになります。

多くの場合、患部に指を当てて押すと痛みが増す傾向にあり、時折、腫れや熱を伴うこともあります。


シンスプリントになりやすい人の特徴は?靴下を選ぶ前のセルフチェック

シンスプリントになりやすい人の特徴は?靴下を選ぶ前のセルフチェック

シンスプリントになりやすい人には、どのような特徴があるのでしょうか。適切な靴下を選ぶためにも、リスク因子を知りたいものです。

ここでは、シンスプリントになりやすい人の特徴を、以下の3つ解説します。

  • 足のアーチが崩れている
  • 筋力の柔軟性が乏しい
  • 走っている地面が硬い

ただし、一般的にシンスプリントの原因は1つではなく、複数の要素が組み合わさって発症すると考えられています。いくつかのリスク因子を幅広く視野に入れておきましょう。

足のアーチが崩れている

扁平足や開張足などで足のアーチが崩れていると、シンスプリントになりやすいと言われます。扁平足は、土踏まずの部分である内側縦(ないそくたて)アーチが低下している状態です。

扁平足だと、走ったときやジャンプをしたときに地面からの衝撃をうまく吸収できず、衝撃が脛骨に直接伝わりやすいためです。脛にかかる負担が大きくなることで、シンスプリントを発症してしまう可能性があります。
加えて、開張足は、足の横アーチが低下している状態を指しますが、扁平足と同様に衝撃が吸収しにくくなってしまいます。

しかし、ランニングフォームや足首の動かし方を改善することや、筋力アップトレーニング、柔軟性を高めるストレッチなどで、シンスプリントの発症を防ぐことは可能です。

筋力の柔軟性が乏しい

シンスプリントになるリスク因子として、筋力の柔軟性が乏しいことが挙げられます。運動をし始めた人や、筋肉が十分に発達していない状態で長距離走をした人などは、筋肉が硬いため、シンスプリントを発症してしまうことがあります。

特に、走る・ジャンプするといった動作に深くかかわっているのが、脛骨の周辺にある多数の筋肉です。足首の動きや足指の動きも重要で、人の体は、足指を使って地面を蹴ることで前に進んでいます。

そこで、脛の筋肉が硬くなると、筋肉が骨膜(骨を覆う膜)を過度に引っ張ってしまい、シンスプリントを発症しやすくなってしまいます。筋肉が硬くなっていると足の細かな動きが制限されてしまうため、運動のパフォーマンスが低下してしまうことも一因です。

シンスプリントを予防するために、筋肉の柔軟性を保つことは重要です。

走っている地面が硬い

普段、走っている地面が硬いと、シンスプリントになりやすいと言われます。例えば、硬いコンクリート上で走行などのトレーニングをしていると、下半身に過度な負担をかけてしまうことがあります。特に、体がまだ発達段階にあるときには、地面から受ける影響は小さくありません。

ランニングに慣れている人であっても、走行や練習している地面が変わると、問題を引き起こすことがあります。例えば、ランニングマシーンでいつも走っていた人が突然道路走行に切り替えた場合、シンスプリントを発症するリスクが高まります。

硬い地面からの衝撃を和らげるために、クッション性の高いシューズやインソール、靴下を使用することも検討してみましょう。


シンスプリントの予防に向けた靴下の選び方

pixta4.jpg

シンスプリントを予防するには、以下の4つに着目して靴下を選びましょう。

  • 足のアーチサポート機能がある
  • かかとにクッション性がある
  • 5本指靴下を履く
  • 科学的なエビデンスがある

それぞれのポイントについて、詳しく解説していきます。

足のアーチサポート機能がある

シンスプリントを予防するには、足のアーチサポート機能がある靴下を選んではいかがでしょうか。靴下の中には、前足部に適度な圧を加え、横アーチをサポートする靴下もあります。

私たち人間の足には、足のアーチがあり、歩行時やジャンプしたときの衝撃を緩和しています。足のアーチは、親指の付け根、小指の付け根、かかとを結んで三脚のような形をしています。

足のアーチ

足の筋力不足やバランスが崩れると、足のアーチが崩れ、足裏に負担がかかる状態になってしまうことがあります。そこで、近年は、アーチをサポートする機能を持つ靴下もあります。

シンスプリントのリスク因子には足アーチの崩れもあるため、専門家が設計した靴下など、足アーチのサポート機能があるものも検討してみてください。

かかとにクッション性がある

シンスプリントを予防するためには、かかとにクッション性のある靴下を選びましょう。足裏にクッション性があることで、かかとから関節や筋肉への衝撃が軽減されるためです。

普段は意識することはないかもしれませんが、足は、歩行時やジャンプのときだけでなく、立ったり座ったりという動作でも、地面や床からの衝撃を受けています。衝撃が靴下によって少しでも緩和されれば、関節や筋肉への負荷も軽減されるでしょう。

5本指靴下を履く

足指がしっかり使えていないことも、足アーチの低下を招く恐れがあります。5本指靴下なら足指が動かしやすく。地面をしっかり蹴り出すことでアーチの機能も高まり、負担の軽減につながります。

科学的なエビデンスがある

シンスプリントを予防するには、科学的なエビデンスがある靴下がおすすめです。足の健康に良いとされる5本指靴下は、多くの店舗やオンラインショップで手に入ります。

しかし、5本指靴下といっても生地の構造の違いにより発揮される効果は異なります。その中でも、ケアソクの〈ととのえる〉は足の専門家との共同開発による製品で、科学的なエビデンスのある靴下です。

科学的なアプローチにより設計された靴下は、靴下を単なる衣類としてではなく靴下を超えた「フットヘルスウェア」として捉えなおすことができるでしょう。


まとめ

シンスプリントは、足のアーチや筋力の柔軟性の低下などが原因で起こることがあります。また、スポーツを始めたばかりの人に多く見られ、初心者病と呼ばれることもあります。疲労骨折と見分けがつきにくいので、痛みが続く場合は整形外科など専門医を受診することをおすすめします。
そして、足の状態をよくするためにも、足のアーチサポート機能やかかとのクッション性がある靴下を選んでみてはいかがでしょうか。ケアソク<ととのえる>は、足のアーチサポート機能のある5本指靴下です。トレーニングするときのシューズにこだわるように、靴下にもこだわってみませんか。

●足のアーチを整え、インナー5本指が足指の接地をサポート
→ケアソク〈ととのえる〉シリーズはこちら

ととのえるオンラインショップ


記事監修:理学療法士 北澤友子
イラスト:佐藤江理