【足のプロ紹介】 ケアソクの“足の先生”としてお世話になっています。新潟「ブールジョン」
ケアソクの商品開発には、足の専門医をはじめ理学療法士、フットケア従事者など、さまざまな「足の専門家」たちが協力してくださっています。
ケアソクを手がける株式会社 山忠と同じ新潟県にある「bourgeon(ブールジョン)」様は、新潟では数少ないフットケア専門のサロンです。弊社で定期的に行っている足の研究会で指導してくださったことや、直営ショップで靴選び講座を開いていただいたこともある「ケアソクの足の先生」的存在のおひとり。笑顔と気さくな話し方で、ときに厳しくアドバイスしてくれます。
サロンでの施術風景。
外反母趾の痛みから足の現状を知り、足の奥深さにのめり込む。
オーナーの野尻桂子(のじりかつらこ)さんは、ご自身も足の不調に悩まされていたご経験を持っています。
百貨店勤務の20代前半、親指の付け根の痛みに悩まされていたそうです。
そう、ヒールを履く方に多い足のお悩み「外反母趾」。
歩けないくらいの痛みを伴い、帰宅時にタクシーを使う日もあったほど。でも当時は整形外科を受診しても湿布を処方されただけだそうです。もちろん痛みは治まらず、自分なりに調べながら足に詳しそうなお店を探して、判明したのが「靴が足にまったく合っていないこと。足のアーチが崩れていること」でした。ドイツ整形外科靴職人にインソールを作成してもらい、1日に違う靴を3足履きまわしながらお勤めを続けました。
その後百貨店を退職し、シューズショップに勤めながら上級シューフィッターを取得。さらに「本格的に足の勉強をしたい」と退職後は、インソールや身体を整えるコンディショニングなど、足に関するさまざまな知識を学ばれました。
外反母趾について詳しく知りたい方はこちら。
→参照記事:外反母趾の意外な原因と靴下も含めた予防・緩和策を解説
美容室には毎月行くけれど、足はよほどの痛みがないと気にしない。
心当たりはありませんか?
「足のトラブルは、痛みがあるうちは定期的に来店されるけど、痛みがなくなると足が遠のいていく。足って、結局そんなものなんですよね」と野尻さんは嘆きます。
「足がダルいというお客様を施術していると、違う問題が見つかったりするんです。靴を替えた方がいいな、歩き方を変えた方がいいな、とか。根本を治さないとその場しのぎの対処法になってしまうので、悩みの根本がどこにあるのかを常に探し求めています」
ときに、リフレクソロジーを施しても、靴をフィッティングしても、インソールを直しても、改善しないことがあるそうです。
「それは何かと追求していくと、その人自身の体の使い方や歩き方などの“クセ”が強い。体の使い方が重要なんです。そういう方には、自分で自分の体を調整する体調改善運動『コンディショニング』をすすめています。“足を整えると全身が整う”という考え方です」
コンディショニングによる姿勢の変化で、身長が1~2センチ伸びる方もいらっしゃるとか。
「加齢とともに身長が縮むのは、姿勢が悪くなっているから。膝が曲がって、股関節も曲がって、背中も曲がっていく……。また、外荷重(O脚傾向)の人もいま多いです。O脚は足がゆがんでいる証拠。若いときは筋肉がカバーして痛みが出にくいけれど、将来的にはいずれ痛みがあらわれてきますよ」
体の土台である「足」のために必要なこと。
野尻さんによると、足を健康に保つために必要なことは、この4つと言います。
1.足を冷やさないこと。
2.足首をまわすこと。
3.足指を着くこと。
4.機能性ソックスを履くこと。
「これまでお客様の足をさわってきた経験から言うと、“足が冷えている人は、足の指が使えていない”。そもそも皆さん“指を使えている”ということを考えたことがないと思うんです」
「指を使えていない」とは、歩くときに足指を使って蹴り出していない、立っているとき足指に力が入っていないことが主に挙げられます。これは浮き指や巻き爪、外反母趾、内反小趾などのトラブルの原因となり、さらには膝痛、腰痛、肩こりなど身体全体に影響することも。また「指を使えていない」ということは、転倒のリスクにもつながります。足のために必要なことを日常に取り込んでいきましょう。
では改めて「足のために必要なこと」を。
1.足を冷やさないこと。
湯船や足浴につかる、靴下を履く、足のマッサージをする、など。
2.足首をまわすこと。
まず右手で右足首をしっかりとつかんで支え、左手の指を右足の指の間にしっかり奥まで入れます。
そのまま、足首から大きく20回まわす。反対まわりも20回。足を替えて左足も同じように。
足首まわしをしていると、徐々に体がポカポカしてきますよ。
3.足指を着くこと。
とくに浮き指の方は、足指を地面に着くことを忘れてしまって、着こうと思ってもなかなか着けないことがあります。
足指を触って、指を伸ばしたり、分けたり、引っ張ったり、回したりと、とにかく足指を触ることで刺激を入れ、「足指の感覚の復活!」を目指しましょう。
4.機能性ソックスを履くこと。
「足に合った靴を履くことがいちばんいいけれど、靴はファッション性もあると思うので、いくら足に良いからといってもコンフォートシューズを履きたがらない人は多い。それは仕方のないことだから、靴下は機能性のあるものを履きましょう」と野尻さん。
もちろんお店では〈ケアソクととのえる〉もオススメしてくださっています。
「サロンへいらっしゃるお客様には、来店されるたびに私が呪いのようにささやいています(笑)。足を冷やすな~、足首まわせ~、指を着け~、機能性ソックスを履け~! とにかく言い続けることが大事なんです」
こういったセリフにも野尻さんの飾らない人柄があらわれています。
ブールジョンでは宮城興業のコンフォートシューズをメインに取り揃えています。コロンとしたルックスがかわいいですね。
一日のなかで、いちばん長く履いている靴を見直しましょう!
足にトラブルをもつ方たちの多くは、職場で履く靴を軽視している印象があります。
皆さんはいかがですか? 実は筆者も、〈ケアソク〉にかかわるまでは仕事中の靴を脱ぎ履きのしやすさ重視で選んでいました。靴紐もゆるく結んだりして……。
上級シューフィッターでもある野尻さんは「お休みの日にオシャレしてヒールを履いても全然OK! でも、いちばん長く履く靴は足に合ったものを選んでほしい」と言います。それは、足に合わない靴を履き続けることで、足トラブルを招く原因になるからです。
靴選びの最重要ポイントは「かかとを合わせる」こと!
かかとがパカパカ脱げたりするのは、かかとが合っていない証拠です。
また外反母趾などの方は、足が靴に当たると痛いからと幅広の靴を選びがち。
でも、考えてみてください。幅が広い靴を履くということは、足の長さが合わない靴を選ぶ可能性も出てくる。すなわち、かかとも大きくなり、靴の中で足が動いてしまう……。
靴選びはそれほど難しいのです。ぜひシューフィッターに相談しながら、自分の足に合った靴を履きたいものですね。
このブログでは、子どもの靴の選び方についてご紹介しています。
大人の靴も選び方は同じですので、ぜひ参考にしてみてください。
→子どもの足がアブナイ!? 未来の足は大人が守る! ~子どもの靴の選び方編~
訪れた人を和ませる気さくさと笑顔の一方、するどい眼光でその人の立ち方や歩き方を見ながら靴をフィッティングし、これまで培ったさまざまな知識を「いいとこどり」した施術で足と体と心をケアしていく――。
〈ケアソク〉の足の先生は、こんな方です。
左よりケアソクの亀山、ブールジョンの野尻さん、坪谷
bourgeon(ブールジョン)
住所:新潟県新潟市中央区南浜通1-373-3 チサンマンション南浜101
TEL:080-1156-4385
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野尻さんよりエクササイズ指導していただきました。
→今話題の「浮き指」ってなに? ~予防改善エクササイズ編~
記事内の「機能性靴下」はこちらです!
→ケアソク〈ととのえる〉オンラインショップ
スタッフ:内藤
