扁平足は生まれつき?子供と大人の原因や症状、ご家庭でできる改善方法を解説
「うちの子、土踏まずがなくてベタ足だけど大丈夫?」「昔から扁平足で、最近よく足が痛むのは生まれつきだから仕方ないのかな?」このように、ご自身やお子様の扁平足について、生まれつきのものなのか、そしてどう対処すれば良いのか悩んでいる方は少なくありません。
扁平足は、足の裏にある「土踏まず」と呼ばれるアーチ構造が潰れてしまった状態を指します。このアーチは、歩行時の衝撃を吸収するクッションの役割を果たしており、非常に重要です。
この記事では、扁平足が生まれつきのものなのかという疑問にお答えするとともに、子供と大人の扁平足の違い、考えられる症状、そしてご家庭でできる改善策まで、分かりやすく解説していきます。
この記事の目次
扁平足とは?あなたの足は大丈夫?
そもそも扁平足とはどのような状態なのでしょうか。まずは基本的な知識と、子供と大人で異なる原因について見ていきましょう。
土踏まずがなくなる「扁平足」の基本
扁平足とは、足裏の土踏まず(足のアーチ)が低くなる、または消失してしまい、足の裏が平らになっている状態のことです。
人の足には、内側の縦アーチ、外側の縦アーチ、そして指の付け根にある横アーチという3つのアーチがあり、これらがバネのように機能することで、歩いたり走ったりするときの衝撃を吸収しています。
扁平足ではこのクッション機能がうまく働かないため、足だけでなく膝や腰など、身体の他の部分にも負担がかかりやすくなります。
参考:「成人期扁平足」|日本整形外科学会症状・病気をしらべる
【関連記事】扁平足とは?概念から歩き方やエクササイズまで専門家が解説|コラム「足のちえぶくろ」|ケアソク(CARE:SOKU)|株式会社山忠
子供と大人でこんなに違う!扁平足の主な原因
扁平足の原因は、大きく「先天性(生まれつき)」と「後天性」に分けられますが、子供と大人ではその原因が大きく異なります。
年代 |
主な原因 |
特徴 |
子供 |
発達途中によるもの |
骨格が未発達で、足裏に脂肪が多く、靭帯が柔らかいため。ほとんどの場合、成長とともに改善します。 |
大人 |
後天的な要因 |
加齢、肥満、運動不足による筋力低下、長時間の立ち仕事、足に合わない靴の着用などが考えられます。 |
子供の場合は、成長過程における生理的なものであることがほとんどです。一方で、大人の扁平足は生活習慣が大きく影響しているケースが多く見られます。
「生まれつきの扁平足」は心配しすぎなくて大丈夫?
「扁平足は生まれつき」という言葉をよく耳にしますが、医学的にはどのように考えられているのでしょうか。
特に、お子様の足について心配されている親御さんはぜひお読みください。
幼児期の扁平足はほとんどが正常な発達過程
実は、幼児期の子供の足は、ほとんどが扁平足の状態です。これは、まだ骨格がしっかりと形成されておらず、足のアーチが発達途上にあるためです。
また、足の裏に脂肪がたくさんついていることも、土踏まずが見えない一因です。多くの場合、活発に運動するようになる4歳頃から徐々に土踏まずが形成されはじめ、7~9歳頃までには成人のような足のアーチが完成します。そのため、幼児期に扁平足であっても、過度に心配する必要はありません。
注意が必要な生まれつきの扁平足も
ごく稀に、生まれつき距骨と舟状骨の関節脱臼が原因で起こる「先天性垂直距骨」といった、治療が必要な扁平足もあります。この場合、足が硬く、無理に動かそうとすると痛みを伴うなどの特徴があります。
また、歩き始めても足の痛みを訴えたり、頻繁に転んだりする状態が続くようであれば、一度専門医に相談することをおすすめします。心配な症状が見られる場合は、まずはかかりつけの小児科や整形外科で診てもらうと良いでしょう。
その不調、扁平足が原因かも?代表的な症状
扁平足は単に足の形の問題だけではありません。体の土台である足のバランスが崩れることで、さまざまな不調を引き起こす可能性があります。
足裏の痛みや疲れやすさ
扁平足の最も代表的な症状は、足の裏やふくらはぎの痛み、そして疲れやすさです。土踏まずのクッション機能が低下しているため、歩行時の衝撃が直接足に伝わってしまいます。これにより、長時間歩いたり立ったりしていると、足の裏、特にかかとや土踏まずの部分に痛みを感じやすくなるのです。
また、足の筋肉が常に緊張した状態になるため、すぐに足が疲れてしまうことも特徴です。
外反母趾や膝・腰の痛みにつながることも
扁平足によって足裏のバランスが崩れると、体は無意識にそのバランスを補おうとします。その結果、歩き方が不自然になり、膝や股関節、さらには腰にまで余計な負担がかかってしまいます。この状態が長く続くと、膝痛や腰痛の原因になることがあります。
また、足先が外側を向く「外反扁平足」という状態になると、親指の付け根に負担が集中し、外反母趾を引き起こしたり、悪化させたりする可能性もあります。
自宅で簡単!扁平足セルフチェック方法
ご自身やお子様の足が扁平足かどうか、簡単な方法でチェックすることができます。気になる方はぜひ試してみてください。アーチが形成される7才以降が目安です。
扁平足の簡単セルフチェック方法
ご自身が扁平足かどうか、簡単な方法でチェックしてみましょう。
チェック方法:
立った状態で土踏まずの内側にボールペン1本分の隙間があるかを見て確認します。 (できれば他の方にご協力いただくのが良いと思います)
立った状態で、土踏まずの一番高くなっている部分の隙間に、ボールペンやサインペンを差し込んでみましょう。 ペン先が抵抗なく入れば、アーチは正常と考えられます。もしペンがほとんど入らない、あるいは全く入らない場合は、扁平足の可能性が高いと言えます。
靴のすり減り方でもチェックできる
普段履いている靴の裏を見るだけでも、足の状態を推測することができます。
扁平足の人は、歩く時にかかとが内側に倒れ込みやすい傾向があるため、靴底の内側、特に踵の内側部分が極端にすり減っていることが多いです。
もし、靴の片側だけが異常に早く減る場合は、扁平足によって歩行バランスが崩れているサインかもしれません。定期的に靴底をチェックする習慣をつけることをおすすめします。
扁平足の改善を目指す!今日からできる対策
症状の緩和や進行予防のために、ご家庭で取り組めることはたくさんあります。ここでは、代表的なセルフケア方法を3つご紹介します。
足指を鍛える簡単エクササイズ
足のアーチを支えているのは、足の裏にある筋肉です。この筋肉を鍛えることで、アーチの低下を防ぎ、扁平足の改善が期待できます。
<タオルギャザー運動>
椅子に座り、床にタオルを広げます。
かかとは床につけたまま、足の指だけを使ってタオルをゆっくりと手繰り寄せます。
これを10回程度繰り返します。
この運動は、足の指をしっかり使う感覚を養うのに非常に効果的です。テレビを見ながらでも簡単に行えるので、ぜひ毎日の習慣にしてみてください。
インソール・足底挿板を上手に活用する
インソール・足底挿板は、崩れてしまったアーチを物理的に支え、足にかかる負担を軽減してくれる有効なアイテムです。スポーツ用品店や靴屋で手軽に購入できるものから、整形外科で自分の足に合わせて作製するオーダーメイドのものまで様々です。
インソールを使用することで、足裏の圧力が分散され、歩行が楽になったり、痛みが和らいだりする効果が期待できます。特に長時間の歩行や立ち仕事が多い方にはおすすめです。
参考:足底筋膜炎でインソールを使うのが逆効果にならないための正しい選び方|コラム「足のちえぶくろ」|ケアソク(CARE:SOKU)|株式会社山忠
症状改善のための靴選びのポイント
毎日履く靴は、足の健康に大きな影響を与えます。扁平足を悪化させないためには、ご自身の足に合った靴を選ぶことが非常に重要です。
チェックポイント |
選び方のコツ |
かかと周り |
かかと部分の作りがしっかりしていて、足を安定して支えられるか。 |
つま先 |
かかとに合わせて履いたときに、つま先に指1本分程度の余裕があるか。 |
甲の部分 |
靴紐やベルトで、しっかりとフィット感を調整できるか。 |
靴底 |
適度な硬さとクッション性があり、過度に柔らかすぎないか。 |
デザイン性だけで選ばず、これらのポイントを確認して、足への負担が少ない靴を選ぶように心がけましょう。
足のサポート機能がある靴下を選ぶ
足のアーチをサポートする機能を持つ靴下は、アーチ機能の低下による足への負担を軽減するのに効果的です。低下した土踏まずをサポートし、歩行時の衝撃を緩和する効果が期待できるでしょう。
足の専門家と開発した「ケアソク」は、履くことで足裏をサポートし、快適な歩行を助けます。ご自身の足に合った一足を探してみてはいかがでしょうか。
足の専門家が開発したアーチサポート靴下「ケアソク」の詳細はこちら
扁平足で病院へ行くべきか?受診の目安
扁平足による疲れなどはセルフケアで対応可能ですが、中には専門的な治療が必要なケースもあります。どのような場合に病院へ行くべきか、その目安を知っておきましょう。
痛みが強い、または足の変形が見られる場合
以下のような症状がある場合は、一度専門医に相談することをおすすめします。
- セルフケアを続けても、足の痛みが改善しない、または悪化する場合
- 足の痛みが原因で、日常生活や歩行に支障が出ている場合
- 足やかかとの変形が外から見ても明らかにわかる場合
- 足だけでなく、足首や膝、腰にも強い痛みがある場合
これらの症状を放置すると、他の疾患につながる可能性もあるため、我慢せずに医療機関を受診しましょう。
何科を受診すればよい?
足に関する悩みは、まず「整形外科」を受診するのが一般的です。整形外科では、レントゲンなどの画像検査を用いて足の状態を正確に診断し、症状に応じた治療法を提案してくれます。
お子様の扁平足で心配なことがある場合も、まずは整形外科か、かかりつけの小児科に相談してみましょう。
まとめ
扁平足は「生まれつきだから仕方ない」と諦める必要はありません。特に子供の扁平足は成長過程の一環であることがほとんどです。大人の場合でも、その多くは生活習慣の見直しや適切なセルフケアによって、症状を和らげたり進行を予防したりすることが可能です。
この記事で紹介したセルフチェックや改善策を参考に、今日からご自身の足をいたわる習慣を始めてみてください。そして、痛みが続くなど気になる症状があれば、決して我慢せず専門医に相談しましょう。
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記事監修
北澤 友子(きたざわ ともこ)
理学療法士
保健学修士
シックネイルケアセラピスト
新潟医療福祉大学大学院修了後、同大学の非常勤講師を担当しながら、リハビリの臨床現場をメインに活躍中。足・靴下・歩行に関する研究を学会にて多数発表。介護予防・健康増進など自治体の健康事業にも携わる。
【学術論文、研究発表】
前足部内外面に滑り止めを有した靴下が歩行時のクリアランスに及ぼす影響,"北澤 友子(新潟医療福祉大学 大学院医療福祉学研究科), 阿部 薫, 伊藤 菜記",靴の医学(0915-5015)31巻1号 Page83(2017.08),会議録
転倒防止と屋内移動効率の向上を目指した滑り止め構造を有する靴下の開発,"北澤 友子(らぽーる新潟ゆきよしクリニック), 阿部 薫, 笹本 嘉朝, 後藤 可奈子, 中林 功一, 中林 知宏, 亀山 貴司",The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine(1881-3526)JARM2016 Page I397(2016.06),会議録
ほか
著者: 株式会社 山忠


