扁平足のデメリットとは?足の疲れや膝の痛みの原因と自分でできる改善策を解説
「少し歩いただけですぐに足が疲れる」「足の裏や膝が痛むことが多い」といった悩みを抱えていませんか。その不調、もしかしたら「扁平足」が原因かもしれません。
扁平足は、単に土踏まずがない状態というだけでなく、放置すると身体のさまざまな部分に影響を及ぼす可能性があります。
この記事では、扁平足が引き起こす具体的なデメリットから、ご自身でできる簡単なセルフチェック方法、そして今日から始められる改善・予防策まで、分かりやすく解説します。ご自身の足の状態を正しく理解し、適切なケアを始めることで、快適な毎日を取り戻しましょう。
この記事の目次
扁平足とは?あなたの足は大丈夫?

扁平足とは、その名の通り、足の裏が平らになっている状態を指します。
本来、足の裏には衝撃を吸収し、スムーズな歩行を助けるための「土踏まず」と呼ばれるアーチ構造がありますが、このアーチが低下したり、潰れてしまったりした状態が扁平足です。
【関連記事】扁平足とは?概念から歩き方やエクササイズまで専門家が解説|コラム「足のちえぶくろ」|ケアソク(CARE:SOKU)|株式会社山忠
体を支える「土踏まず」の重要な3つの役割
土踏まず(足のアーチ)は、私たちが立ったり歩いたりする上で、非常に重要な役割を担っています。
主な役割は以下の3つです。
役割 |
説明 |
クッション機能 |
歩行やジャンプの際に地面から受ける衝撃を吸収し、足や膝、腰への負担を和らげます。 |
バネ機能 |
地面を蹴り出す力を効率的に伝え、スムーズで力強い一歩を生み出します。 |
バランス機能 |
体重を足裏全体でバランス良く支え、安定した姿勢を保ちます。 |
このアーチ構造が崩れることで、これらの機能が十分に働かなくなり、さまざまな不調の原因となります。
なぜ起こる?扁平足の主な原因
扁平足の原因は、生まれつきの骨の構造による「先天的」なものと、生活習慣などが影響する「後天的」なものに分けられます。多くの場合、後天的な要因が関わっています。
後天的な扁平足の主な原因としては、運動不足や加齢による足裏の筋力低下が挙げられます。特に、足のアーチを吊り上げる役割を持つ「後脛骨筋」という筋肉が弱ると、アーチを支えきれなくなり、徐々に土踏まずが潰れていきます。
その他にも、長時間の立ち仕事、急激な体重増加、サイズの合わない靴やハイヒールの常用なども、足裏に過度な負担をかけ、扁平足を引き起こす原因となります。
【関連記事】扁平足ってどんな足?靴下選びに役に立つチェック方法や改善策を解説|コラム「足のちえぶくろ」|ケアソク(CARE:SOKU)|株式会社山忠
1分でできる!扁平足の簡単セルフチェック方法
ご自身が扁平足かどうか、簡単な方法でチェックしてみましょう。
チェック方法:
立った状態で土踏まずの内側にボールペン1本分の隙間があるかを見て確認します。 (できれば他の方にご協力いただくのが良いと思います)
立った状態で、土踏まずの一番高くなっている部分の隙間に、ボールペンやサインペンを差し込んでみましょう。 ペン先が抵抗なく入れば、アーチは正常と考えられます。もしペンがほとんど入らない、あるいは全く入らない場合は、扁平足の可能性が高いと言えます。
放置は危険!扁平足が引き起こす6つのデメリット
扁平足は、初期段階では大きな自覚症状がないこともありますが、放置すると足だけでなく全身にさまざまなデメリットをもたらす可能性があります。
デメリット1:足が疲れやすく、痛みが出やすい
扁平足の最も代表的な症状が、足の疲れやすさです。土踏まずのクッション機能が低下しているため、歩行時の衝撃をうまく吸収できず、足裏の筋肉や腱に直接負担がかかります。これにより、足裏のかかと部分に痛みが生じる「足底腱膜炎」などを引き起こしやすくなります。
デメリット2:膝や腰に負担がかかり、痛みの原因になる
足裏で吸収しきれなかった衝撃は、そのまま膝や股関節、そして腰へと伝わります。この積み重ねが、慢性的な膝痛や腰痛の原因となることは少なくありません。
また、扁平足の人は、足首が内側に倒れ込む「過回内」という状態になりやすく、これが膝へのストレスを増大させます。
デメリット3:外反母趾やX脚など足の変形につながる
足のアーチが崩れると、足指の付け根を結ぶ横アーチも崩れやすくなります。この状態を「開張足」と呼び、外反母趾や内反小趾の原因となります。
さらに、足首が内側に倒れることで、膝が内側に入る「X脚」を助長する可能性もあります。
デメリット4:体のバランスが崩れ、姿勢が悪くなる
足裏のバランスが崩れると、体全体の重心が不安定になります。身体は無意識にバランスを取ろうとするため、骨盤が歪んだり、背中が丸まって猫背になったりと、全身の姿勢の悪化につながります。
デメリット5:歩行が不安定になり、転倒のリスクとなる
土踏まずのバネ機能がうまく働かないと、地面を力強く蹴り出すことができず、歩行が不安定になります。特に高齢者の場合、すり足歩行となり、つま先が上がりにくいため、ふらつきや転倒のリスクを高める一因となります。
デメリット6:スポーツでのパフォーマンス低下や怪我のリスク
ランニングやジャンプなど、足に大きな負荷がかかるスポーツにおいて、扁平足はパフォーマンスの低下や怪我のリスクに直結します。
衝撃吸収がうまくできないため、シンスプリント(すねの痛み)やアキレス腱炎など、スポーツ障害を引き起こしやすくなります。
デメリットの種類 |
具体的な症状・影響 |
足への直接的な影響 |
疲れ、足底腱膜炎など |
全身への波及効果 |
膝痛、腰痛、股関節痛、X脚、姿勢の悪化(猫背など) |
動作への影響 |
歩行の安定性低下、転倒リスクの増加、スポーツパフォーマンスの低下 |
今日から始めよう!扁平足の改善・予防策

後天的な扁平足は、日々のセルフケアによって改善や進行の予防が期待できます。特別な道具がなくても始められる簡単な方法をご紹介します。
対策方法 |
ポイント |
エクササイズ |
「タオルギャザー」で足指を、「カーフレイズ」でアーチを支える筋肉を鍛える。 |
歩き方 |
かかとから接地して、足指でしっかり蹴り出すことを意識する。 |
サポートグッズ |
アーチサポート機能のあるインソールや靴下で物理的にアーチを支える。 |
靴選び |
つま先にゆとりがあり、かかとが安定し、クッション性の高い靴を選ぶ。 |
足裏の筋肉を鍛えるエクササイズ
・タオルギャザー:
椅子に座り、床に広げたタオルの端にかかとを置きます。足の指だけを使って、タオルをゆっくりと手前にたぐり寄せていきます。まず2〜3回から始め、慣れてきたら10〜15回程度に増やしていきます。
・カーフレイズ(かかと上げ):
壁などに手をついて体を支え、まっすぐに立ちます。ゆっくりとかかとをできるだけ高く上げ、数秒キープしてからゆっくり下ろします。この動作を無理のない範囲で繰り返します(目安として10回程度から始めることが推奨されます)。
歩き方と姿勢を意識する
普段の歩き方を見直すことも重要です。歩く際は、「かかとから着地し、足裏全体を経て、最後に親指の付け根でしっかり蹴り出す」ということを意識しましょう。
また、片足に重心をかける癖をなくし、足裏全体に均等に体重がかかるように意識することも大切です。
インソールやサポーターを活用する
崩れてしまったアーチを物理的に支えるために、インソール(中敷き)やサポーターを活用するのも非常に効果的です。
アーチサポート機能のあるインソールを普段の靴に入れることで、足裏にかかる負担が軽減され、正しい歩行をサポートしてくれます。自分の足に合ったものを選ぶことが重要なので、迷った場合は専門家に相談するのも良いでしょう。
足に合った正しい靴を選ぶ
靴選びは足の健康の基本です。つま先が圧迫されず、指を自由に動かせるよう、指1本分(約1cm)くらいのゆとりがある靴を選びましょう。
また、かかと部分がしっかりとしていて、足が靴の中でぐらつかないことも大切です。クッション性が高く、足への衝撃を和らげてくれる靴を選ぶことも、扁平足の予防につながります。
靴下選びも扁平足の予防に重要
扁平足の改善・予防には、毎日履く靴下選びも重要な要素となります。足底アーチをサポートする機能を持った靴下を選ぶことで、日常生活の中でできる足のケアのひとつになります。
特に注目したいのが5本指ソックスです。足指が一本一本独立して動かせるため、歩行時に地面を蹴る力が出しやすくなります。足指をしっかり使えることで、アーチを持ち上げる筋肉が自然に鍛えられ、バランスの取れた歩行や姿勢の補助に役立ちます。毎日履く靴下だからこそ、足の健康を考えた選択が大切になります。
靴下のタイプ |
扁平足への効果 |
おすすめポイント |
5本指ソックス |
足指を独立して動かせるため、アーチを支える筋肉を鍛えられる |
歩行時に足指を意識できるためトレーニング効果が高い |
アーチサポート機能付き |
足底アーチを物理的にサポートする |
疲れや足への負担の軽減が期待できる |
ケアソク〈ととのえる〉シリーズは、足の専門家と共同開発されたアーチサポート機能付きの5本指ソックスです。足の3つのアーチ構造を適切に支えることで、重心バランスを整える効果が期待できます。
科学的エビデンスに基づいて設計されているため、足のトラブル予防だけでなく、既に扁平足でお悩みの方の症状緩和にも役立ちます。
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症状が辛い場合は整形外科へ相談
セルフケアを続けても痛みが改善しない場合や、歩行に支障が出るほど症状が強い場合は、我慢せずに整形外科に相談することをおすすめします。
整形外科では、レントゲン撮影などで足の状態を正確に診断します。治療法としては、個人の足に合わせて作成するオーダーメイドのインソール(足底挿板)を用いた装具療法や、運動療法(リハビリテーション)が中心となります。痛みが強い場合には、湿布や痛み止めの処方、注射などが行われることもあります。
日本整形外科学会によると、中年以降に発症する扁平足では、内側のくるぶしの下が腫れて痛み、初期には変形が目立たなくても、進行するとつま先立ちがしにくくなるなどの症状が現れます。このような症状がある場合は、早めに受診を検討しましょう。
まとめ:足裏ケアで快適な毎日を取り戻そう
扁平足は、足の疲れや痛みだけでなく、膝や腰、さらには全身の歪みにまで影響を及ぼす可能性がある、見過ごせない体のサインです。しかし、その多くは日々の生活習慣が原因であり、意識的なセルフケアによって改善・予防が可能です。
まずはご自身の足の状態をチェックし、今回ご紹介したエクササイズや歩き方の改善など、できることから始めてみてください。足元から健康を見直すことで、痛みや疲れのない、よりアクティブで快適な毎日を目指しましょう。
アーチサポート機能のあるケアソク〈ととのえる〉は、足の健康を保つためのフットヘルスウェアです。足の専門家と共同開発し、科学的なエビデンスのある “新しい概念の靴下” をぜひお試しください。
●ケアソク〈ととのえる〉の研究開発者インタビュー
「研究を、世の中のために」共同開発者がケアソクに込めた想い
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記事監修
北澤 友子(きたざわ ともこ)
理学療法士
保健学修士
シックネイルケアセラピスト
新潟医療福祉大学大学院修了後、同大学の非常勤講師を担当しながら、リハビリの臨床現場をメインに活躍中。足・靴下・歩行に関する研究を学会にて多数発表。介護予防・健康増進など自治体の健康事業にも携わる。
【学術論文、研究発表】
前足部内外面に滑り止めを有した靴下が歩行時のクリアランスに及ぼす影響,"北澤 友子(新潟医療福祉大学 大学院医療福祉学研究科), 阿部 薫, 伊藤 菜記",靴の医学(0915-5015)31巻1号 Page83(2017.08),会議録
転倒防止と屋内移動効率の向上を目指した滑り止め構造を有する靴下の開発,"北澤 友子(らぽーる新潟ゆきよしクリニック), 阿部 薫, 笹本 嘉朝, 後藤 可奈子, 中林 功一, 中林 知宏, 亀山 貴司",The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine(1881-3526)JARM2016 Page I397(2016.06),会議録
ほか
著者: 株式会社 山忠


