たくさん歩いた日で足が痛いときの対処法5つ!疲れとむくみの解消法
「たくさん歩いた日には足が痛くなる」「対処法はないの?事前に予防する方法は?」
普段よりも長い距離を歩くと、足の疲労や足の痛み、だるさを感じたり、むくんで靴がきつく感じたりした経験はありませんか。旅行先やレジャーの予定があるときなどは、足の疲れを次の日に持ち越したくないですよね。
足の疲れやむくみは、放置せずに早めに解消することが大切です。本記事では、たくさん歩いた日の足の疲れやむくみを解消するための、5つの方法をご紹介します。
すぐに実践できる内容をまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
たくさん歩いた日で足が痛いときの対処法5つ
たくさん歩いた日で足が痛いときの対処法には、以下の5つがあります。
- ふくらはぎのストレッチをする
- 疲れをリセット!足部のマッサージ
- お風呂で足を温める
- 足を高くして寝る
- 足首ウォーマーを使って冷やさない
それぞれについて、詳しく解説します。
ふくらはぎのストレッチをする
長時間歩いた日には、ふくらはぎのストレッチがおすすめです。ふくらはぎの筋肉は、かかとの骨を通じて足裏の足底筋膜とつながっているため、ふくらはぎと足底筋膜を同時にほぐし、疲労を軽減することができます。ここでは、ふくらはぎのストレッチ方法を紹介します。
【ふくらはぎのストレッチ方法】
- 両足を肩幅に開き、壁や椅子に手をついて体を支えます
- 片方の足を後方に一歩引き、前に残した足の膝を軽く曲げましょう
- 後ろに引いた足のふくらはぎを、ゆっくりと伸ばしてください
- この状態を20~30秒間キープしましょう
- 足を入れ替えて、合計3セット繰り返してください
ふくらはぎは、第二の心臓とも呼ばれ、下半身に滞った血液を心臓に送り返す重要な役割を担う筋肉です。ふくらはぎのストレッチは、足全体の血流を促進することにもつながりますよ。
疲れをリセット!足部のマッサージ
たくさん歩いて疲れた日にはお風呂上りなどに丁寧にマッサージすると良いでしょう。
おすすめのマッサージを2つ紹介します。
まずは足首のストレッチ「足首回し」です。
【足裏と足首のストレッチ】
- 右足を左足の太ももあたりに乗せる
- 足指を分けるように1本ずつ前後に開く
- 足指を1本ずつ左右によく広げる
- 足裏をグーでトントンとたたく
- 右手で右足首をしっかりとつかんで支え、左手の指を右足の指の間の奥まで入れる
- 足首から大きくまわす
片足20回ずつ行いましょう。足指が固くなっていると、最初は難しく感じるかもしれません。続けていくうちに、柔軟性が高まり回しやすくなるでしょう。
ストレッチを行い積極的に足裏を広げることで、足の指、1本1本の感覚が研ぎ澄まされていきます。足指や足首が伸ばされて心地よいストレッチですから、ぜひ1日1回、行ってみてください。
2つ目は、ボールを足裏で転がすマッサージです。足裏に圧力をかけ、血行をよくする方法です。
まずは、ゴルフボールやテニスボール、スーパーボールなどの小さめのボール、そして椅子を準備してください。
【足裏の血行をよくする!ボールストレッチ】
- 椅子に座り、ボールを床に置く
- ボールの上に足を乗せる
- 足裏でボールを転がすように、前後に動かす
- 左右どちらも行う
ボールが滑りにくくなるように、じゅうたんやカーペットの上で行うとよいでしょう。片足ずつ、2分間ほど続けます。ゆっくりと行うことで、リラクゼーション効果が期待できます。
お風呂で足を温める
足の疲れが溜まっているときには、ふくらはぎと足の筋肉をほぐすために、お風呂で温めましょう。秋や冬だけでなく、夏でも冷房で足が冷えてしまうことがありますよね。
普段、湯船に浸かる習慣がない人も、シャワーで済ませずにゆっくりと浸かってみてください。40℃くらいの熱すぎないお湯に、15分ほど浸かるのがおすすめです。体を温めることで、リラックス効果も得られますよ。
また、足湯で足を温めてマッサージするのも良い方法です。事前に筋肉をほぐして血行を促進しておくと、セルフケアの効果がさらに高まります。
足を高くして寝る
たくさん歩いて足がむくんでいるときには、足を高くして寝るのが効果的です。むくみは、血液やリンパの流れが滞り、足に体液が溜まることで引き起こされるためです。
枕やクッションを使って足を高くすることで、血液やリンパ液が心臓に戻りやすくなります。ここでは、足を高くして寝る際のポイントをお伝えします。
【足を高くして寝るコツ】
- 仰向けの姿勢でリラックスする
- 10~15cmほどの高さになる枕やクッションを使う
- 膝から足先までを、枕やクッションに乗せる
この状態で、足首を前後にゆっくりストレッチするのもいいですよ。
足のむくみを軽減するために、ぜひ試してみてください。
足首ウォーマーを使ってあたためる
たくさん歩いて足が痛むときには、足首を冷やさないように足首ウォーマーを使うのも効果的です。足首ウォーマーとは、足首を温めるもので、レッグウォーマーとも呼ばれます。(長さがいろいろある)血行が良くなり、筋肉の疲労回復を早める効果が期待できますよ。
また、足首が温まると、筋肉がリラックスして痛みも和らげることができます。さらに、リンパの流れが改善されて、むくみの予防にもつながります。疲れや痛みの軽減に役立つ、足首ウォーマーをぜひ使ってみてください。
たくさん歩いた日に足が痛くなる原因
長時間歩くと、いつも足が痛くなってしまうのはなぜなのでしょうか。足が痛くなる原因には、主に以下の2つがあります。
- 疲労が蓄積している
- 血行不良を起こしている
それぞれ、詳しく解説します。
疲労が蓄積している
たくさん歩いた日に足が痛くなる原因の1つは、筋肉に疲労が蓄積することです。特に、長時間の歩行や慣れない運動をすると、ふくらはぎなどの筋肉に疲れが溜まってしまいます。
長距離や階段・坂道などを歩いた後には、筋肉が炎症を起こし、筋肉痛になることもあるでしょう。そして、筋肉が過度に収縮するため、足がつる、いわゆるこむら返りになる人もいます。筋肉痛やこむら返りは、足に疲れが溜まっている証拠です。
血行不良を起こしている
たくさん歩いた日に足が痛くなる原因の1つに、血行不良があります。筋肉に疲労が蓄積すると、硬くなった筋肉が血管を圧迫して、血流が滞ってしまいます。血行不良が原因で、ふくらはぎが痛んだり、だるくなった経験がある人もいるでしょう。血流を促すために、温めたりストレッチすることをおすすめします。
たくさん歩いた日に足が痛くなりやすい人の特徴
たくさん歩いた日に足が痛くなりやすい人の特徴には、以下の4つがあります。
- 運動不足になっている
- 体が冷えやすい
- 足のアーチが崩れている
- 足の筋力が衰えている
それぞれ、詳しく解説します。
運動不足になっている
運動不足の人は、たくさん歩いた日に足が痛くなることがあります。普段から運動をしていないと、ふくらはぎの筋肉が硬くなってしまうためです。運動不足になっていると、血液の循環が悪くなり、酸素や栄養分が筋肉に十分に供給されなくなってしまいます。
そのため、ふくらはぎに疲労感やだるさを感じやすくなり、痛みが生じやすくなるのです。予防するには、毎日の生活の中で、足の曲げ伸ばしやウォーキングなど、足を動かす運動を取り入れましょう。
体が冷えやすい
たくさん歩いた日に足が痛くなりやすい人の特徴のひとつに、体が冷えやすいことがあります。末梢の循環が不十分だと、血液が体の隅々まで十分に届かなくなり、冷えを感じやすくなります。
血行不良が起こると、むくみも起こりやすくなります。足の疲れやむくみをとるためにも、体を温めましょう。
足のアーチが崩れている
たくさん歩いた日に足が痛くなりやすい人の特徴として、足のアーチが崩れていることがあります。私たち人間の足は、足裏のアーチで歩行時の地面からの衝撃を緩和させています。アーチが潰れた状態になっている扁平足の人は、歩行時に膝や腰骨盤、肩に負担がかかりやすく、足が疲れてしまいます。
また、足の土踏まずのアーチは、体の重心を支え、正しい姿勢を保つ役割も担っています。アーチが崩れると重心がずれてしまい、姿勢が悪くなることも少なくありません。
立ち姿勢や歩行中の姿勢が崩れると、足に疲労が貯まりやすくなります。足裏のアーチを鍛えるストレッチや筋力トレーニングを行いましょう。
足の筋力が衰えている
たくさん歩いた日に足が痛くなりやすい人の特徴として、足の筋力が衰えていることが挙げられます。ふくらはぎの筋肉は、歩行時に地面を蹴り出す役割をしています。ふくらの筋肉が低下していると、歩幅が狭くなったり、つま先を持ち上げた歩行となりやすく、足のスネが疲れやすくなります。
また、足から心臓に血液を送り返すポンプのような役割を担っています。足の筋肉が少ないと、ふくらはぎのポンプ機能が弱まり、血流が滞りやすくなってしまうのです。
その結果、足が疲れやすく、むくんで疲れてしまう傾向があります。そして、ふくらはぎの筋肉が硬くなると、血液やリンパの流れが悪化して老廃物が溜まりやすくなるため、だるさを感じることも珍しくありません。この場合も、足の筋力を鍛えるトレーニングをおすすめします。
たくさん歩いた日でも足が痛くならないようにする予防法
たくさん歩いた日でも足が痛くならないようにする予防法には、以下の4つがあります。
- 歩く前にウォーミングアップをする
- 足にあった靴を選ぶ
- 定期的に運動をする
- 五本指靴下を履く
それぞれ、詳しく解説します。
歩く前にウォーミングアップをする
たくさん歩いた日に足が痛くならないようにするためには、ウォーミングアップを行いましょう。ウォーキング自体も軽い運動ですが、歩く前に体をしっかりとほぐしておくことで、筋肉が柔らかくなり、怪我のリスクも減らせます。
歩く前のウォーミングアップとしては、最初の5分間程度、少しゆっくりとしたペースで歩きましょう。また、ストレッチを取り入れて体をほぐすことも大切です。
ストレッチをすると血流が良くなり、足の負担が軽減されます。ウォーキング後には、クールダウンも取り入れるのも有効です。ふくらはぎ・太ももの前と後ろ・腰など、運動で特に使った部位をゆっくりと伸ばし、30秒ほどキープしましょう。
足にあった靴を選ぶ
たくさん歩いた日に足が痛くならないためには、自分の足に合った靴を選ぶことが非常に重要です。足にフィットしていない靴を履いていると、歩行中に足に余分な負担がかかり、足に疲労が蓄積してしまいます。
また、靴擦れやタコ、外反母趾などのトラブルを引き起こす原因になることも珍しくありません。靴選びでは、まずサイズが適切かどうかを確認することが大切です。靴のサイズが合わないと、足が前後に動きやすくなり、摩擦が起きて足を痛めてしまいます。
靴は、足の形に合ったものを選ぶことも重要です。例えば、アーチサポートのある靴は、土踏まずをしっかり支えてくれるため、長時間歩いても足の負担を軽減します。さらに、足元を安定させるためにも、靴紐やベルトで、甲の部分をしっかり支えるようにしましょう。
定期的に運動をする
たくさん歩いた日に足が痛くならないようにするためには、日頃から定期的に運動をすることが効果的です。毎日こまめに歩いて、ふくらはぎの筋肉を動かしておきましょう。
歩く際は、歩幅を大きく、速めのペースで歩くと筋力が向上し、足が疲れにくくなります。また、普段から、立ちっぱなしや座りっぱなしの状態を避けることも大切です。
デスクワークや立ち仕事の合間に、ふくらはぎを伸ばしたり縮めたりする運動を取り入れましょう。気づいたときに行うだけでも効果がありますよ。
五本指靴下を履く
たくさん歩いた日に足が痛くならないようにする予防法として、五本指靴下を履くのも効果的です。五本指靴下は、足指が1本1本分かれているため、足指を自由に動かしやすく、歩行時にしっかりと地面を掴むことができます。
また、五本指靴下は、足が冷えやすい人にもおすすめです。足が冷える原因の1つは汗が冷えることですが、五本指靴下は足指の間に生地があるため、汗を吸収しやすく、冷えを防ぎます。血行促進やむくみの解消にもつながり、足の疲れを軽減する効果が期待できるでしょう。
まとめ
たくさん歩いた日に足が痛くなったとしても、適切な対処法を取り入れることで、痛みやむくみを軽減できます。本記事で紹介した5つの方法は、どれも簡単に取り入れられるものばかりです。
ストレッチや足に合った靴を選ぶことや、適度な運動を心がけることは、足のトラブルを防ぐことにもつながります。また、足を冷やさず血行を促すためには、日常的なケアも重要です。毎日の足元のケアとして、インナー五本指ソックス〈ととのえる〉を試してみませんか。
歩行時に足指を意識することで、足裏やふくらの筋肉をしっかり使うことができ、むくみや冷えを防ぐ効果が期待できます。足の健康を守るためにも、ケアソクの〈ととのえる〉を、ぜひ履いてみてください。
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記事監修
北澤 友子(きたざわ ともこ)
理学療法士
保健学修士
シックネイルケアセラピスト
新潟医療福祉大学大学院修了後、同大学の非常勤講師を担当しながら、リハビリの臨床現場をメインに活躍中。足・靴下・歩行に関する研究を学会にて多数発表。介護予防・健康増進など自治体の健康事業にも携わる。
【学術論文、研究発表】
前足部内外面に滑り止めを有した靴下が歩行時のクリアランスに及ぼす影響,"北澤 友子(新潟医療福祉大学 大学院医療福祉学研究科), 阿部 薫, 伊藤 菜記",靴の医学(0915-5015)31巻1号 Page83(2017.08),会議録
転倒防止と屋内移動効率の向上を目指した滑り止め構造を有する靴下の開発,"北澤 友子(らぽーる新潟ゆきよしクリニック), 阿部 薫, 笹本 嘉朝, 後藤 可奈子, 中林 功一, 中林 知宏, 亀山 貴司",The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine(1881-3526)JARM2016 Page I397(2016.06),会議録
ほか
著者: 株式会社 山忠