靴がゆるいときの対策!簡単にできる方法と大きすぎる靴のリスク
靴が大きすぎてゆるいと感じることはありませんか。お気に入りの靴であれば、なんとかして履き続けたいと思うこともあるでしょう。
「靴がゆるいときの対処法は?」「ゆるい靴を履いているのは足の健康によくない?」などさまざまな疑問が出てくる人もいるかもしれません。
そこで本記事では、靴がゆるいときの対策と、大きすぎる靴を履いていることのリスクについて詳しく解説します。
靴がゆるいときの対策
靴がゆるいときには、以下の5つの方法を試してみてください。
- 靴紐をしっかり締める
- インソールを使用する
- 厚手の靴下を履く
- シューズストラップをつける
- パッドを使用する
それぞれ、詳しく解説します。
靴紐をしっかり締める
スニーカーや革靴、ブーツなど紐がついているデザインの靴は、靴紐をしっかり締めましょう。靴と足が固定されることで、歩くときのバランスが安定します。まず、今の締め具合よりも、少しタイトに締め直してみましょう。
一方で、きつく締めすぎると足の血行が悪くなり、むくみや痛みの原因になることがあります。ちょうどよい締め具合をみつけるためには、歩いているときに違和感がない程度に調整してみてください。
インソールを使用する
靴がゆるいと感じるときには、インソールを使用する方法があります。中敷きには、靴のサイズ調整だけでなく、足の負担を軽減する効果もあります。靴屋さんや100円ショップ、オンラインショップなどではさまざまな中敷きが販売されています。
中敷きには、靴全体に敷くフルインソールと部分的に使用するハーフインソールがあります。フルインソールは靴全体のサイズ感を調整し、ハーフインソールはつま先だけ、かかとだけといった部分的なフィット感を調整するのに向いています。
また、素材もクッション性の高いものや、抗菌・防臭効果があるものなど、さまざまな種類があるため、自分のニーズに合わせて選んでみてください。
厚手の靴下を履く
靴がゆるいと感じる場合は、厚手の靴下を履いて調節するのもおすすめです。特に、冬の季節には、防寒対策としても役立ちます。
厚手の靴下を履くと、靴の中の余分なスペースが埋められ、歩行時の安定感を向上させる効果が見込めます。
このとき、通気性のよい素材の靴下にすると、足が蒸れにくくなり、快適に履けるでしょう。
まずは厚手の靴下を履いて履き心地を確かめてみて、必要に応じて他の調整方法と組み合わせてみてください。
シューズストラップをつける
靴がゆるいと感じる場合、シューズストラップをつける方法もあります。特にパンプスなどのかかとが浮きやすい靴につけると、シューズストラップが足と靴をしっかり固定してくれます。
シューズストラップには透明なものや色付きのものなど多様な種類があり、靴のデザインにあったものを選べます。透明なストラップであれば、靴のデザインを損なうこともありません。
また、ベルトタイプや装飾のついたタイプは、アクセサリーのようにおしゃれとして楽しむこともできます。簡単に取り外しができるため、靴の種類や状況に応じて柔軟に使えるのも魅力です。
パッドを使用する
靴がゆるい場合、パッドを使用して調整する方法もあります。靴がゆるくて歩くたびにかかとがパカパカしてしまうときには、かかとパッドをつけてみてください。
また、インソールやかかとクッションを使用してもまだ靴が大きいと感じる場合は、つま先パッドを試してみるのも方法の1つです。つま先パッドは、つま先部分に入れることで、足が前に滑り込むのを防ぐ効果があります。
パッドやインソールは長時間使用するとへたってしまいます。定期的に状態を確認し、必要であれば交換しながら使いましょう。
靴がゆるい!靴が大きすぎるときに起こるトラブル
ゆるい靴を履いていると、以下のようなトラブルを引き起こすことがあります。
- 脱げないように足指に力が入ってしまう
- 足裏の筋肉が使いにくくなる
- 足裏のアーチが崩れる
それぞれ、詳しく解説します。
脱げないように足指に力が入ってしまう
靴がゆるい、または大きすぎる場合、足指に余計な力が入ってしまうことがあります。例えば、ヒールの高い靴を履くと足が靴の中で前滑りして、つま先で踏ん張る形になってしまいます。
すると、指先に力が入ってしまい、指が曲がったままの状態で歩くようになります。この状態が続くと、指の変形を引き起こす可能性もあるため、注意が必要です。
また、大きすぎるサンダルも要注意です。大きい上にかかとが固定されないため、足を踏ん張って歩くようになります。靴が脱げないように足指に力が入り、余計な負荷がかかってしまうためサンダルも自分の足にあったサイズを選ぶことをおすすめします。
足裏の筋肉が使いにくくなる
靴が大きすぎると、足裏の筋力が低下することがあります。靴が大きすぎると、足が靴の中で前後左右に動いてしまいます。前滑りしてしまうため、歩行時に足指でしっかり地面を蹴りだすのが難しくなります。そのため足裏の筋肉を十分に使えず、筋力低下につながる可能性もあります。
足裏の健康を守るためにも、靴のサイズ選びには十分に注意しましょう。
足裏のアーチが崩れる
靴が大きすぎると、前述したように足裏の筋肉が十分に使えなくなることで、足のアーチが崩れる可能性があります。
足のアーチが崩れると歩行時の衝撃吸収作用が低下し、膝や腰に負担がかかりやすくなります。
アーチが崩れた結果、扁平足や開張足となり、外反母趾などの足の変形につながる場合もあります。足裏の筋力低下を防ぐためにも、正しい靴選びは重要です。
ゆるい靴を買い替えるときのポイント
靴を買い替えるときには、まず、自分の足のサイズを正確に把握することが必要です。足長(サイズ)と足囲・足幅(ワイズ)をしっかり測定しましょう。
足長は一般的に23cm、28cmなどで表示されますが、メーカーによってもサイズ感が異なるため、必ず試着して選ぶようにしましょう。できれば店舗で試着するのがおすすめです。
つま先側に指1本分程度のゆとりがある靴を選びましょう。
靴を選ぶときには足囲・足幅にも着目しましょう。足囲・足幅によって靴のワイズが決まります。自分の足よりもワイズの大きい靴を履くと、靴のなかで足が前滑りしやすいため、注意が必要です。
靴を購入する際はシューフィッターのいるお店で計測してもらうことをおすすめします。
まとめ
靴がゆるいと感じるときには、まず、靴紐やベルトがある靴ならしっかり締めましょう。また、インソールや厚手の靴下を活用してフィット感を高めるのも効果的です。シューズストラップやパッドを使用するのもよいでしょう。
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記事監修
北澤 友子(きたざわ ともこ)
理学療法士
保健学修士
シックネイルケアセラピスト
新潟医療福祉大学大学院修了後、同大学の非常勤講師を担当しながら、リハビリの臨床現場をメインに活躍中。足・靴下・歩行に関する研究を学会にて多数発表。介護予防・健康増進など自治体の健康事業にも携わる。
【学術論文、研究発表】
前足部内外面に滑り止めを有した靴下が歩行時のクリアランスに及ぼす影響,"北澤 友子(新潟医療福祉大学 大学院医療福祉学研究科), 阿部 薫, 伊藤 菜記",靴の医学(0915-5015)31巻1号 Page83(2017.08),会議録
転倒防止と屋内移動効率の向上を目指した滑り止め構造を有する靴下の開発,"北澤 友子(らぽーる新潟ゆきよしクリニック), 阿部 薫, 笹本 嘉朝, 後藤 可奈子, 中林 功一, 中林 知宏, 亀山 貴司",The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine(1881-3526)JARM2016 Page I397(2016.06),会議録
ほか
著者: 株式会社 山忠