膝をひねった!正しい対処法とやってはいけないNG行動
スキーやサッカー・バスケなど足を良く使うスポーツをしている中で、膝をひねってしまったという人は少なくありません。
「運動中に膝をひねった」「どの状態なら無理せずに受診したほうがいいの?」といった悩みはありませんか。そこで本記事では、膝をひねったときの応急処置と、やってはいけないNG行動を解説します。予防法も解説しますので、ぜひご覧ください。
膝をひねった!原因は?対処法を知る前の知識
膝をひねる原因には、スポーツや日常生活での動作があります。スポーツをしている間は、急激な方向転換や相手との接触で膝に過度な負荷がかかり、捻挫や靭帯損傷が起こることがあります。
スポーツ以外でも、日常生活で階段や段差でバランスを崩し、膝をひねるケースも少なくありません。
軽症であれば捻挫ですが、損傷がひどく関節が不安定になると靭帯損傷と診断されることもあります。膝をひねったときには、原因に応じて適切な対処法をしていくことが重要です。
膝をひねったときの対処法4ステップ
膝をひねったときには、応急処置の基本であるRICE(ライス)処置が有効です。
- 安静にする(Rest)
- 冷却する(Ice)
- 圧迫する(Compression)
- 挙上する(Elevation)
それぞれの手順について、詳しく解説します。
1.安静にする
膝をひねった後は、活動を中止して安静にしましょう。膝の関節包や靭帯が損傷している可能性があるため、無理に動かさないことが大切です。
2.冷却する
その後、膝を冷却していきます。氷のうや冷凍パック、氷を入れた袋を使用して、膝の周りを冷却しましょう。15~20分程度冷却し、皮膚の感覚がなくなったら一度止め、痛みが再び出てきたらまた冷却します。数回繰り返していきましょう。
冷却は、腫れを抑えて内出血を防ぎ、痛みを和らげる効果があります。直接肌に氷を肌に当てると凍傷のリスクがあるため、布やタオルに包んで冷やしましょう。
3.圧迫する
冷却したあとは、膝の腫れを防ぐために、弾性包帯やテーピングを使って圧迫していきます。包帯は均等に巻きつけ、心臓から遠い部分を少しきつく、心臓に近い部分は少し緩めに巻き、血液の循環を妨げないように注意しましょう。
包帯を巻くことで、腫れを抑えて内出血を防ぐ効果が見込めます。痛みを感じない程度に巻きつけ、圧迫しすぎないように気を付けましょう。
4.挙上(きょじょう)する
圧迫したあとは、膝を心臓より高い位置に挙げていきます。挙上(きょじょう)は、腫れを軽減し、回復を早める効果があるためです。ソファやベッドで横になり、クッションや枕を使って膝を高く持ち上げましょう。
寝るときにも、足全体をクッションで少し高くして膝を高く保つ工夫をするのがおすすめです。ただし、痛みを感じない姿勢を心掛け、リラックスして過ごしましょう。
膝をひねったときの対処法でやってはいけないNG行動
膝をひねったときには、やってはいけないNG行動があります。主なものは、以下の3つです。
- 飲酒する・入浴する
- 患部を温める
- 痛みがあるのに放置する
それぞれ、詳しく解説していきます。
飲酒する・入浴する
膝をひねったときには、飲酒と入浴は避けましょう。飲酒は血行を促進し、炎症や腫れを悪化させる可能性があります。アルコールを摂取すると血管が拡張され、患部への血流が増加し、痛みや腫れが増すことがあります。
また、入浴も同様に避けるべきです。温かいお湯に浸かると、血流が増加して痛む可能性があります。2、3日は入浴を控えて、シャワーで済ませましょう。
患部を温める
膝をひねったときには、患部を温めないようにしましょう。捻挫や靭帯損傷の直後は、炎症と腫れが発生しやすく、温めると悪化する可能性があります。
特に、ひねったあとの48時間は冷却するのがおすすめです。冷たい水で濡らしたタオルや氷のうを使って、膝を冷やしましょう。
痛みがあるのに放置する
膝をひねったあと、痛みがあるのに放置するのは避けましょう。放置すると、膝の症状がが悪化し、回復が遅れる可能性があります。
痛みが改善せず長く続いたり、膝に違和感を覚えた場合は、医師の診断を受けましょう。骨折の可能性を確認するためにも、整形外科などの医療機関を受診することが大切です。
まとめ
膝をひねったときには、RISE処置を行いましょう。膝を動かさないように安静にし、氷をタオルに包んで20分間程度冷やします。次に、包帯やサポーターで圧迫し、腫れを抑えます。最後に、膝を心臓より高い位置に上げてることで腫れや炎症を軽減することができます。適切な処置を行うことで、早期回復も見込めます。また、飲酒や入浴は避け、痛みが長続きするときには速やかに受診することをおすすめします。
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監修:理学療法士 北澤 友子