足の裏が熱い!眠れないときの対処法と予防法
足の裏が熱くて眠れず、つらい思いをした経験はありませんか? 眠れない日が続くと、疲れが取れず、予想以上に生活に影響を及ぼしてしまいます。
足の裏のほてりを解消して、ぐっすり眠りたいですよね。そこでこの記事では、足の裏が熱くなってしまう原因と、すぐにできる対処法を解説します。
毎日の生活の中で取り入れられる方法や、効果的なストレッチ法なども紹介しますので、ぜひご覧ください。
足の裏が熱い!眠れない原因は?
足の裏が熱くて眠れない原因には、主に以下の3つが考えられます。
- 疲れがたまっている
- 自律神経が乱れている
- 体温調節がうまくいかない
それぞれについて、詳しく解説していきます。
疲れがたまっている
足の裏が熱くて眠れない原因の1つ目は、疲れがたまっていることです。筋肉の疲労が蓄積すると、血流が滞り、足がむくんで熱く感じることがあります。
特に、激しい運動をした後や長時間、立ち仕事をしたあとは、足への負担が大きくなり、足の裏に熱がこもることがあります。足の裏が熱く感じて眠れないときには、足の筋肉が疲れているサインかもしれません。
体内の熱は、血液が循環することで体表に運ばれ放散されます。そのため対策としては、寝る前に足のストレッチを行い、血液の循環を促し症状を和らげることもひとつです。ストレッチと足を休めることを心がけて、足の健康を保つことが大切です。具体的なストレッチ方法は、この記事の後半で紹介します。
自律神経が乱れている
足の裏が熱くて眠れない原因の2つ目は、自律神経が乱れていることです。自律神経は、私たちの意識とは無関係に体の機能を調整している神経系です。自律神経は、主に交感神経と副交感神経の2つから成り、交感神経は体を活動的な状態にし、副交感神経は体を休息状態にする働きを担っています。
自律神経は、体温調節や血流をコントロールしているため、乱れると足がほてることがあります。原因には、ストレス・更年期・不規則な生活など、さまざまなことが考えられるため、特定するのは難しいかもしれません。
解決策としては、生活習慣を見直して規則正しい生活を心がけることが大切です。自律神経が安定すると、症状の改善につながります。適度な運動やリラクゼーションも効果が見込めます。
体温調節がうまくいかない
足の裏が熱くて眠れない原因の3つ目は、体温調節がうまくいかないことです。
人は就寝時に深部体温を下げるために末端から熱を放出しています。しかし、血流が悪いとうまく熱を放出できず、足の裏が熱くなり、睡眠を妨げてしまうことがあります。
足の裏が熱い!眠れない!病気の可能性は?
足の裏が熱くて眠れない場合、病気の可能性はあるのでしょうか。ここでは、考えられる病気と医療機関を受診する目安を解説します。
考えられる病気
足の裏が熱くて眠れない症状は、病気が原因の可能性もあります。
主な病気には、以下があります。
- 自律神経失調症
- 更年期障害
- 糖尿病
- レストレスレッグス症候群(※)
精神的なストレスや年齢の変化、ホルモンバランスの乱れなどが原因で起こることがあります。自覚症状がある場合は、それぞれ異なる症状が出て対処法も違うため、医療機関の受診をおすすめします。
※レストレスレッグス症候群(Restless Legs Syndrome:RLS)は、むずむず脚症候群とか下肢静止不能症候群とも呼ばれています。
受診の目安
足の裏が熱くて眠れない症状が1週間以上続いている場合は、医療機関を受診しましょう。寝不足が続くと日常生活に支障をきたすこともあるため、放置するのはおすすめできません。
症状によって受診する診療科は異なりますが、体の不調を感じたら、医師の診断を受けることが大切です。
足の裏が熱い!眠れないときにすぐできる対処法
足の裏が熱くて眠れない夜に、すぐできる対処法には、以下の5つがあります。
- エアコンや扇風機を使って、部屋の温度や湿度を快適に保つ
- 接触冷感の寝具に変えて、寝ている間も涼しく過ごせるようにする
- 日頃から適度に体を動かして、血行を促す
- 寝る前にスマートフォンの使用を控える
- 寝る直前の入浴は避けて、体温が上がりすぎるのを抑える
足の熱さや寝苦しさを軽減するためにも、ぜひ試してみてください。
足の裏が熱い!眠れない状態を和らげる生活習慣
足の裏が熱くて眠れない状態を和らげるには、以下の4つを試してみてください。
- 足の血行を促す
- 足のストレッチをする
- ふくらはぎのストレッチをする
- 足裏のツボを押す
足の血行を促す
足の裏が熱くて眠れないときには、お風呂の入り方を見直してみてはいかがでしょうか。入浴には、足の筋肉をほぐし、リラックス効果もあるため、足の裏の熱さを和らげられる可能性があります。
【足の裏が熱い時の入浴法】
- 38〜40℃の熱すぎないお湯に15〜20分ゆったりとつかる
- 就寝の1〜2時間前にはお風呂に入る
血行を良くして体の中心部から体温を上げるのにおすすめのお湯の温度です。もっと熱いお湯に入れば体の外側はすぐに温まりますが、中心部の温度が十分に上がらず、足の裏の熱さが解消されにくくなってしまうため注意が必要です。
普段、シャワーだけで済ませてしまうという人も、湯船につかる習慣に変えてみてください。
足のストレッチをする
足の裏が熱くて眠れない夜には、足指のストレッチが効果的です。筋肉を柔らかくし、熱を和らげる効果が期待できます。
【足首回し】
- 右足を左足の太ももあたりに乗せる
- 右手で右足首をしっかりとつかんで支え、左手の指を右足の指の間の奥まで入れる
- 足首から大きく回す
片足20回ずつ回しましょう。足指が固くなっていると、最初は難しく感じるかもしれません。続けていくうちに、柔軟性が高まり回しやすくなるでしょう。
足全体の血流が改善されるストレッチです。筋肉や筋を伸ばすと、快適に眠れる効果も期待できますよ。筋肉の緊張をほぐし血流を改善するため、より深い睡眠をとることにもつながります。筋肉を伸ばすと心地よく、リラックス効果もあるでしょう。
ふくらはぎのストレッチをする
足の裏が熱くて眠れない悩みに効果的なのが、ふくらはぎのストレッチです。ふくらはぎの筋肉は足の裏の足底腱膜(そくていけんまく)につながっている筋肉です。ふくらはぎを緩めることで、足の血流が促進されます。
【ふくらはぎのストレッチ方法】
- 両足を肩幅に広げ、壁や椅子に手をつきます。
- 片足を一歩後ろに引き、前の足の膝を曲げます。
- 後ろに引いた足のふくらはぎをゆっくりと伸ばし、この状態を20秒から30秒間キープします。
- 足を入れ替え、同様にストレッチを行います。
- 片足ずつ3セット行います。
このストレッチでふくらはぎの筋肉をほぐし、下半身の血液循環を促すことができます。全身の血行が促進されると、足の裏の熱さが軽減され、快適に眠れる効果が見込めます。足の裏が熱く感じる夜には、ぜひ試してみてください。
足裏のツボを押す
足の裏が熱くて眠れないときには、足裏のツボ「湧泉」(ゆうせん)を刺激するのが効果的です。湧泉は、足の裏の土踏まずの斜め上あたり、足でグーを押したときに一番へこんでいる部分にあります。
寝る前に湧泉をマッサージすることで、足が温まり、眠りにつきやすくなります。
まとめ
足の裏が熱くて眠れない原因には、足の疲れや自律神経の乱れなどが考えられます。すぐできる対処法としては、部屋の温度と湿度を調整してみてください。また、寝る前には足のストレッチやマッサージをして、血行を促すのも効果的です。
また、血行を良くするために、日頃から足指をしっかり使うことが大切です。
ケアソク〈ととのえる〉はインナー5本指構造で足指を正しい位置に配置し、足指を意識した歩行を可能にする科学的エビデンスのある靴下です。ぜひお試しください。
記事監修

北澤 友子(きたざわ ともこ)
理学療法士
保健学修士
シックネイルケアセラピスト
新潟医療福祉大学大学院修了後、同大学の非常勤講師を担当しながら、リハビリの臨床現場をメインに活躍中。足・靴下・歩行に関する研究を学会にて多数発表。介護予防・健康増進など自治体の健康事業にも携わる。
【学術論文、研究発表】
前足部内外面に滑り止めを有した靴下が歩行時のクリアランスに及ぼす影響,"北澤 友子(新潟医療福祉大学 大学院医療福祉学研究科), 阿部 薫, 伊藤 菜記",靴の医学(0915-5015)31巻1号 Page83(2017.08),会議録
転倒防止と屋内移動効率の向上を目指した滑り止め構造を有する靴下の開発,"北澤 友子(らぽーる新潟ゆきよしクリニック), 阿部 薫, 笹本 嘉朝, 後藤 可奈子, 中林 功一, 中林 知宏, 亀山 貴司",The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine(1881-3526)JARM2016 Page I397(2016.06),会議録
ほか
著者: 株式会社 山忠
