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ケアソクの舞台裏

糖尿病患者様向けの靴下「MP胼胝対策ソックス」のご紹介

糖尿病患者様向けの靴下「MP胼胝対策ソックス」のご紹介

生活習慣病のひとつ「糖尿病」。糖尿病患者は年々増加しているといわれています。
胼胝(べんち=タコ)は摩擦や圧迫などにより皮膚が厚く固く盛り上がるものですが、糖尿病になると、神経障害により違和感や痛みを感じにくくなり早期に気が付かないことが少なくありません。この胼胝が原因で足潰瘍につながることがあり、重篤な場合、下肢の切断に至ることもあります。

「靴下で足の健康に寄与する」というテーマを掲げたケアソク(株式会社山忠)は、この問題に対して何かできないか?と考えました。そして、足の専門家と実際の医療現場での研究を重ね、このほど、糖尿病患者様向けの靴下「MP胼胝対策ソックス」を開発いたしました。
特殊な目的の靴下のため、ケアソクのオンラインショップでは販売しておりませんが、ここでご紹介させていただきます。

なお、ご希望があればお電話でご注文を承ります。こちらの記事をお読みになり興味をお持ちの方はご連絡いただければ幸いです。

※糖尿病で受診中の方は、まずはかかりつけ医に相談されることをおすすめします。


「MP胼胝対策ソックス」のラインナップ

毎日の着用・お洗濯を推奨しているため、各サイズ3足セットでの販売とさせていただきます。

■22-25cm
カラー:ホワイト
数量:3足セット
価格:12,100円(税込み)
注文番号:815613

■25-28cm
カラー:ホワイト
数量:3足セット
価格:13,200円(税込み)
注文番号:815621

【各サイズ共通】
品質:綿・ナイロン・ポリエステル・ポリウレタン
日本製(新潟県加茂市にある自社工場にて製造)

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ご注文はこちらまで。
【山忠お客様相談室】
0120-83-0500(平日9:00~18:00)
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MP胼胝対策ソックスの機能

MP胼胝とは前足部のタコのことをいい、足の第2、3、4趾の付け根部分にできるタコを指します。
靴下のカラーは浸出液がすぐにわかる白色を採用。潰瘍等による浸出液の早期発見は重要です。傷があることをすぐに見た目で確認できます。

糖尿病患者様向けの靴下「MP胼胝対策ソックス」のご紹介

共同開発者:
蓮野 敢 | Kan HASUNO

新潟医療福祉大学大学院 保健学博士
義肢装具自立支援学分野 修了
糖尿病患者様向けの靴下「MP胼胝対策ソックス」のご紹介


なぜ糖尿病患者様向けの靴下をケアソクが開発したのか?

現状の足への医療における課題と靴下の可能性

足底胼胝のある患者への治療方法のひとつとして、インソールによる胼胝の除圧・減圧があります。しかし、日本では室内で靴を履かない生活様式であり、特に屋内生活が主である患者の場合はさらに靴の着用時間が減少するため、対応に苦慮するケースが多いのが現状です。そのことから屋内生活でも使用できる靴下に問題解決策があるのではないかと気づきました。

そこで、FTP(Functional Transfer Project)というプロジェクトを立ち上げ、医師、看護師、理学療法士、義肢装具士との共同で研究・開発が進められました。


【義肢×靴下 ”Functional Transfer Project”とは?】
下肢装具・整形靴・インソールに次ぐ「第3の選択肢」として靴下に着目し、新たなアプローチを模索するために立ち上げたのが、Functional(機能) Transfer(移行) Project(企画)です。
このプロジェクトでは、下肢装具や義肢装具、整形靴やインソールの機能を靴下に応用することで、従来の装具で解決できなかった問題や、手術が唯一の解決策とされていた足趾変形への新しいアプローチを提供することを目指しています。


研究報告
「靴下により糖尿病患者の足の状態を1年間保つことができた症例」

 

研究の背景

足に胼胝の問題を抱えている糖尿病患者の方が、何度もインソールの処方と製作をしたものの、胼胝化潰瘍の再発を繰り返していました。インソールでは治らないとおっしゃるご本人は、新規のインソール製作を拒否していました。
インソールで改善しない理由を考え、生活環境についてお聞きしたところ、ほとんど屋内生活であることが判明しました。患者いわく、屋内では靴下は常時履いて生活しているとのこと。そこで靴下にインソールで行いたい減圧機能を持たせることによる可能性を見出しました。

※糖尿病(DM)の患者1名を対象にした実験
身長174cm/体重100kg/足長27cm(靴サイズ28cm)

糖尿病は傷口からの感染に対しての管理を徹底することが強く推奨されています。体重が100kgあることから、胼胝のひび割れ等からの感染が容易に想定されます。また血行障害により足部の浮腫(むくみ)があります。


製品説明

MP部(中足骨周辺=前足部)に胼胝・潰瘍が発生している方に向けた独自製法によるハニカム構造のクッションが備わった靴下(意匠登録第1773429号)。
目的は、静止立位時のMP部にかかる荷重の分散および低減。歩行時にはターミナルスタンス(terminal sttance:Tst)立脚後期の蹴り出し時に中足部に最も荷重がかかるため、クッションによる減圧効果を目的としている。

糖尿病患者様向けの靴下「MP胼胝対策ソックス」のご紹介
白MPハニカムクッション靴下
  

実験方法

○足底圧測定器(F Scan:ニッタ社)を使用
条件設定は、歩行時のノーマルソックス(NS)とクッションソックス(CS)とし比較を行った。計測範囲は、足部全体と第1~5趾までのPMHについてそれぞれ範囲を統一した状態で計測した。荷重値、ピーク荷重値を比較対象とした。なお歩行データの解析について、最初の一歩と最後の一歩を除きつつ、歩数も統一して条件を揃えた。

結果:NSと比較した時のCSの荷重値

糖尿病患者様向けの靴下「MP胼胝対策ソックス」のご紹介

糖尿病患者様向けの靴下「MP胼胝対策ソックス」のご紹介

○PMHに着目した時の左足の変化について
CSクッションにより荷重値が15.36kg減少し、ピーク荷重値は、NS・CSともにMPに位置していたため変化がなく、歩行周期内でのピーク荷重値は0.14kg/㎡減少した。

○PMHに着目した時の右足の変化について
CSクッションにより荷重値が10.11kg減少し、ピーク荷重値は、NS・CSともにMPに位置していたため変化がなく、歩行周期内でのピーク荷重値は1.04kg/㎡減少した。

オブジェクト面積が変化しない状態での荷重値の減少およびピーク荷重値の減少
→ 荷重分散効果が認められたといえる。

第4回 日本フットケア・足病医学会年次学術集会にて発表
「減圧効果を有した機能性靴下による足底胼胝に対する有用性についての検討」 蓮野 敢 阿部 薫 吉田 桂 中林 功一 ほか


靴下の特徴・メリット

屋内外を問わず使用可能であること

足に問題を抱えている人が積極的に外に出るかというと決してそうではないことは想像できると思います。
インソール入りのルームシューズや、スリッパの加工は保険制度の関係で外用のインソールと併用して作成できないケースがほとんどです。
特にルームシューズは日本の生活様式である「家では靴を脱ぐ」という習慣に逆行したものであるため、患者への生活に大きな変化を強いることになります。
そういった現状の仕組みの中で、屋内使用という心理的ハードルが低く、かつ欲しい機能を持つ靴下、すなわち「機能性靴下」があればこれらの諸問題の解決策になり得ると考えられます。


靴を選ばないこと・インソールと併用できること

上記内容にも関係しますが、靴やルームシューズ、スリッパなどの足の器となるものの中で靴に関してはその場面ごとに変化するものであり、例えば仕事靴(会社で規定がある場合)、私用の靴、革靴など……それぞれのシーン(TPO)に合わせて靴の選択がなされることがほとんどです。
インソールではそれぞれの外郭形状から内部形状など全く異なるため、同じ品番の靴を買わなければ合わせられないといったファッションが限定される問題も存在します。
特に靴の美的外観と機能性の両立はしばしば問題として挙げられますが、これはいわゆる「同じ土俵」として比較しがちなことが原因と考えられます。
そこで靴と重複しない範囲にいる靴下に機能性を持たせることができれば、これらの問題解決になる可能性があります。


清潔を保ちやすいこと

DM患者や、その他疾患により免疫が低くなることによる白癬菌を代表とした感染は、医療現場では特に注意したいポイントとなっています。
靴下であれば洗濯が可能であるため、毎日交換することが可能です。潰瘍などの傷により浸出液がある場合を想定して、靴下の色を白やベージュにすることで、感覚障害があったとしても傷があることを視覚的に気づきやすいようにすることができます。


最後に

平均寿命がどんどん延び、世界有数の長寿大国になった日本人にとって、大きな不安は「生きている間中、健康でいられるか?」ということ。
山忠では数年前より「足の研究会」を立ち上げ、足の勉強はもちろん、足底圧計測器を使ったお客様の足計測会なども実施しています。
多くのお客様のデータ分析を通じて、正しい靴下を習慣的に履くことによって健康でいられる、そのための商品開発を行っています。
靴下には無限の可能性があります。山忠では我々の創る靴下を「靴の下に履くただの靴下」から、よりよく健康寿命を延ばすための「フットヘルスウェア」へと位置付けて商品創りに一層励んでまいります。


〈ととのえる〉がエコパッケージに替わるまで

2022年7月、〈ととのえる〉のパッケージが替わりました!
箱のパッケージから一転、環境に配慮したシンプルなエコパッケージに。

新旧のパッケージ比較

以前より、お客様からは
「自分用だからこんな立派な箱に入っていなくてもいいのに」
「箱を捨てるのがもったいない」
というお声をいただいていました。

確かに。扱いやすさや環境のことを考えると、箱のパッケージは手が込みすぎていると感じる方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、そのようなことは理解しつつも、パッケージを変更する判断は簡単にはできませんでした。
それは、パッケージを通してお客様に伝えたいことがあったからです。


パッケージが与える印象は大きい

そもそも、パッケージってどれくらい重要ですか?

わたしはかなり印象が左右されると思っています。
商品を買うとき、似たようなもの2つで迷ったら、素敵だな~と思うパッケージを選びますし、期間限定の特別なパッケージがあったら、迷わずそちらを選びます。

店頭に並んでいる商品のパッケージと通販で届いた商品のパッケージは少し役割が違いますが、印象が変わることは間違いないはず。

そう考えると、「たかがパッケージ、されどパッケージ」。


ケアソクがパッケージで伝えたいこと

重要なパッケージだからこそ、パッケージの変更に取り組むべきかとても悩みました。
それは、届いた人にブランドのコンセプトが伝わらなくなることが不安だったから。
〈ケアソク〉は、従来の靴下の概念を超えた「FOOT HEALTH WARE(フットヘルスウェア)」と位置付けています。

ケアソクにとってパッケージは、そのコンセプトを伝えるための大切な手段。
靴下を手に取ったときの感動や期待、そして普通の靴下とは違うフットヘルスウェアという特別感。
私たちはパッケージを通して、これを何よりも伝えたいのです。

そのための最適な方法が箱のパッケージでした。
箱に印刷されていた十分な情報量、そして、あの箱が醸し出す雰囲気、パカッと箱を開けたときのワクワク感……。

箱を開けたときのワクワク感
満を持しての登場感が出る気がします。

正直、ずっと使用していたパッケージに愛着もあったので、違うパッケージに替えることに寂しさもあったんです。

でも! 第一に考えるべきは「お客様にとってよりよくあること」!

なので、

  1. お客様が扱いやすいこと

  2. ケアソクのコンセプトが今まで同様に伝わること

この2点を絶対条件として、新しいパッケージ作りに取り組みました。

そんな想いを込めたパッケージのこだわりのポイントをご紹介します。


台紙と生産工程をエコにこだわりました

台紙はダンボール古紙を使用した素材に、最低限のモノクロ印刷をしました。型抜き時にムダが出ない面付けも工夫したポイントです!

台紙と生産工程をエコにこだわりました
台紙を型抜きしているところです。

このパッケージで「FSC認証マーク」を取得しています。
FSC認証とは、森をこれからも守り続けていくために、適切に管理された森林からの生産品に与えられるもので、管理活動の実施や地域社会との関わりなど、10の原則と70の基準を満たすことが必要な、取得するのがなかなか難しい認証なのです。
少し難しい内容ですが、つまり、限りある森林資源を守りながらパッケージを作っているということです!


靴下を留めている黄色の「アレ」の秘密とは?

エコパッケージをパッと見て気になることといえば、やはり靴下を留めている黄色の「アレ」ではないでしょうか。
「アレ」実は、1つのリングなのです!

リングだけで留めることによって、〈ととのえる〉の3つの機能(インナー5本指、かかとハニカムクッション、横アーチサポート)が一目でわかるというのがポイント。
初めて商品を手にした人にとって、すぐに普通の靴下との違いを感じてもらえるようになっています。

リングで靴下を留めるアイデアは、靴下を編むときに出る輪っか(ロッソリング)からヒントを得ました。

ロッソリング
ロッソリング。山忠の直営店「ごえん」では、靴下とパンフレットを留めるためにも使っています。

最初はこのロッソリングをそのまま使おうと考えていました。
しかし、大きさや素材にバラつきがあり、緩いと靴下が落ち、キツすぎると台紙が曲がってしまうため、あえなく断念。

そこで山忠の靴下工場の技師に、「リングだけ作れないか」相談してみました。
「作ったことはないからわからない」という返事でしたが、その1時間後。

「できたよ~!」

…………はやっ!!(笑)

ロッソリング
1時間後にできあがった試作品。スーパー技師の力、恐るべし。

その後、絶妙な伸び具合を実現するために、技師と二人三脚で微調整を重ね、今のちょうどいいリングが完成しました!
カラーは〈ととのえる〉のイメージカラーであるイエローに。パキッとした靴下の色にもよく映えます。

ロッソリング
靴下を収納するとき、これで留めておけば行方不明になりませんよ。


エコパッケージはいかがでしょう?

こうして出来上がったエコパッケージ。
以前の箱のパッケージから比べると、かなり思い切った仕様になったので、お客様に受け入れてもらえるか、正直不安でした。

でも運用を開始してみると、
「自宅用で買うことがほとんどで、箱がもったいないと感じていたので嬉しい」
など、お客様から肯定的なお声をいただけました。
お客様が扱いやすくなるようにという想いからスタートした変更だったので、喜んでいただけたことは何よりの励みとなりました。
扱いやすさと同時に、「フットヘルスウェア」というコンセプトも、変わらず伝わっていたら嬉しいです。

もちろん、パッケージだけでなく、新商品開発にも常に力を入れてすすめております!
しっかりとしたエビデンスを取得し、みなさまのお役にたてる商品をお届けできるまで、楽しみにお待ちください。

※エコパッケージでのお届けは、オンラインショップでのご注文に限ります。取扱店舗では、従来通り箱のパッケージで販売しております。
※ご注文時にギフトラッピングをご希望いただいた場合は、箱パッケージにラッピングをしてお届けいたします。
 


スタッフ:高橋


むくむく足のお悩み対策ソックスを足育研究会と山忠が共同開発!『あしラブソックス』のご紹介

ケアソクの共同研究者でもあり、済生会川口総合病院の医師、高山かおる先生が代表を務める「足育研究会」。
このたび、足育研究会と、ケアソクの会社「山忠」との共同開発で、新しい概念の「むくむく足のお悩み対策ソックス」、その名も『あしラブソックス』が完成しました。

あしラブソックスのベージュ


むくむく足に、もっと履きやすいソックスを作りたい

高齢者の福祉用品としてのソックスには、滑り止め付きやゆったり履けることが特徴のソックスはあります。
ですが、むくみを緩和してくれる商品がなかなかないのが現状。

むくみ緩和というと、例えば、手術後のひどいむくみには「弾性ストッキング」などがあります。
こちらは医療用として、医師の診断のもと足の計測もして使用するのが一般的です。
しかし弾性ストッキングは生地が固くて伸びにくいため、とても履きにくく、履けたとしても「きつすぎて血流によくない気がする」、「肌に合わなくてかぶれた」、という声も少なくありません。

履きやすくて適度なしめつけ(着圧)商品はなかなかありませんでした。

「高齢者や力のない方でも無理なく自分で履ける、ご家族や介護職員の方でも楽に履かせやすい、そんなソックスが作れないだろうか……?」

足育研究会からの相談がきっかけで、山忠での共同開発が始まりました。


あしラブソックスの特徴は?

手の力が弱い高齢者でも無理なく履けて、着圧はあきらめない、その微妙な編み方の調整に試作とチェックを重ねました。
そして、完成したソックスの名前は「あしラブソックス」。その特徴はこちら!

  • ひざ下から足首部分まで適度なしめつけ
  • レッグ部分(足首から履き口まで)は二重構造でふくらはぎまであたたかい
  • 抗菌防臭処理を施した綿を使用し、敏感なお肌にもやさしい
  • 立体製法でかかとにフィット。甲部分がシワにならず、かかともズレにくいため足首に負担をかけない
  • つま先の縫い目を表に出すことで、肌にあたるゴロ付きや縫い目の不快感を防止
  • 滑り止めつきで転倒を防ぐ

品質/綿・ナイロン・ポリウレタン
適応サイズ/足長:22.0~25.0cm、ふくらはぎ周囲(約)30~38cm
カラー/全6色(グレー、ピンク、ベージュ、ネイビー、ブラック、ホワイト)
定価/3,300円(税込)
日本製

あしラブソックス全6色
カラー左から:グレー、ピンク、ベージュ、ネイビー、ブラック、ホワイト

むくむく足にお悩みに方にも快適な足でお過ごしいただけますように。
また、ご家族や介護職員の皆さまにも、お試しいただければ幸いです。

●「あしラブソックス」のご購入やご質問については、足育研究会へ直接お問い合わせください。
【足育研究会】
http://www.sokuiku.jp/ashi-sox.html

●「ケアソクの研究開発者たち」高山かおる先生のインタビュー記事はこちら。
https://www.caresoku.com/interview/takayama/


編集スタッフ 高木


足育先進国ドイツでもじわじわと人気上昇中!ケアソクドイツを紹介します。

ケアソクドイツ

実はケアソクは日本国内に留まらず、ドイツでも販売されています。

ご存知の方も多いかもしれませんが、ドイツといえば「足育先進国」。
ドイツでは、足の大切さが常識として浸透しているようです。たとえば……

  • 母子手帳に足の検診項目があり、赤ちゃんの時から検診が行われ、変形の兆しがあればすぐに対応できる。
  • 小学校に入るまでに家庭や幼稚園で「正しい靴の履き方」が教えられる。小学校入学時には靴ひもがひとりで結べるようになっているのが一般的。
  • 靴選びをするのは大人で、子供には選ばせない。
  • 幼稚園には「どんぐりボックス」なる、足を刺激するためのどんぐりいっぱいの箱がある??

などなど。

ではなぜ、そんなドイツでケアソクが販売されることになったのか?
ケアソクのブランドマネージャ坪谷(つぼや)に聞いてみました。

―――2年前、日本の優れた商品をドイツに紹介するお仕事をされている、スズキサトミさんに出会ったのがきっかけです。
実際に、毎日スポーツジムでケアソクを履いてエクササイズをしたスズキさんは、
「動きやすくて、疲れにくい。機能性も高い!」
と、とっても気に入ってくださり、そこからドイツでの販売プロジェクトがスタートしました。

ドイツでの販売をスタートするにあたり、スズキさんをケアソクの会社「山忠」の自社工場までお呼びして、靴下ができる工程を見学していただいたんです。

その際に中林工場長が、山忠の靴下作りを力説。機能性靴下であるケアソクシリーズの科学的エビデンスを靴下に反映させるため、細部にまでこだわる技術力の高さ、妥協のない品質管理、しかも編み立て以外はほぼ手作業で行っていることを知ったスズキさんは、とても驚いていらっしゃいました。

* * *

その後、2022年の年明けに無事、ドイツのECサイトがオープン。
そしてこの夏、改めてご家族で来日。再び新潟県加茂市へ皆さまで工場見学に来てくださいました。

実は旦那様のラースさんはデザイナーで、ケアソクドイツのECサイトのwebデザインを担当。そして、娘さんにはECサイトの画像の足モデルをしていただくなど、ご家族で協力してケアソクドイツを運用してくださっているのです。

2022スズキさん工場見学
〈ととのえる〉の編み機(ホールガーメント)の前で。一番右がスズキサトミさん。

2022スズキさん工場見学2
編み上がったばかりの〈ととのえる〉を手に説明をする靴下工場長(右)

2022スズキさん工場見学3
普通には見ることができない靴下編み機の内部もよーく見ていただきました。


ケアソク、現在は主にドイツ語専用のwebサイトで〈ととのえる〉と〈うるおす〉を販売中です。
ドイツではそれぞれ、”TOTO(トト)”と”URU(ウル)”の商品名で親しまれています。

ケアソクドイツはこちら。
https://caresoku.de/

ケアソクドイツでは、〈ととのえる〉をリピートする方、すでに5回も注文する方もいらしたり、少しずつですがケアソクファンが増えているとのこと。
〈うるおす〉も人気急上昇中。ドイツも当然、冬は乾燥しますよね。同じようにかかとのお悩みがあるようです。

ただし、〈あたためる〉は販売していません。今のところ〈あたためる〉は「22-25cm」のワンサイズ。もう少し大きいサイズも用意しないとドイツの方の足には合わないようです。
こちらは今後、検討しなければいけませんね。

足育先進国ドイツで、日本のケアソクが認められて広がっていく未来のために、私たちも日々勉強と研究開発を続けていきます。
また、スズキサトミさんには改めて、ドイツの足事情を伺ってみたいなと思います。

2022suzukifam_6.jpg
左から、中林工場長、スズキサトミさん、娘さんおふたり、旦那様のラースさん、ケアソクの坪谷

編集スタッフ:高木


家族の足を想うとき ~新人研修エピソード~

これは山忠の新卒社員、熊倉がケアソクへ研修に来たときのお話。
いつも研修でやるように、「ケアソクとは?」を説明する前に、まずは足底圧を計測して自分の足を知ってもらうことからスタートしました。

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自分の足底圧を知るのはなかなか貴重な体験。

はじめてのケアソク体験

熊倉は学生時代、長距離を走っていたときに足を痛めた経験や、長時間立ちっぱなしだと足がジンジン痛んでくることを思い出し、あまり自分の足には自信がないと言っていました。
そして現在、裸足と〈ととのえる〉着用で測定した足底圧データがこちら(計測当時18才)。

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裸足は足指がよく接地していない浮き指+かかと重心の足。ケアソク〈ととのえる〉を履いて再度計測すると、裸足よりも足指が接地しているのが一目瞭然。前後左右の荷重バランス(%で表示)も理想的なバランスに近づいています。
周りで見ていた私たちには「いつもの」結果なのですが、熊倉は思わず声を上げました。
「あまりの変化にびっくりしました!!」と。

これが、口で説明するよりも「一度履いてみて!」と言いたくなるケアソクの実力です。

熊倉からは、「若いからと言って、まだ大丈夫! とは思わず、早めの対策が必要なのですね」という感想が。
”もっと自分の足に意識を向けてほしい”ケアソク担当者からすると、それを聞けただけで研修は終了してもいいくらいです。

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はじめての〈ととのえる〉にはかなり苦戦。

そういえば、母の足……!!

そこで熊倉は、ハッ! としました。

「自分の母(50代前半)の足の親指が、人差し指に重なってしまうほど『く』の字に曲がっている外反母趾なんです。足裏にはウオノメがたくさんできていて。しかも、かかとはガサガサで皮膚は分厚く、ひび割れてしまうほど……」

ずっと前から、ガサガサになったかかとやウオノメを爪切りで削っているお母さんの姿を見てきたと言うのです。

kumakura_4.jpg
家族の足をじっくり見たことがありますか?


お母様は「歳のせい」と思っていらっしゃるようですが、でも、歳をとってから急に外反母趾や、ウオノメになったわけではありませんね。よくよく聞いてみると、以前、会社員だった時は毎日ヒール高めのパンプスを履いていて、今は立ち仕事だそう。もしかすると、履きものの習慣が今の足の状態をつくっているのかもしれません。

また、靴選びの時にも、外反母趾で骨が出ているために好きなデザインの靴が履けずに断念しているのを間近で見てきて、そんなお母様に好きな靴を履かせてあげたい、何か力になってあげられることはないかと、前々から思っていたそうです。

自分の足から家族の足へ

そこで研修を終えた熊倉は、早速、お母様に〈ととのえる〉をプレゼント。
最初は「なんか、足に違和感がある」と怪訝な顔をしていたのが、履いているうちに「足がいつもより楽」に感じられたとのこと。このことをきっかけに長年のお悩みが少しでも和らいだら、と私たちも楽しみです。

これを読んで、自分の周りの人たちの足はどうだろう? と気になったあなたはぜひご家族の足を見てみてください。

自分の足への関心をきっかけに、身近にいる大切な人の足も健康にできたら、素敵じゃありませんか?


スタッフ:熊倉
編集スタッフ:高木