土踏まずがつる原因は?毎日できる簡単な治し方
土踏まずがつってしまい、急な痛みで動けなくなった経験はありませんか。頻繁に土踏まずがつると、仕事や家事など日常生活に支障が出てしまいます。
実は、土踏まずがつるのには、筋肉の疲労やミネラル不足など、いくつかの要因が関係しています。足裏がつらないようにするには、毎日の生活の中で対策をしていくことが重要です。
そこで本記事では土踏まずがつったときの治し方や原因、予防法について詳しく解説します。
土踏まずがつる!応急処置と治し方
土踏まずがつったときの応急処置として、まず体の力を抜き、筋肉の緊張を和らげましょう。
座ったまま膝を伸ばし、つった足のつま先を掴んでゆっくりと手前に引きます。一気に伸ばすと筋肉が傷つく恐れがあるため、ゆっくりと慎重に伸ばしてください。
次に、足首を曲げたままふくらはぎを伸ばしていきます。余裕があれば、手で脚を優しくマッサージして血流を促しましょう。
足裏に手が届かない場合は、タオルを足に掛けて引っ張ると効果的です。
土踏まずがつるのはなぜ?治し方とともに知っておきたい知識
土踏まずがつる状態が頻繁に起こるときには、原因を理解しておくことが大切です。土踏まずがつる原因には、以下の4つが考えられます。
- 筋肉の疲労
- ミネラル不足
- 扁平足
- 足の冷え
それぞれ、詳しく解説していきます。
筋肉の疲労
土踏まずがつる原因の1つ目は、筋肉の疲労です。スポーツや仕事、趣味などで足の筋肉を酷使すると、乳酸が蓄積されて筋肉の収縮が調整しずらい状態になります。この状態が続くと、足のつりが発生しやすくなるのです。
筋肉に疲労が溜まっていたり筋肉痛がある場合、筋肉が硬くなり、さらにつりやすい状態になってしまいます。予防するには、筋肉を柔らかくしておくことが大切です。運動中や仕事中はこまめに休息をとり、合間にストレッチをしましょう。
ミネラル不足
土踏まずがつる原因の2つ目は、ミネラル不足です。筋肉が正常に収縮するためには、マグネシウム・カルシウム・ナトリウム・カリウムといったミネラルが欠かせません。
ミネラルが不足すると神経の伝達が滞り、筋収縮を調整する機能が低下してしまいます。
また、運動すると汗が出て水分とミネラルが失われ、土踏まずがつりやすくなります。スポーツの前や就寝前には、水分補給を心がけ、日頃の食事でもバランスよく栄養を意識して摂取するようにしましょう。
扁平足
土踏まずがつる原因の3つ目は、扁平足です。扁平足とは、足の裏にある土踏まずのアーチが平らになっている状態のことを指します。
私たち人間の足には足裏のアーチがあり、衝撃を分散して足にかかる負荷を軽減させています。しかし、扁平足になると足裏のクッション機能が低下して、土踏まずに痛みや疲労が生じやすくなってしまうのです。
扁平足になるのは、足の筋力低下や合わない靴のせいで、歩行時にしっかり指で蹴り出せないことなどが原因と言われます。また、運動不足や加齢によって足の筋力が弱くなると、土踏まずのアーチが崩れることもあります。足のアーチを取り戻すには、生活習慣の改善や足に合った靴を選ぶことが大切です。
関連記事:扁平足ってどんな足?靴下選びに役に立つチェック方法や改善策を解説
足の冷え
土踏まずがつる原因の4つ目は、足の冷えです。足が冷えると、筋肉の収縮に必要なミネラルや栄養素が筋肉に届きにくくなるためです。
例えば、プールで泳いだ後に土踏まずがつる経験をしたことがある方も多いでしょう。これは、水温が低いことで足の血行が悪くなることが原因です。
また、デスクワークや立ち仕事が続くと、血流が悪化して足裏がつることも少なくありません。足の冷えを改善する方法を取り入れましょう。
土踏まずがつるのを防ぐ!治し方4つ
土踏まずがつるのを治す方法には、以下の4つがあります。
- 水分補給をする
- ミネラルの補給を心がける
- ストレッチやマッサージをする
- 足の冷えを防ぐ
それぞれ、詳しく解説します。
水分補給をする
土踏まずがつるのを防ぐには、水分補給が欠かせません。汗をかくと体内の水分やミネラルが不足しやすくなることで、つることがあります。
運動中に足がつりやすい方は、スポーツドリンクなどで水分とミネラルを効率よく補給しましょう。加えて、睡眠中の足のつりを予防するためには、就寝前に適量の水分を摂ることが効果的です。
そして、寝ている間も想像以上に汗をかいているものです。水を飲みすぎると夜中にトイレで目が覚めることがあるため、コップ1杯程度が適量です。
また、アルコールやカフェインを含む飲み物には、利尿作用があります。体内の水分が減ると脱水のリスクが高まるため、お酒を飲む際には水分もあわせて摂ることをおすすめします。
ミネラルの補給を心がける
足のつりを防ぐためには、ミネラルを意識した食生活が重要です。栄養バランスを考慮し、さまざまなミネラルを摂るように心がけましょう。
ミネラルを豊富に含む食材には以下のようなものがあります。
- マグネシウム:ナッツ類、あおさ、ワカメ、ひじきなどの海藻類
- カルシウム:チーズ、豆腐、牛乳
- カリウム:アボカド、納豆、さつまいも、バナナ、キウイ、ほうれん草
1日3食でさまざまな食材を食べると、効率よくミネラルを補給できますよ。
ストレッチやマッサージをする
土踏まずがつるのを予防するためには、日頃からストレッチやマッサージをして筋肉を柔軟に保つことが効果的です。足裏の筋力を鍛えると、足のアーチが支えられ、扁平足の予防にもつながります。
ここでは、足裏の筋力アップに向くストレッチとマッサージを、3つ紹介します。
タオルギャザー
まずは、土踏まずを鍛えるエクササイズ、タオルギャザーを紹介します。自宅で簡単にできるため、ぜひ試してみてください。
【タオルギャザー】
- 床にタオルを縦に広げて置き、椅子に腰掛けて足を乗せます。
- 足の指を使い、タオルを少しずつ手前に引き寄せます。
- 2の動作を、3回繰り返します。
ポイントは、かかとでタオルを押さえながら、足指でしっかりとたぐり寄せることです。体が温まっているお風呂上がりに、ぜひ行ってみてください。
足指の持ち上げトレーニング
土踏まずのつりや扁平足を防ぐためには、足裏の筋肉を鍛えることが大切です。足裏のアーチがしっかり形成されて、歩行の安定にもつながります。
ここでは、簡単にできる足指トレーニングをご紹介します。
カーフレイズ
土踏まずのつりや扁平足の予防には、簡単にできる「かかと上げ運動(カーフレイズ)」がおすすめです。
【かかと上げ運動】
- 立った状態で、かかとをゆっくり持ち上げます。
- かかとをゆっくりと下ろします。
足指の付け根を意識しながら、かかとを上げ下げするのがポイントです。習慣化するために、例えば歯磨き中に行うというようにタイミングを決めると良いでしょう。バランスがうまくとれない場合は、何かに軽くつかまりながら行いましょう。
1セット15回を目安に、1日3セット、週2~3回行うのが理想です。慣れてきたら、ペットボトルを持って負荷をかけたり、台の上でかかとを下げながら行うと、より効果的に筋力を鍛えられますよ。
足の冷えを防ぐ
土踏まずのつりを防ぐためには、足元の冷えを防ぎ血行を促すことが大切です。お風呂で体をしっかり温めた後、足の温度が下がらないように靴下などで保温を心がけましょう。
就寝時には、靴下をレッグウォーマーに履き替えて、夜中も足を冷やさないように工夫するとさらに効果的です。靴下のままだと指先に汗をかいたときにそれが冷えて汗冷えにつながるためです。
まとめ
土踏まずがつる原因として、筋肉の疲労やミネラル不足、冷え、扁平足などが挙げられます。予防や改善には、足を温めて血行を促進することや、足裏を鍛えるエクササイズが効果的です。
本記事で紹介したトレーニングやエクササイズを毎日の習慣に取り入れると、足の筋肉を強化でき、つりにくい状態につながります。また、水分とミネラルの補給も欠かさないよう意識しましょう。
入浴後から寝る前まで、靴下を履くのも良い方法です。お風呂から上がって足が温まっている状態で靴下を履くと、保温されて就寝時の冷え対策にも役立ちます。
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記事監修

北澤 友子(きたざわ ともこ)
理学療法士
保健学修士
シックネイルケアセラピスト
新潟医療福祉大学大学院修了後、同大学の非常勤講師を担当しながら、リハビリの臨床現場をメインに活躍中。足・靴下・歩行に関する研究を学会にて多数発表。介護予防・健康増進など自治体の健康事業にも携わる。
【学術論文、研究発表】
前足部内外面に滑り止めを有した靴下が歩行時のクリアランスに及ぼす影響,"北澤 友子(新潟医療福祉大学 大学院医療福祉学研究科), 阿部 薫, 伊藤 菜記",靴の医学(0915-5015)31巻1号 Page83(2017.08),会議録
転倒防止と屋内移動効率の向上を目指した滑り止め構造を有する靴下の開発,"北澤 友子(らぽーる新潟ゆきよしクリニック), 阿部 薫, 笹本 嘉朝, 後藤 可奈子, 中林 功一, 中林 知宏, 亀山 貴司",The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine(1881-3526)JARM2016 Page I397(2016.06),会議録
ほか
著者: 株式会社 山忠
