オンラインショップ ケアソク(CARE:SOKU)

ケアソクの研究開発者たち

フットケアの定着を推進する一手に」監修医師 高山かおるのケアソクへの期待

ケアソクシリーズのひとつ『うるおす』。かかとの乾燥対策として生まれたこの商品の開発に携わったのが、埼玉県済生会川口総合病院の皮膚科医 高山かおる先生です。先生が抱いていた足のトラブルへの課題意識、そして『うるおす』に込めた想いとは。

足のトラブルを我慢してはいけない

皮膚の専門医がフットケアに携わる理由から教えてください。

欧米諸国と比べ、日本は足を大切にする文化がないんです。たとえば、かかとのガサガサや巻き爪。誰にでも起こりうる症状ですが、見て見ぬふりをしがちですよね。「大して痛くないから」という気持ちはよくわかるのですが、放っておくとたとえば糖尿病を患ってしまったとき、それらが作る小さな傷がきっかけとなり足が壊疽(えそ)を起こしてしまうリスクをはらんでいます。

皮膚の話だけではありません。糖尿病を患っていなかったとしても、年を重ねれば骨格も筋肉も変化していきます。そのときに体を支えるのが足です。もし支えられなかったら、当然転倒してしまいますよね。実は、寝たきりになってしまう大きな要因のひとつが、転倒です。いくら内臓が元気でも、運動機能が低下すると、歩けなくなってしまう。だから、もっともっと足のトラブルを予防していくべきだと考えています。

こういったメッセージをより多くの人に届けていくために結成したのが、『足育研究会』という団体です。私が代表理事を務めており、主に足のトラブルの相談会や予防に役立つ動画の配信、オリジナル商品の開発などを手がけています。さまざまなアプローチで足の大切さや予防ノウハウの認知を拡大させていくことそのものが、私の使命だと考えています。

フットケア文化を定着させたい

ということは、今回『うるおす』を監修されたことも、高山先生にとっては自然な決断だった、と?

そうですね。『足育研究会』を通じて、山忠の中林社長と出会って、話しているうちに意気投合しまして。

決め手となったのは「世の中はモノで溢れているけど、本当に必要なモノはない」というお話でした。研究者やメーカーには「靴下はこうあるべき」という理想はあるのに、コストや問屋、小売店の都合で品質を妥協してしまっている。

そもそも足に関する教育がなされていないから文化自体が根付いていない。「こういうことって発信し続けなければいけないですよね」という話をしているうちに、一緒にやっていきましょうという結論に至りました。

にこやかで優しい表情が印象的な高山先生。

メーカーはやっぱりすごいです。「こんなのあったらいいだろうな」というモノをカタチにしてしまうんですから。しかも、山忠は約60年にわたって商売として成り立たせてきたわけです。さらに、中林社長の人間性が魅力的ですよね。利他の精神に溢れる方ですから、「足からの健康」の実現について常に真剣に考えていらっしゃいますが、お話しすると底抜けに明るくて無邪気な一面もあって。老舗企業の経営者らしからぬ柔らかさに引き込まれます。尊敬できる会社や人と一緒に働けるというのは、私にとってもモチベーションになります。

ストレスフリーと保湿力の共存を目指す

『うるおす』はどうやって誕生したのでしょうか。

山忠に『足うら美人』というロングセラー商品があるんですね。かかとの保湿機能を高める靴下なんですが、類似品はあっても、ここまでしっかりしたモノはかなり珍しいんです。この機能を活かして、皮膚科医の視点で更なる価値を加えられないか考えました。

そこで「保湿力はそのままに、もっとストレスフリーな靴下はつくれないか」と提案しました。皮膚科にいると高齢者の方がよくいらっしゃるんですが、やはり座っている時間が長いため、足がむくみがちなんです。むくんで皮膚が薄くなっている方達のかかとが乾燥してしまうと、いつ傷がつくかわからない。だから、保湿が必要なんです。

具体的に工夫したポイントは何でしょうか?

かかとの乾燥を引き起こす要因のひとつに「リンパが滞ることで皮膚のターンオーバーを妨げる」という点を挙げたところ、そこから「皮膚をしめつけない、優しくタッチするような感覚の靴下」というイメージが生まれ、『うるおす ベーシック』へと発展しました。

足が本来もつ水分を逃さずにうるおうけど、ムレすぎず、それでいて履いた跡がつかないぐらいのやさしさが欲しい。とはいえ、ゆるすぎると脱げやすいので絶妙なフィット感が欲しい……開発チームのイメージする機能はかなり難題でした(笑)。でも、山忠のみなさんによる努力の賜物で、それらをすべてクリアしてストレスフリーを追求した靴下が生まれました。それが『うるおす ベーシック』です。

むくんだ足にもやさしい、しめつけない設計が特徴の『うるおす ベーシック』。日常のかかと乾燥対策に、手軽に履いていただきたい一足に仕上がりました。

履いた瞬間に「ふわっ」と包み込まれるような心地よさがあり、まったくしめつけ感がありません。つま先の縫い目があたらないようにできているのもポイントです。たとえば「きつい」「痛い」といった感覚は、ストレスですよね。それらのストレスがない、つまりストレスフリーであることや、履いていて「心地いい」という感覚は、精神的なリラクゼーションにつながります。実際フットケアを受けられた多くの方が、「疲れがとれて足が軽くなると、心も軽くなる」とおっしゃいます。「心地いい」は、「体にいい」と確実につながっているんです。

また、病院では乾燥がひどいと保湿クリームを処方するのですが、普段からクリームを塗っていない人にとって「毎日塗らなきゃいけない」のはストレスなんですよね。でも、この靴下があればそんなストレスからも解放される。医師にとってそれはとても嬉しいことです。

『うるおす かかとカバー』はいかがでしょうか。

かかとがガサガサで、より深刻に悩んでいる方のために、保湿力をさらに高めたものとして開発されました。即効性があり、実際に履いてみるとすごいですよ。しっかり保湿されていることを感じます。『かかとカバー』は短時間でのレスキューに、『ベーシック』は毎日の乾燥対策として、ぜひ使い分けてみていただきたいです。

最後に『うるおす』への期待を教えてください。

医療の現場にいると、かかとの乾燥に悩んでいる人ってものすごく多いんです。クリームとか靴とか色々な解決方法はあるのですが、費用や手間の問題からなかなか浸透しづらい。でも、『うるおす』なら靴と比べればお手頃だし、クリームを塗るほど手間ではない。足に悩みを抱えている人たちが気軽に利用できるフットウェアになればいいな、と思います。

※インタビュー内の「うるおす ベーシック」は取材当時の試作品です。

高山かおる(たかやまかおる)
足育研究会 代表
済生会川口総合病院 医師
2007年に国内大学病院では珍しい皮膚科フットケア外来の開局に携わる。フットケアの専門医としてNHK「あさイチ」など多数のテレビ番組に出演。2015年に「100歳まで自分の足で歩ける社会づくり」を目指し一般社団法人足育研究会を設立、代表を務める。